各地で開催されているキャンピングカーのイベントや、あるいは休日の道の駅などで、その迫力ある外観や洗練されたデザインをまとった欧州製や北米製の輸入キャンピングカー。豪華な内装や装備品、ゆとりある車内空間、そして個性的なスタイル…。価格やサイズの大きさといったネックが大きく立ちはだかるが、それでもいざ高級キャンピングカーを目の前にすれば夢が広がるというもの。
というわけで今回は、約2100万円という、日本で買える輸入キャンピングカーでもトップクラスの高級車をご紹介する。
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その高級キャンピングカーの名は、「アスペクト30J」。ボディサイズは全長9820mm、全幅2490mm、全高3160mmととんでもない大きさだ。フォードE450をベースとしたキャンピングカーで、6.8LのV10ガソリンNAという大排気量エンジンを搭載している。
●オーナーの土肥さんはアスペクトで長期停泊するとき、車内でやることがいくつかあるそうで、そのうちの1つが大型LEGOの組み立て。取材時にはフォルクスワーゲンT1キャンパーバンのセットを開封。1334ピースという大物だ
そんなド迫力のキャンピングカーのオーナーは、土肥英之さん。自分でヴィンテージにしていく楽しみがあると見立てて、2018年に新車で購入。豪華なモーターホーム(キャンピングカーというより、こう呼ばれるらしい)であっても、やりたいことを実現するための1つの道具であり、どんどん使い込んで経年変化していくのを楽しみたいという。
「自分のなかでこだわりを持って楽しめるか、それが大切だと思っています。海外ではDry CampやBoondockという、あえて電源や水道などの設備が整っていないところへ行き、サバイバルをするようにキャンピングカーを楽しむスタイルがあって、かなり関心を持っています。日本ではクラスC(※)で行ける未開拓地などそうそうないので、代わりにオートキャンプ場などに行って、頭のなかでそういうシチュエーションをイメージしながらアスペクトで遊んでいます」(土肥さん)
※クラスC…自動車メーカーが供給するキャブ(運転台)付きモーターホーム専用シャシー(Cutaway Chassis)の荷台部分にコーチビルダーが家の部分を架装したモーターホームのこと
●まさに自走する別荘。ダイネットの左右両側とベットルーム右側、計3カ所のボディが外側へスライドアウトする広大な車内が特徴。シャワー/トイレルームは別体だ。サブバッテリーとソーラーパネルを増設し、1000Wインバーターや発電機も搭載。出先がリゾートになる正真正銘のハイエンドモデル。ベットルームにもテレビがある!
例えば、節水しながらだと給水タンクが3日でほぼ空になることを把握し、必要最小限の回数で満タンにするための旅程と給水地を確保。生活排水のたまったグレータンクもどこで問題なく処理できるか確認しておき、排水ホースが使えなければバケツを使って処理。ガスやサブバッテリーの残量を見極めながら、各種装備を使っていく。
●ベッドソファと3口ガスレンジが組み込まれたキャビネット、その上部の電子レンジに収納庫も含めた幅およそ3mの部分が丸ごとスライドする豪快なシステム
実際にアスペクトにお邪魔してみた。装備が充実していると、当然だがやれることも増える。モーターホームという道具でできることとできないことを理解して、装備を実際に使いこなし、自分の目的に向かってコントロールしていく…これは確かにおもしろい遊びだと思った。
●広いダイネットの奥、キャブトには40インチの液晶テレビと収納庫がある
●スライドアウト機構のスイッチ、給水タンクやLPガス残量がわかるディスプレイなど、無骨なルックスに引かれる
●車内フロアが水平になるよう自動調整、さらには揺れも抑制してくれるハイドロリックレベリングジャッキという装置も装備
「あこがれのウィネベーゴ(米国のコーチビルダー)を所有し使ってみて、実際こんな感じなんだなぁと味わっています。意外とガスレンジの火力が弱かったり、日本だと想像以上に行けないところが多いとわかったり。そういったところもまた、アスペクトの楽しさなんです」(同)
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みんなのコメント
金持ちはいいなぁ。