■どんなクルマ?
MY2017 キリッとした見た目 充実した装備
日産デュアリスが欧州でトップ・クラスのシェアって知ってた? 大人気の理由、なぜ?
かつてない熾烈な販売合戦が続いている、コンパクトクロスオーバーの市場で、2世代目の日産デュアリスにフェイスリフトが施され、小変更ながら多くの項目がアップデートされた。
販売台数が低下したというわけではない。むしろ日産は、欧州で2016年、2007年のデビュー当時の倍のセールスを記録している。付け加えると、デュアリスは、イギリスにおいて極めて多く売れているクルマである。
しかし、日産によるとデュアリスの顧客は、デザイン、仕上げ、洗練を切り口とした、装備の充実を求めており、アップデートは、外装の意匠、内装の素材、遮音性、サスペンション、そしてステアリングと多岐の項目に渡る。
このモデルから全ての車種にDABラジオが標準で装備され、新しい最上級機として、型押しのナッパレザー、8スピーカーのBOSEサウンドシステム、サテン地のルーフレール、巨大なパノラミックガラスルーフを搭載する「テクナ+(英語ではTekna+と書く)」なるグレードが設定されている。
■どんな感じ?
コンサバからアグレッシブに
コンサバだったフロントエンドは手の込んだアグレッシブな装いになった。ライト類は変更され(上級トリムではアダプティブLEDヘッドライトを装備)、ボンネットのキャラクターラインの切り替えしはシャープになった。いっぽうで側面とリアエンドはスムーズになった。
下側がフラットになったステアリングは径が大きくなり、多くのボタンを配備する。ボタンを介して計器類が収まる5.0インチTFTスクリーンやクルーズコントロールをより簡単に操作できるようになっている。
しかも、5.0インチTFTスクリーンは、まわりのデザインともうまく調和している。見た目もよくエルゴノミクスの観点からも優れものである。
居心地もよい
上級トリムで採用されるシートは、サポート性と掛け心地に感銘を受け、前述したナッパレザーはソフトで、存在感がある。
テクナグレードは、電動調整機能とシートヒーターに加えて、ドライバー側のシートに、電動ランバーサポートとメモリーファンクションを備える。残念ながら、ステアリング調整は手動のままである。
その他キャビンは変更はなく、腰よりも上方の多くは、やわらかい手触りの素材が施され、ドライビングポジションは見通しがいい。調整範囲も大きい。変速機も納得のいく出来である。
比較的質素なフィニッシュの後部座席は、背の高い大人ふたりが快適に過ごせる(3人目の搭乗者は少し不満がでるだろう)。
他には、60/40で分割できる可倒式リアシート、様々なレイアウトを可能にするフロア、ハンディな収納庫に実用的なトランクスペースが備わる。
走らせた印象はどうだろう?
走りの印象は、ちょっと退屈
デュアリスの乗り心地は必ずしも良いものではなかった。アクセルを踏み込むとそれなりに応えてはくれるが、それでも若干退屈なものであった。
今回のフェイスリフトでは、この落ち着いた物腰にテコ入れがされている。車重によるが、スプリングは5%から8%ソフトに設定され、一方で、フロントのアンチロールバーは操舵性を維持するために16%硬くなった。
ターゲットとする多くの購買層は、デュアリスのしなやかな乗り心地に概ね満足すると思うが、われわれは少し注文を付けたい。
特に硬いスプリングを装備したディーゼル車に顕著であるが、市街地において素早い取回しをした時に、無視できない不快感がともなう。それは、外部からの入力というよりも、騒音に起因するものだ。
「アクティブ・ライド・コントロール」も刷新されている。大きなギャップに直面した時に、ブレーキとエンジンが介入し、搭乗者への不快感を低減する。
さらに、遮音に関してもテコ入れがなされている。改善されたシーリングやドラッグを低減するサイド下方に装着されたフィンは、風切音やロードノイズを遮断する。
クロスオーバーということを鑑みればターンインは悪くない。しかし、安定性を崩すほどではないが、大きなロールはコーナリングを楽しむ事を絶望的にしている。
コーナーで踏み込むと、デュアリスはつかみどころのないキャラクターを示す。ハンドリングは、ファミリーハッチバックよりもアンダーステアの傾向が強い。
見直されたステアリングは、少し洗練に欠け、ノーマルモードでは軽すぎる。いっぽうスポーツモードでは、10%重くなり、操舵の一貫性や正確性において改善される。
エンジンの印象は?
変更を受けなかった、163psを発揮する、1.6ℓDIG-Tガソリンエンジン車は、2800rpm回してやらないと、まともな動力を得られない。しかし、その後はラグもなく、一貫してスムーズにデリバリーがなされる。6速マニュアル変速機のみの設定であるが、タフであり正確でもある。
130psを発揮する1.6ℓdCiディーゼル車も同時にテストした。ファインチューニングが施されたが、少々荒々しく、CVTを優れたオートマティックのように扱う「Xtronic」と組み合わされる。
お手頃でありポピュラーな109psを発揮する1.5 sCiは、エミッションの排出量を99g/kmに抑える。大人しくまとめた、114psを発生するエントリ-モデルの1.2ℓDIG-Tには手が付けられなかった。
■「買い」か?
値上がりが苦戦させる?
新しく追加された「テクナ+」グレードは、歓迎すべきであるが、いざデュアリスの全体的な質感を冷静に見ると、装備が充実していながら同価格帯で競合することになる、フォルクスワーゲン・ティグアンやアウディQ3との比較を難しいものとしている。
デュアリスの走りよりも快適への転換は、間違いなくセールスを後押しするだろう。しかし、デュアリスが値上げを慣行した今、価格面においても手強いライバルが現れたことになる。
ただ、たしかに言えることは、今回のフェイスリフトを経ても、デュアリスの成熟し、使い勝手の良いアピールは変わらず強く健在であるという1点につきる。
日産デュアリス1.6 DIG-T 163 テクナ
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