現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新型フィットはスイッチ式から旧来のレバー式へ! 音声入力の発達が流れを変える最近のシフト事情

ここから本文です

新型フィットはスイッチ式から旧来のレバー式へ! 音声入力の発達が流れを変える最近のシフト事情

掲載 更新 5
新型フィットはスイッチ式から旧来のレバー式へ! 音声入力の発達が流れを変える最近のシフト事情

 ボタン式のATセレクターは古くから存在

 トヨタ・プリウスのホームポジションに戻るタイプのシフト操作系は常に賛否あるところだが、ハイブリッドカーに限らず、最近のオートマチックトランスミッションの操作系は多様になっている。かつてのようなシフトレバータイプが主流ではあるが、メルセデスはコラムに置かれた小さなレバーで操作するものに統一されているし、始動すると円筒状のシフトダイヤルがせり上がってくるジャガーも個性的だ。ランボルギーニなどはシフトレバーがなく、パドルシフトを操作してDレンジに入れるといった具合だ(リバースは専用のレバーがある)。

【意外と知らない】オートマの「N」ニュートラルは何に使う?

 ハイブリッドだろうが、DCTだろうが、ステップATだろうが、このようにシフト操作系の自由度が上がったのは、物理的につながっている必要がなくなったからだ。電子制御のトランスミッションはバイワイヤといって電気信号でコントロールできる。そのためトランスミッションと操作系を物理的につなぐ必要がなく、どこにでもセレクターをレイアウトできるようになった。形状もレバーではなく、スイッチやボタンでよくなった。

 ただし、ボタン式のATセレクターというのは新しいものではない。1950年代のアメリカ車では、ぼちぼち見ることができる。代表的なのはクライスラー・インペリアルだろう。日本ではウルトラセブンに出てきた劇中車「ポインター号」のベース車両として知られているインペリアルのATセレクターはメーター脇に置かれたボタンで操作するというデザインになっていた。マニアであれば既知の情報だろうが、それほどボタンATセレクターの歴史は古い。

 新型フィットはレバー型に回帰!

 だから、レバー式以外のシフト操作系は最近のテクノロジーではない。ただし、増えてきたように感じるのは従来よりもシフト操作の重要度が減っていることに起因している。マニュアルトランスミッションであれば手の届きやすい場所にシフトレバーを配置する必要がある。しかしオートマとなればD(前進)かR(後退)を選ぶだけといえるし、通常の走行時にはDレンジに入れっぱなしであるからシフト操作をする必要がない。エンジンブレーキを強めたいときにはパドルを操作するほうが手の移動が少なく合理的だ。

 また、従来シフトレバーを配置している場所を奪うデバイスが登場したことも影響している。それがコマンダーなどと呼ばれるナビやインフォテイメントシステムの操作系。マウスやタッチパネルのような入力デバイスは手のひらや指先でコントロールする。前述のようにオートマではほとんど入力が不要だが、こうしたデバイスは目的地の設定、オーディオの切り替えなど利用頻度が高い。そのため、シフトレバーを置いていたセンターコンソールの一等地を奪うカタチになった。追い出されたATセレクターは自由度の高いスイッチ型、ボタン型になるケースが増えてきたという面はある。

 ただし、新型フィットではハイブリッドシステム自体は2モーター型の電動領域の広いタイプを採用しながら、シフトレバーはオーソドックスなストレートタイプを採用している。これはユーザーに自然に操作してほしいと作り手が考えたからだ。旧型モデルのハイブリッドでは、いわゆる「プリウス・タイプ」を採用していたことを思うと、大きな変節であるし、旧型から乗り換えたユーザーからすれば不慣れな操作系になる可能性もあるが、エンジン車と共通のデザインにする量産メリットなどもあるのだろう。

 そして、この流れは他社にも拡大するのではないかと思える。なぜなら、シフトレバーをセンターコンソールから追いやったコマンダーが、音声入力の高性能化と普及により不要になっていくことが容易に予想されるからだ。一等地であるがゆえに、コマンダーが不要になったスペースを単なる小物入れにしてしまうのはもったいない。短期的なトレンドであろうが、シフトレバー回帰の流れが生まれるかもしれない。

こんな記事も読まれています

タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
AUTOCAR JAPAN
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
ベストカーWeb
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
Auto Messe Web
トヨタ、テンセントと提携 AI技術生かしたサービス提供
トヨタ、テンセントと提携 AI技術生かしたサービス提供
日刊自動車新聞
ホンダ『イエ GTコンセプト』が初公開、4ドアクーぺEVで中国トレンドに真っ向勝負…北京モーターショー2024
ホンダ『イエ GTコンセプト』が初公開、4ドアクーぺEVで中国トレンドに真っ向勝負…北京モーターショー2024
レスポンス
バイクニュース今週のダイジェスト(4/22~26)
バイクニュース今週のダイジェスト(4/22~26)
バイクブロス
予想が外れるマクラーレン、ピアストリも“浮き沈みのワケ”解明が急務と指摘。タイヤへの負荷が影響か?
予想が外れるマクラーレン、ピアストリも“浮き沈みのワケ”解明が急務と指摘。タイヤへの負荷が影響か?
motorsport.com 日本版
一度は乗ってみたい! サイドカーは、通常のバイクにつけることができる?
一度は乗ってみたい! サイドカーは、通常のバイクにつけることができる?
バイクのニュース
なぜ免許とマイナカード「24年度末」に一体化? 紛失時はどうなる? 一体化でどんな影響ある?
なぜ免許とマイナカード「24年度末」に一体化? 紛失時はどうなる? 一体化でどんな影響ある?
くるまのニュース
「出遅れ」「巻き返し」「反転攻勢」EVめぐる話題が目白押し【新聞ウオッチ】
「出遅れ」「巻き返し」「反転攻勢」EVめぐる話題が目白押し【新聞ウオッチ】
レスポンス
ボルボ XC40、豪華仕様の限定車「プラス B3 セレクション」発売
ボルボ XC40、豪華仕様の限定車「プラス B3 セレクション」発売
レスポンス
日本ミシュランタイヤが「ジャパントラックショー2024」にブースを出展! サステナブル素材を使用したタイヤなどを展示
日本ミシュランタイヤが「ジャパントラックショー2024」にブースを出展! サステナブル素材を使用したタイヤなどを展示
くるまのニュース
マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
レスポンス
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
くるまのニュース
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
バイクのニュース
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
レスポンス
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
モーサイ
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
カー・アンド・ドライバー

みんなのコメント

5件
  • 新型フィットHVはレバー式か。評価が少し上がった。プリウス式は操作感が無く気持ち悪い
  • プッシュスタートと電制シフトと電動パーキングブレーキは、取りやめにする方向になってほしいと心から願ってる。
    バッテリーが上がると各部のロックの解除操作が非常に面倒でお手上げになるし…。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.5628.0万円

中古車を検索
プリウスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.5628.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村