「ゴーストの破壊的な側面を引き出したい」
ロールス・ロイス・モーター・カーズが、「ブラックバッジ・ゴースト」を日本で初披露し、国内受注を開始した。
<span>【画像】ブラックバッジ・ゴースト【細部まで見る】 全98枚</span>
ダークな雰囲気が演出された会場でアンベールされた「ブラックバッジ・ゴースト」。ブラックバッジは、2016年にカタログモデルのビスポーク車両として導入され、これまで「レイス」「ゴースト」「ドーン」「カリナン」に設定されている。
新型の「ブラックバッジ・ゴースト」は、ロールス・ロイスのデザイナーによって名付けられた「ポスト・オピュレンス(脱贅沢)」をダークに表現するモデルとして、最高にピュアで最も技術的に進化したブラックバッジ・モデルになったという。
「ブラックバッジ・ゴーストは、ゴーストを純粋なブラックで永遠に覆い隠すことで、ゴーストの破壊的な側面を引き出そうと考えたお客様の要望を反映したクルマなのです」
4万4000色ものカラー・パターンをセレクトできるエクステリアには、クロームメッキ工程に特殊なクローム電解液を採用し、ステンレス・スチール製の下地に共析させて仕上げられたダーク・クロームのスピリット・オブ・エクスタシー、パンテオングリル、フィニッシャーエグゾーストなどをセット。
ブラックバッジ・ハウス・スタイルのデザインが施されたホイールは、バレル部分に22層のカーボンファイバーを3方向に交差させて配置し、リムの外周で折り返すことで合計44層のカーボンファイバーとなって強度が高められている。
新たなブラックバッジ その内装は?
インテリアは、ポスト・オピュレンスというデザイン哲学に忠実なものとなった。
トゥルケーゼのレザーをメインに、漆黒のレザーを組み合わせ、カーボンファイバーとメタリックファイバーを使った深みのあるダイヤモンド・パターンの繊細な生地、「ブラック・アンド・ネオン」がテーマのレザーシート、152個のLEDで構成されるレムニスケート・モチーフのイルミネーションがフェイシアの上下にセットされるなど、ハイコントラストに彩られている。
このように様々な演出が施されるインテリアだが、ブラックバッジ・ゴーストのノワールな雰囲気をさらに高めるため、金属光沢の部品はあえて減らされているという。
ボンネットの下の6.75L V12ツインターボは、ゴーストの標準モデルに対し、29psアップの最高出力600ps、トルクも5.1kg-mアップの91.8kg-mを発揮。トランスミッションは、ZF製8速オートマティックだ。
前後ともに操舵するアクスルは、スロットル/ステアリングの操作に応じ、ドライバーへのフィードバックのレベルを調整してくれる。こうした動力性能の向上に対応して、エアサスペンションの容量もアップされロールを抑えるほか、ブレーキの作動ポイントも高めとなりペダル・ストロークが減らされている。
価格/納期について
この「ブラックバッジ・ゴースト」の全ての性能を引き出したい時は、ステアリング奥のローボタンをプッシュ。
スロットルの反応がさらに高まり、加速中はより長くギアを保持し、ブレーキング時にはより早くシフトダウンされる。
これに加えて、エグゾーストフラップが開くことでエンジンサウンドも深みを増し、走りと聴覚への刺激をドライバーに届けてくれる。
世界的に見ても、ブラックバッジの比率が高い日本市場に導入された新型ブラックバッジ・ゴーストの価格は、4349万円~となる。
ビスポーク・オーディオやリア・エンターテイメント・システムなどを含む発表時の特別ローンチ・パッケージ付きモデルは4851万6000円~。
納車は2022年の第1四半期から始まる予定となっているが、世界的に需要が高いので、予約のタイミングにより納期は変わってきそうだ。
もっとも、ボディカラーやインテリアなど、じっくり吟味してセレクトし自分だけの仕様が作れるモデルだけに、手元に届くのを待つ時間も楽しいものとなるだろう。
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