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ダサいけど欲しくなるクルマたち 18選 不思議な魅力で世界を誘惑する名車・珍車

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ダサいけど欲しくなるクルマたち 18選 不思議な魅力で世界を誘惑する名車・珍車

それでも欲しい、ダメなクルマたち

クルマの購入者ほど気まぐれな人はいない。あるときは名車を敬遠し、あるときは平凡なクルマを受け入れる。そして、新車時に大失敗したクルマが、生産終了後何年も経ってから、新たな命を吹き込まれることもあるのだ。

【画像】欠点があっても欲しくなる不思議なクルマ【ラーダ、トゥイージー、ジムニーなど記事で紹介したクルマを写真で見る】 全91枚

一般的に、故障が多かったり、性能が低かったり、あるいは見た目が悪かったりすると、魅力は大きくかけてしまう。そんなクルマでも、明確な理由もなく心を惹かれるというのは、多くのドライバーが経験することだろう。何らかの欠点があるからこそ、目が離せなくなってしまうのかもしれない。

ここでは、なぜか不思議と欲しくなってしまう、あるいは不可解な人気を誇る「失敗作」の素晴らしさを讃えたい。

アルファ・ロメオ166(1998年)

アルファ・ロメオは常に何かしらの欠陥を抱える一方で、所有欲をそそるほど動力性能が優れていたり、デザインが美しかったりすることが多い。この記事をアルファ・ロメオで埋め尽くすこともできたが、それはまた別の機会に。

1998年にデビューした166は、フランスやドイツのライバルとの競争に勝つことができず、結果として販売台数はわずかなものにとどまった。日本にも正規輸入されたが、後継を待たずに生産を終了。しかし、AUTOCARの英国編集部では多くのスタッフが166を切望している。

デロリアンDMC-12(1981年)

未完成のポテンシャルという点では、デロリアンの右に出るクルマはほとんどない。ミドマウントのV6、ステンレスパネル、未来的なガルウィングドアと、見るからに素晴らしいクルマだが、残念ながら失敗作の烙印を押されてしまう。ひどい製造品質、正常に作動しないドア、明らかに不正確なハンドリング、平凡な性能のために、見事に失敗してしまったのだ。

しかし、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』3部作の主役に選ばれたことで、デロリアンは世間の注目を浴び、今やその価値は急上昇している。映画出演はさておいても、このクルマにはまだまだ深い魅力がある。

フォード・エコスポーツ(2013年)

今日、フォードがコケることはめったにない。フォードの製品は、どれも完成度の高いオールラウンダーであるため、普遍的な魅力がある。だが、このエコスポーツは違う。いわば「黒い羊」だ。

とはいえ、デザイン(特にインテリア)は個性的で格好良く見えるし、後期型では改良を重ねて、十分に熟成の域に達している。

フォード・フュージョン(2002年)

欧州向けのフュージョンは、同名の北米向けセダンとは異なる、小型のハッチバックである。2002年に発表されるやいなや、次から次へと生ぬるいレビューを量産した。ベースは人気の高いフィエスタだったが、出来上がったクルマは不快で、古臭く、走りも平凡。実用性や多用途性も、求められるレベルとは程遠いものであった。

10年間にわたって販売が続けられ、その間、たった一度の軽いリフレッシュが行われただけであった。しかし、欧州の消費者はフュージョンを買い続けた。室内が広くて、控えめなドライビングを楽しみたい人に最適なクルマだったのだ。

フォード・エスコートMk5(1990年)

1993年にモンデオが登場するまで、フォードは純粋に魅力的なクルマというよりも、価格競争力のあるクルマを発売することが非常に多かった。1990年に発売されたエスコートMk5は、そのひどい動力性能、洗練性の欠如、派生的なスタイリング、面白みのない装備などで評論家から酷評された。

しかし、それでも消費者はお得な価格に誘惑され、エスコートを買い求めた。1991年に登場したRS2000は、16Vツインカムエンジンが搭載され、ますます魅力的なクルマとなった。

いすゞ ・ピアッツァ・ターボ(1981年)

1979年にジョルジェット・ジウジアーロがデザインした「アッソ・デ・フィオーリ(クラブのエースの意)」コンセプトは、やがてピアッツァとして1981年に生産を開始する。少し遅れて欧州でも販売が始まったが、エンジンや構造はやや時代遅れの感があり、また高価格だったため同市場での販売台数はごくわずかだった。

1987年のフェイスリフトでは、ロータスがチューニングしたサスペンション(ハンドリング・バイ・ロータス)が採用されたが、販売を助けるには十分ではなかった。現在では残存数も少なくなっているが、その斬新なデザインは今でも見飽きることはない。

ジャガーEタイプS3(1971年)

1961年に登場した初代Eタイプは、その輝かしいボディライン、圧倒的なパフォーマンス、素晴らしいドライビング・エクスペリエンスにより、まさにランドマーク的存在となっている。そのため、1971年に登場したシリーズ3(S3)は、どうしてジャガーが「絹の財布」を「豚の耳」に変えたのか、多くの人々に疑問を抱かせてしまった。

V12エンジンを積んだS3は、大きく、鈍重で、繊細さは皆無に等しかったが、米国市場には完璧なモデルとして受け入れられた。スポーツカーではなく、グランドツアラーを求めるのなら、今日でも有用だろう。

キア・プライド(1991年)

マツダがフォードと組み、オートザム・レビューまたはフォード・フェスティバとして販売した小型車。レビューは欧州でもマツダ121として販売された。マツダが1991年にレビューの生産を終了する際、同社に代わってキアが同モデルの生産を継続することになる。それがプライドだ。

これにより、キアは自動車メーカーとしてのスタートを切る。プライドは時代遅れなクルマであったが、キアの足場を固めるには十分な売れ行きを見せた。現在、キアは韓国だけでなく、欧米など世界の自動車市場で主要メーカーと競うほどになっており、このクルマの存在意義は否定できない。それに、このサイドボディの折り目がなんとも格好いい。

ラーダ・サマーラ(1984年)

サマーラの唯一の特長は、その価格の安さだった。それ以外は、無味のスタイリング、気迫のないダイナミクス、低い製造品質、洗練性の欠如など、絶望的な乗り物だった。

このような惨状にもかかわらず、サマーラを買い求める人が多かったため、英国では、排ガス規制で販売できなくなるまで事業を継続することができた。しかし、安くてベーシックなクルマには、どこか健全なものを感じるのである。

メルセデス・ベンツML(1997年)

初代MLは、ちょうどメルセデス・ベンツの製造品質が底をついていた時期に発売された。その結果、MLには起こりうるあらゆる不具合が発生した。塗装が剥げたり、パネルが溶けたり、電気系統の故障は当たり前、メカの不具合も多い。

しかし、それでもMLは大量に売れた。スリーポインテッドスターの魅力と、そのルックスは間違いなく消費者を魅了している。また、アラバマ州バンスにある米国初のメルセデス工場で生産された最初のクルマでもあり、歴史に名を残す一台であることは間違いない。

MGマエストロ・ターボ(1989年)

標準のMGマエストロ(オースチンからも販売)は、スポーツ仕様のベースとしては決してふさわしくないモデルだったが、ターボは実に魅力的なマシンだ。最高出力154psのOシリーズ・ターボエンジンを搭載し、最高速度210kmと0-100km/h加速6.9秒という高いポテンシャルを持つ。

このターボはトルクフルな走りでタイヤの溝を剥ぎ取ってしまうこともある。現在では、非常に貴重な存在となっている。

リライアント・ロビン(1973年)

60年以上にわたり、リライアントはアンダーパワーで不安定なクルマを販売し、バイク免許で運転できることから、多くの人々に愛用された。

ランニングコストがかなり低いことも助けになり、ロビンはブリティッシュ・レイランドのバッジをつけた他のモデルと同様、「アンチ・ファッション」の象徴となった。時代の流行に逆らい、この不格好でチープな三輪車を潰れるまで乗るという、危険な誘惑がある。

ルノー・トゥイージー(2012年)

クルマというより四輪バイクのような見た目のトゥイージー。その限られたEV航続距離と実用性を考えるとあまりにも高価だが、もし真っ赤なフェラーリよりも注目を集めたければ、これ以上のものはないかもしれない。

販売面では、ルノーにとって災いとなっているが、それで評価が損なわれるようなものではない。ただ、80km以上の距離を移動するときは、充電スタンドの位置を綿密にルートに組み込んでおく必要がある。

ローバー・ストリートワイズ(2003年)

英AUTOCAR編集部の誰もがストリートワイズを所有したくてたまらないと言えば嘘になるが、好感を持たれないのは無理もない。何しろ、「4×4に見える二輪駆動車」というジャンルを立ち上げたクルマでありながら、当時のMGローバーはそのことで激しく非難されたのだから。

2003年にストリートワイズが登場する頃には、ベースとなったローバー25はすでに絶望的に時代遅れになっていた。しかし、その奇抜なポジションゆえに、不思議と魅力的に思えるのである。

スコダ・エステル(1976年)

スコダ105/120シリーズが1976年にエステルの名で英国に導入されたとき、消費者はこぞってその乱暴なハンドリングを非難した。とてもシンプルなクルマだが、素朴なサスペンションと重いリアエンジンのせいで操縦安定性は大きく損なわれていた。

しかし、この東欧の安っぽさと陽気さ、そして「このクルマを気に入らなければ、トラクター工場23番に送られ、再教育を受けることになる」という緊迫感が堪らない。生き残っている数台は、今ではもう少し価値があると思う。

スマート・ロードスター(2003年)

現代のオースチン・ヒーレー・スプライトとでも言うべき、ミニマリストのスポーツカー。700ccのミドマウントエンジン、シャープなスタイリング、メルセデスの品位など、魅力的な要素を持つクルマである。

しかし、発売時はトランスミッションのギクシャク感、信頼性の低さ、ランニングコストの高さ、そして購入価格の高さがネックとなった。しかし、なぜか今でも魅力を感じてしまう。

スズキ・ジムニー(1998年)

先代のスズキ・ジムニーは、悪路走破性は最高の部類に入るが、オンロードでの走りの魅力には欠ける。1998年に発売されたこのクルマは、何もかも時代遅れだったにもかかわらず、国内外問わず多くの消費者がクルマを手放してジムニーに買い換えた。

ジムニーは2018年にようやく代替わりしたが、新しいジムニーも成功であると言えるのは喜ばしい限りである。しかし、悪路走破性は素晴らしいが、オンロードではまだ驚きはない。

トラバント(1957年)

トラバントP50は、スタイリングを除けば、すべてが最悪であった。製造品質、ハンドリング、性能のあらゆる要素が、プロドゥア・ニッパをSクラスのように感じさせるほどひどいものだった。

しかし、東ドイツの消費者には選択肢がなかった。手に入れられるものは何でも手に入れ、壁が崩壊するとトラバントは西側でファッションアクセサリーとなったのだ。

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みんなのコメント

7件
  • ジムニーのオンロードでの短所は
    悪路に行くと全て長所になる変態車です
    鈴菌感染者より
  • 人間も機械も(この場合は車も)、弱みがなければ可愛くないじゃないか。ある人の名言。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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