現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > あちらもこちらも名車だらけ! こんな豪華なイベントに一度は行ってみたい!

ここから本文です

あちらもこちらも名車だらけ! こんな豪華なイベントに一度は行ってみたい!

掲載
あちらもこちらも名車だらけ! こんな豪華なイベントに一度は行ってみたい!

イラストレーターの溝呂木陽です。以前の連載で書き綴ったヨーロッパ最大級のヒストリックカー・イベント、『ル=マン・クラシック』に今回12年ぶりに訪ねてきたのでレポートさせていただいております。

この後、残念ながらレースでクラッシュしてしまった、世界にたった一台のフェラーリ250GT SWB “ブレッドバン(“パン屋のバン”の意)”。さて、2022年6月30日の金曜日から7月3日の日曜日まで開催された今回の『ル=マン・クラシック』、中でもボクが気になったクルマはと言えば、初めて全開で走るところを見られるフェラーリ250GTO 64やユニークなスタイリングの“ブレッドバン”、美しい250LM、たくさんのフォードGT40やコブラの他に、複数エントリーしていたフォードGTマークIVでしょうか。

溝呂木 陽の水彩カースケッチ帳/特別編:全26回連載を振り返る

ブリッグス・カニンガムによって作られたカニンガムC4R 。50年代に活躍しました。キャデラック・ベースのル=マン・スペシャル、ルモンストル・ロードスター。飛行機の翼断面のようなボディは航空機大手だったグラマン社によるもの。実はこの車両は走行可能の精巧なレプリカで、実物はレブス・インスティチュートに展示されています。前回の訪問時にも、ボクの心に刺さった美しいジャガーDタイプや珍しいガスタービンエンジン車のホーメットTXのほか、アメリカ西海岸の資産家にしてレーシングドライバー、ブリッグス・カニンガムが作ったクライスラーHemiV8エンジン搭載のカニンガムC4Rや、なんとキャデラックをベースに、やはりカニンガムによって作られた“あの”ルモンストル(フランス語で“怪物”の意)・ロードスターまで出場! ほかにも多数のパナールの可愛らしい車たちや、“羽”が美しい、ボクの大好きなCDブジョーまで走ります。多数のアルファロメオ軍団の中では、TZに混じっているTZ2がお気に入りです。

美しいフェラーリ250GTO 64と250LM。色とりどりの名車たちに目移りする中で、今回もまた金曜日から会場でスケッチブックを取り出して、大好きな250GTO 64を鉛筆でドローイングしておりました。なかなか線が決まらず何度も描き直していると、声をかけてくれる人が。絵をお見せすると「私がこのクルマのオーナーですよ」と名刺をいただいてしまいました。

なんと素晴らしい出会いでしょう!

翌日、7月1日の土曜日は朝4時に目が覚めてしまったので、2時間ほどかけて現地で絵を水彩で仕上げていきました。そこでパドックを訪ねてオーナーに完成作をお見せするととても喜んでいただき、写真を撮ったあと、こちらからも名刺をお渡しました。

この話には後日談があります。7月3日の日曜にル=マンからパリに戻ってから、くだんのオランダ人のオーナー氏からメールをいただきました。「あなたの絵をとても気に入ったので、私のコレクションに加えたい」と。こんなに栄誉なことはありません。

そこで「東京での個展に出してから発送します」とお伝えし、その展示の写真と一緒にお送りすることになりました。手前味噌のようですが、ボクの絵がこのオーナー氏に認められたのが、実は今回の訪問で一番の収穫でした。

ああ、貴重なフォードGTマークIVが何台も!サルト・サーキットを駆け抜けるフォードGTマークIV。今回のために買ったミラーレス一眼を構えつつ、コースを疾走するフェラーリGTOやLM、フォードGTマークIVやアルピーヌなどの走りに釘付けでした。その日はナイトセッションの闇の中をライトオンで走るジャガーDタイプなどを見て、夜遅く市内のホテルへ帰着。

イギリスを代表する名車、ジャガーDタイプもたくさんいました。アルファロメオ8C2300ザガート・ル=マン。こんなクルマも走っているのです。話を元に戻しましょう。土曜日はコース脇でレースを見ることに専念しました。レースは各時代ごとに6クラスに分かれており、1時間おきに各クラスのレースがスタートし、1レース約40分で行なわれます。金曜日には、あらかじめ予約していた有料グランドスタンドで観戦していたのですが、ここでは金網が邪魔をしてうまくクルマの写真を撮影出来ません。ところがパドックのスタンドの下に、コース脇のタイヤバリヤから近い金網があり、そこの金網にレンズを差し込むとコースをうまく撮影出来ることを発見。そこで土曜日はほとんどそこからの観戦となりました。

低さが印象的なフェラーリ312P 。意外なほどの速さを見せたフェラーリ312P。最終日、7月3日の日曜日は朝5時起きでサーキットへ。ナイトセッションは夜から朝まで続いています。朝焼けのサーキットでのブガッティやベントレーの姿は素晴らしいものでした。そしてボクらの秘密の撮影スポットからの眺めもまた素晴らしいものでした。

大好きなガスタービンエンジンのホーメットTXも大人気でした。コンチネンタル・アビエーションのヘリコプター用タービンが2基使用されているホーメットのエンジン音は、「キーン」という感じです。こうして午後までサーキットやパドックを楽しんで、3時には併設のル=マン・ミュージアムへ。そこでもCDブジョーやポルシェ917LHなどを堪能し、お土産も買ってパリへと帰りました。

まさに夢の饗宴、マニアにはたまらないイベントです。今回の素晴らしい体験に同行してくれたパリの友人Hさん、このご時世で海外取材を許していただいた皆様、ありがとうございました。特に家族には感謝です。

こんな記事も読まれています

伝説の「6輪F1マシン」を生んだ小屋 70年前のティレル工場が移転保存 英国
伝説の「6輪F1マシン」を生んだ小屋 70年前のティレル工場が移転保存 英国
AUTOCAR JAPAN
JAFが義務化しているユニバーサルロゴの意味は? 実際にラリー車両に貼ってモータースポーツ参戦している人の声を聞いてきました
JAFが義務化しているユニバーサルロゴの意味は? 実際にラリー車両に貼ってモータースポーツ参戦している人の声を聞いてきました
Auto Messe Web
余裕と安心の「サイレント」スポーツ ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(2) 創業者も認めた1台
余裕と安心の「サイレント」スポーツ ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(2) 創業者も認めた1台
AUTOCAR JAPAN
ロールス・ロイス傘下の「ダービー」世代 ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(1) 端正なコーチビルド
ロールス・ロイス傘下の「ダービー」世代 ベントレー 4 1/4リッター・ヴァンデンプラ(1) 端正なコーチビルド
AUTOCAR JAPAN
日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
日産「新型“超凄い”スカイライン」まもなく登場! 420馬力の“史上最強”モデルはまさに「集大成」! もはや「次期型」に期待な“NISMO”実際どう?
くるまのニュース
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
日本のキャンピングカーは仕上がりが違う! 知られざる「キャブコン」の製造工程とは
WEB CARTOP
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?
乗りものニュース
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
テインの純正互換ショック「EnduraPro」シリーズに『カローラ』『シエンタハイブリッド』など6車種の適合が追加
レスポンス
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
メルセデスF1、トモダチ改造計画でW15を“ドライバーの味方”に「改善のためにマシンをいじめ抜く」
motorsport.com 日本版
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
最高出力830PS、最高回転数9500rpm!フェラーリから自然吸気V12エンジン搭載モデル「12チリンドリ」が登場
@DIME
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
高速道路で「人が旗振ってる!」意味わかりますか? 見かけたらそこは「危険」
乗りものニュース
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
軽自動車の「白っぽく見えるナンバー」なぜ増えた? 軽であること隠したい!? 導入7年「図柄入りナンバー」の現状は?
くるまのニュース
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
VAGUE
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
【試乗】新型シトロエンC3は革命を呼びかけるヤバいクルマ! 日本上陸前に本国でBEVの「ë-C3」に乗った!!
WEB CARTOP
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年6月9日~6月815日)
Webモーターマガジン
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
東急バス「バス以外の交通手段」に参入 チャリもクルマもライバルじゃない “相乗効果”狙う
乗りものニュース
アウディがプレミアムミッドサイズSUVの特別仕様車「Q5/Q5スポーツバック Sライン ダイナミックエディション」を発売
アウディがプレミアムミッドサイズSUVの特別仕様車「Q5/Q5スポーツバック Sライン ダイナミックエディション」を発売
@DIME
新型プリウス、クラウン、シエンタ、日産サクラで便利に使えるライティングアイテム【特選カーアクセサリー名鑑】
新型プリウス、クラウン、シエンタ、日産サクラで便利に使えるライティングアイテム【特選カーアクセサリー名鑑】
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

677.3698.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

435.0726.0万円

中古車を検索
ヨーロッパの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

677.3698.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

435.0726.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村