今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代のニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「マツダ プレマシー」だ。
マツダ プレマシー(マイナーチェンジ:2001年)
外せるサードシートで話題を呼んだマツダの小型ミニバン、プレマシー。1999年のデビュー当初は3列シート7人乗りと2列シート5人乗りの販売比率は7:3だったが、現在(編集部註:2001年夏)ではほぼ半々だという。そのプレマシーが、2001年7月にビッグマイナーチェンジされた。
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主な変更点は、外観ではスタイリングの躍動感を高め、インテリアでは質感の向上、ボディ各部の剛性アップ、サスペンションチューニングなど多岐に渡るが、いちばんのウリはフラッグシップモデルとして2Lエンジンを搭載した「SPORT(スポルト)」を追加設定したこと。今回、発表前にテストコースで短時間だが試乗できたので、ショートインプレッションも合わせてレポートしよう。
ミニMPV風の可愛いシルエットはそのままだが、マツダのアイデンティティである5ポイントグリルはシャープな形状となり、開口部の広がったバンパーとともにスポーティな印象を与える。リアコンビネーションランプも形状は同じだがデザインを一新した。
室内ではシートやトリム地の質感がアップされ、ウオークスルーの邪魔にならない格納式運転席アームレスト、セカンドシート用ピクニックテーブル、ワンタッチ操作で3cmほど開くクイックリフレッシュ機能付きパワーウインドーなど、使い勝手の高い装備を追加している。スポルトでは本革巻きステアリングにチタン調パネルやホワイトメーターを採用し、走りの雰囲気を高めている。
スポルト用に新搭載された2LのDOHCエンジンは、最高出力は165ps、最大トルクは177Nmを発生するもの。ファミリアのスポルト20に搭載されているもの(170ps/180Nm)よりはわずかにデチューンされているが、2Lクラスのライバルより加速性能に優れるという。しかも、クラス初のDSC(ダイナミック スタビリティ コントロール)も備え、クルマの横滑りを抑制する。
テストコースでの試乗では、4000rpmから上の領域で1.8Lとのパワー差を感じる。開発担当の福永主査が細部までこだわったボディ剛性アップの効果は顕著で、ミニバンとはいえコーナリングが楽しい。DSCはかなり上の領域で効かせるタイプで、ドライ路面では意図的にクルマを横滑りさせるような姿勢に持ち込まない限り作動しないので、そこそこのウデのドライバーには好まれるだろう。
ただ、「スポルト」を名乗るなら、ATをファミリア スポルト20のアクティブマチックか、コラムシフトのままならステアリングにパドルを装着して欲しかった。そうすれば、ハンドリングの良さにシフトの楽しさも味わえたのだが。ヨーロッパ仕様はフロアシフトなのだから、限定モデルでもいいから検討して欲しい。
とはいえ、コンパクトなボディにパワフルなエンジンを搭載したおかげで、ストリームやリバティよりは扱いやすく、スパシオよりは走りが楽しい。プレマシーのスポルトは、要注目の小型ミニバンになった。
■マツダ プレマシー SPORT 主要諸元
●全長×全幅×全高:4340×1695×1570mm
●ホイールベース:2670mm
●車重:1350kg(7人乗り)
●エンジン:直4・4バルブDOHC・横置きFF
●排気量:1991cc
●最高出力:121kw(165ps)/6800rpm
●最大トルク:177Nm(18.1kgm)/5000rpm
●ミッション:電子制御4速AT(コラムシフト)
●タイヤ:195/50R16
●当時の価格:214万8000円
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前期型の方がビジュアルが欧州車的な雰囲気で良かったです。
後期型はポップな雰囲気が増して残念でした。