トヨタが開催したオールラインナップ試乗会に、マンガ家・コラムニストの辛酸なめ子さんが参加した。最新のトヨタ車に触れた印象とは?
ランクルの安定感に感動!
心がけが良い社員が集まっていたのか、11月(2021年)にしては暖かく晴れた日の午前中、「トヨタブランドオールラインアップ試乗会」が開催されました。トヨタの人気の車種(中には納車数年待ちの車も)を数台試乗できるという催し。免許を持たないながらも参加させていただきました。
自動車評論家の今尾直樹氏の運転で試乗したのは、まず、新型「ランドクルーザー」です。試乗会の最初の説明で聞いた「どこへでも行き、生きて帰ってこられることが使命」というフレーズが印象的でしたが、乗ってみるとさすがの安定性を体感。砂漠や鉱山でも重宝されているそうです。
今回は平らな道を走行したのですが、“ランクル”が物足りないと感じているのが伝わってくるようでした。ちょうど橋からは富士山が見えて、むしろランクル的には山に行きたがっていたのかもしれません。車高が高いので眺めも良く、助手席からは海も山も遠くまで見通せます。
資料によると 「悪路走破性確保のため、80系から続く伝統のホイールベースを踏襲」「対地障害角は200系同等以上を維持」「居住性・荷室容量の向上と衝突安全性能を両立」といった特徴があるそうで、長年改良を重ねられてきたことが伝わってきます。
ランドクルーザーの安定性はあとで別のメーカーの車に乗り換えた時に実感。ランクルでは道路のちょっとした段差がほとんど感じられなかったのに気付きました。
完全に守られた空間にいると、その時は当たり前でもあとでありがたみがわいてきます。
新しいコンパクト・カー
続いて試乗したのは新型「カローラ・クロス」。
ランクルは人気で数年待ちとのことですが、こちらも納車まで半年以上かかるようです。
今の時代に求められる機能を凝縮したカローラ初のSUV。室内空間が広いところが長所の一つです。
「アーバン・アクティブ」がコンセプトだそうで、細部までこだわったデザインで、エクステリアの完成度も高いです。
家族がいて、広いラゲージに荷物を積んでこんな車で小旅行に行けたら幸せだったかもしれない……
と、パラレルワールドに思いを馳せました。日常でどう活用できるかビジョンがはっきり見える車です。
車体のかわいさにテンションが上がったのは、超小型EV(電気自動車)の「C+pod」。サステイナブルな社会にはコンパクトな車が合っています。
ひとりで4人乗りの車を動かすともったいない気がしますが、バイクと軽自動車の中間の車があれば、気軽に出かけられます。家の近くのバスの本数が少ない人など、あったら便利かもしれません。
室内空間はわりと狭いのですが、体温を感じそうな距離で、長年連れ添った夫婦がお互いの絆を再確認できそうです。丸みを帯びたデザインが関係を円満に導きます。トヨタの車に試乗すると、別の人生について妄想してしまいます。
もちろんスペース的に1人で乗っても淋しくありません。スピードは60km/hまでと制限がかかっていたり、バッテリーが床下に設置されていて重心が低く倒れにくいなど、安全性が考慮されていました。
将来に希望がわいたC+walk T
そして今回の試乗会で最も楽しいモビリティ体験だったのは「C+walk T(シーウォークティー)」です。立った姿勢で乗車し、乗り降りしやすく操作も簡単な3輪のBEV(バッテリー式電動自動車)です。今のところは公道では走れないので、大規模施設(工場・倉庫・商業施設・レジャー施設)や公園でのアクティビティなどの走行を想定しているそうです。
トヨタのキャッチコピーは「Mobility for All」(全ての人に移動の自由を)。C+walk Tは、免許を返納したあとの人の移動もサポートしてくれる乗り物だそうで、ということは返納以前に免許を取得していない人にも良いのかもしれません。
しかも自転車にも乗れない私ですが、三輪なので安心です。C+walk Tは全長が人の一歩の長さで、幅は人の腰幅、ということで、スペースも取らず、人に近しいサイズ感です。標準タイプで約34万円。公道が走れるようになったら検討したいです。
時速も乗る人によって制限をかけられるそうなのでまずは4km/hから。アクセルとブレーキのレバーはシンプルでわかりやすいのですが、いきなりブレーキレバーを押してしまいました。しかし転倒の気配もなく安定感があります。
自転車経験もほとんどないので最初は怖かったですが、数分ほど走っているうちにとても安全な乗り物だということがわかって、楽しく走行させていただきました。
前方に障害物があると自動的に減速する機能もあります。
以前、セグウェイを体験したとき、目線の固定と体重移動が難しくて乗りこなせなかったので、このC+walk Tの成功体験で将来に希望がわいてきました。
人生の悪路も、老後ライフもトヨタがサポートしてくれる……もはや日本人にとって守護霊のような存在かもしれません。
文・辛酸なめ子 写真・安井宏充(Weekend.)
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みんなのコメント
日本のクルマの2台に1台はトヨタだし、いまやタクシーもトヨタが寡占状態。
日本人でトヨタが無い暮らししてる人はいないよ。
とにかく、とてつもない盗難対策に時間も費用も費やすよ。
車本体への特注でのオリジナルセキュリティはもちろん、
タイヤロック、ホイールロック、ナンバーロック、
戸建にガレージ、ホームセキュリティとの連動カメラ、
モーションセンサー付き。
それでも毎日気が休まらん。
200中期だが、300への買い替えはしません。