現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > オジサンには「ソルテラ」がおすすめ!? 「bZ4X」とのEV兄弟対決、総額でおトクなのはどっち?

ここから本文です

オジサンには「ソルテラ」がおすすめ!? 「bZ4X」とのEV兄弟対決、総額でおトクなのはどっち?

掲載 18
オジサンには「ソルテラ」がおすすめ!? 「bZ4X」とのEV兄弟対決、総額でおトクなのはどっち?

リアルの航続距離は300~400km
日本にも電動化時代が本格的に訪れそうです。トヨタから「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」という量産EVが登場したのです。共同開発されたスバル「ソルテラ」も同タイミングで登場したことで、両社がEVの本格的な市販化に踏み出したことになります。

そして先日、朝から夕方までbZ4Xとソルテラを公道試乗する機会がありました。それぞれの特徴を紹介しながら、50代である筆者がおじさん世代におすすめできるのは、どちらのモデルかということを考えてみたいと思います。

意外!? 新型スバル ソルテラとトヨタ bZ4Xは良くできたEVだがパワーは控え目。試乗で見えた開発の裏側や満充電時の気になる点とは?

まず、全体のプロフィールですが、電気自動車として気になるバッテリー総電力量は71.4kWh。駆動方式は前輪駆動と四輪駆動の2種類で、前輪駆動は最高出力150kW(204ps)のフロントモーター、四輪駆動は前後に80kW(109ps×2個)のモーターを配するという構成になっています。

ミドルサイズのSUVとしては十分にパワフルですが、テスラなど超絶パフォーマンスの電気自動車とは一線を画す、エンジン車から乗り換えても違和感のない程度のスペックに抑えられているという印象です。

カタログスペックの一充電航続距離は487km~567kmとなっていますが、試乗した限りでは電費は6~7km/kWhという感じでした。おおよそ300~400kmは電欠を心配せずに乗れるというところでしょうか。

>>スバル ソルテラのカタログ情報をチェックする
>>トヨタ bZ4Xのカタログ情報をチェックする

ソルテラはパドルスイッチを装備するなどスポーティな味付け
さて、bZ4Xとソルテラ両車の違いはフロントマスクにあります。bZ4Xはグリルレスのいかにも電気自動車的なスタイルになっていますが、ソルテラはスバルのアイデンティティである6角形のグリルデザインを採用してイメージを変えています。ただし外観では前後の意匠以外は共通していますから、当然ながらパッケージングの面でも同じ2台といえます。

メカニズムでソルテラだけに備わっているのがパドルスイッチです。これは回生ブレーキ(モーターで発電しながら減速する機能)の強さを4段階で切り替えられるというもので、まるでエンジン車のパドルシフトのような感覚が味わえます。また、ドライブモードについてもbZ4Xはノーマルかエコの2モードですが、ソルテラはパワー・ノーマル・エコの3モードになっていて、スポーティに仕上げることで差別化しているようです。

パワーステアリングやサスペンションのセッティングも異なっていて、ソルテラのハンドルはグッと重さを感じるものですし、よりキビキビと走る足回りになっています。そのため乗り心地はbZ4Xのほうがマイルドになっています。

>>スバル ソルテラのカタログ情報をチェックする
>>トヨタ bZ4Xのカタログ情報をチェックする

価格だけで選ぶとソルテラが少しだけ安い
このように、デザインだけでなく、走り味も考慮して選びたい2台なので、「兄弟車で中身は同じなのだから相見積をとって安いほうで買えばいいや」というわけにもいきません。

そもそもbZ4Xはトヨタ系のサブスクサービス「KINTO(キント)」の専売モデルとなっていて、厳密には“買う”ことができず、一定期間(最長10年)のサブスク利用を前提としています。一方、ソルテラは通常の販売方法となっています。

<価格>
bZ4X・・・・・・FWD:600万円/4WD:650万円(シングルグレード)
ソルテラ・・・・FWD:594万円/4WD:638万円(ET-SS:ベースグレード )
        4WD:682万円(ET-HS:上級グレード)

KINTOに10年乗った場合の維持費は年36万円
これだけを見ると、ソルテラのほうが若干ながらお値打ちな気もしますが、bZ4Xのサブスクにかかるコストを見てみなければ結論は出せません。

KINTOでbZ4Xに乗った場合に必要な支払額は、補助金なしで考えた場合10年間で963万7320円となります。車両価格が600万円だとすると、10年間で363万7320円の維持費が必要になると計算することもできるでしょう。

年間に均すと約36万円の維持費の内訳は、自動車税(年間2万9500円)や任意保険、車検、メンテナンス、各種消耗品、コネクティッドサービスの利用料などに加えて、10年20万kmのバッテリー保証もプラスされます。

年間36万円相当のコストをどう捉えるかは人によって異なるでしょう。ポイントになるのは任意保険の料率。任意保険は長く加入していて、保険を使うような事故などを起こしていなければ割引率が上がり、結果として保険料が安くなります。料率が最高レベルになっているユーザーの感覚で試算すると、年間36万円というのは割高に感じるでしょう。

さらに、bZ4Xはサブスクサービスなので、契約終了時には返却することになります。一方、ソルテラは残価のあるうちに下取りや買取りに出すことも可能。こうして戻ってくる金額まで考慮にいれると、bZ4Xとソルテラの総コストはさらに差が開きます。

つまり任意保険の料率が高い人は、スバル版のソルテラを検討するほうがトータルでのコストを抑えられる可能性があるといえます。それが“おじさんにソルテラを勧める”最大の理由です。

さらにいえば、前述したようにソルテラにはパドルスイッチが備わり、足回りも引き締められています。このあたりも、おじさん世代が好むようなスポーティな味つけになっているといえるのではないでしょうか。

>>スバル ソルテラのカタログ情報をチェックする
>>トヨタ bZ4Xのカタログ情報をチェックする

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
写真:
1~5枚目:スバル ソルテラ
6~7枚目:トヨタ bZ4X

こんな記事も読まれています

【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
【ミシュランマンも太田勤務?】日本ミシュランが移転一周年・新社屋お披露目
AUTOCAR JAPAN
キザシ覆面パトカー1台105万円って安すぎんか………?? 入札価格のフシギを追う[復刻・2013年の話題]
キザシ覆面パトカー1台105万円って安すぎんか………?? 入札価格のフシギを追う[復刻・2013年の話題]
ベストカーWeb
偶然「M3スポエボ」をゲット! 直6の325iから乗り換えて変わったこととは? イベントなどでBMWオーナーが優しく接してくれる理由は希少性ゆえ!?
偶然「M3スポエボ」をゲット! 直6の325iから乗り換えて変わったこととは? イベントなどでBMWオーナーが優しく接してくれる理由は希少性ゆえ!?
Auto Messe Web
すでに逮捕者も出ている! 他人事じゃない自転車の「酒気帯び」「ながら」運転の罰則強化
すでに逮捕者も出ている! 他人事じゃない自転車の「酒気帯び」「ながら」運転の罰則強化
WEB CARTOP
2024年10月の欧州新車販売、3カ月ぶりプラス HV依然好調 EVもプラス確保
2024年10月の欧州新車販売、3カ月ぶりプラス HV依然好調 EVもプラス確保
日刊自動車新聞
[15秒でわかる]光岡『M55 Zero Edition』…創業55周年の限定モデル登場
[15秒でわかる]光岡『M55 Zero Edition』…創業55周年の限定モデル登場
レスポンス
エアロ重視で航続距離750km DSが新型ファストバック「DS 8」のプロトタイプ初公開
エアロ重視で航続距離750km DSが新型ファストバック「DS 8」のプロトタイプ初公開
AUTOCAR JAPAN
ゼネラルモーターズ、11番目のF1チームに。キャデラックブランドで2026年からの参戦で基本合意
ゼネラルモーターズ、11番目のF1チームに。キャデラックブランドで2026年からの参戦で基本合意
motorsport.com 日本版
トヨタ新型「ランクルオープン」初公開に大反響! FJ風な“旧車デザイン”&斬新「スケスケドア」採用! “TOYOTA”ロゴの「ROX」米国で披露!
トヨタ新型「ランクルオープン」初公開に大反響! FJ風な“旧車デザイン”&斬新「スケスケドア」採用! “TOYOTA”ロゴの「ROX」米国で披露!
くるまのニュース
どんな役割を持っているか知ってる? 最近のバイクに必須の「三元触媒」を徹底解説
どんな役割を持っているか知ってる? 最近のバイクに必須の「三元触媒」を徹底解説
バイクのニュース
ロータスがEV化計画を修正、ハイブリッド車導入へ 消費者需要や関税に対応
ロータスがEV化計画を修正、ハイブリッド車導入へ 消費者需要や関税に対応
AUTOCAR JAPAN
義父から受け継いだ日産「バイオレット」はオリジナルをキープ!「当時の状態で後世に残すこと」に共感して20年…現状維持が課題です
義父から受け継いだ日産「バイオレット」はオリジナルをキープ!「当時の状態で後世に残すこと」に共感して20年…現状維持が課題です
Auto Messe Web
ブリヂストン、国内3工場に投資し能力増強 高インチタイヤ生産強化 2028年までに日産3000本増
ブリヂストン、国内3工場に投資し能力増強 高インチタイヤ生産強化 2028年までに日産3000本増
日刊自動車新聞
ホンダ 新型「アドベンチャーモデル」発表に反響多数! 「デイキャン余裕です」「ロボット顔が好き」の声!鮮烈レッドボディに高性能「eSP+エンジン」搭載の「ADV160」どんなモデル?
ホンダ 新型「アドベンチャーモデル」発表に反響多数! 「デイキャン余裕です」「ロボット顔が好き」の声!鮮烈レッドボディに高性能「eSP+エンジン」搭載の「ADV160」どんなモデル?
くるまのニュース
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定【CES2025予習&復習セミナー】前回CESのトレンドを踏まえて次回の見どころをチェックする
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定【CES2025予習&復習セミナー】前回CESのトレンドを踏まえて次回の見どころをチェックする
レスポンス
独ボッシュでも最大5500人削減、欧州車メーカーの業績悪化が影響[新聞ウォッチ]
独ボッシュでも最大5500人削減、欧州車メーカーの業績悪化が影響[新聞ウォッチ]
レスポンス
新基準原付で125ccも原付扱いに!? 125ccのバイクには一体何がある?
新基準原付で125ccも原付扱いに!? 125ccのバイクには一体何がある?
バイクのニュース
クルマのメーター内に「光るカメ」出現! 「青いイカ」や「コーヒーカップ」も!? 点灯したらマズい? 新種の「警告灯」どんな意味?
クルマのメーター内に「光るカメ」出現! 「青いイカ」や「コーヒーカップ」も!? 点灯したらマズい? 新種の「警告灯」どんな意味?
くるまのニュース

みんなのコメント

18件
  • 遠出が多い自分は全国津々浦々インフラが整備されるまではBEVには手が出せない。
  • 週末や連休のときには高速のS.Aで充電の順番待ちの車たちを見ているとEVの購入は100%無いなと思ってしまう。
    そもそもEVを販売してるメーカーの怠慢が招いている問題だ。
    メーカーへは一台販売する毎に充電設備を一台の設置を義務づける必要がある。
    そうしなければ給付金だけをせしめるだけになったままで普及なんかしない悪循環が永遠に続いていく。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

627.0715.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

379.7579.7万円

中古車を検索
ソルテラの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

627.0715.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

379.7579.7万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村