個性的なデザインはカスタム派に響く!
カスタマイズの世界は奥が深く、市販のパーツだけでは飽き足らず、他車種の部品などを流用しながらも違和感のない仕上げをするという手段も古くから使われている。そこで今回はカスタム業界に多大なる影響を与えた部分を持つ、個性派なクルマたちをご紹介しよう。
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マリンウインドウ/ダイハツ・シャレード(初代)
今でこそ多くのコンパクトカーが採用している、小排気量な3気筒エンジンをいち早く搭載したのが1977年登場の初代ダイハツ シャレードだった。
そんなシャレードの登場翌年に追加された、クーペモデルのリヤクオーターに設けられた「マリンウインドウ」。これは潜水艦の窓をイメージした丸形のもので、クーペらしい太いリヤピラーの死角を補うために備えられた確認用の窓である。だが、これを80年代当時流行していた“バニング”のポト窓として流用するというのが流行したのである。
バルカンヘッドライト/日産シーマ(4代目)
2001年に登場した4代目シーマのV8エンジン搭載グレードには、特徴的なヘッドライトが採用されていた。それが中央に大型のプロジェクターランプを配し、それを取り囲むように小型のプロジェクターランプを6つ配置したもの。バルカン砲にも見えることから「バルカンヘッドライト」とも呼ばれるものだった。
当然ながらヘッドライトに組み込まれているため、そのままでは流用できなかった。そのため、プロジェクター部分を分解して取り出し、丸型ヘッドライトに組み込んだり、フォグランプとして装着するなどの流用カスタムが流行。アフターパーツメーカーから同様の配列の汎用ライトがリリースされるほどの人気となった。
ツリ目ヘッドライト/トヨタ・セリカ(7代目)
初代からスペシャリティクーペとして、個性的なルックスを持っていたセリカ。最終型の7代目モデルでは、アメリカのデザインスタジオが手掛けたアグレッシブなスタイリングを採用して登場した。
今でこそLEDライトの普及などもあり、個性的な形状のヘッドライトを持つ車種も珍しくない。しかし、1999年当時に縦長のヘッドライトを採用したセリカは、かなりインパクトがあった。当時のスポコンユーザーたちは、こぞってこのヘッドライトを自車に組み込もうと大改造を施していたのだ。
もちろん流用であるから、組み込まれる車種はセリカではなく、シビックに代表されるコンパクトなホットモデルが中心。車種不明なルックスになるのも、また個性のひとつだったのである。
シザースドア/ランボルギーニ・カウンタック
こちらは流用されたものではないが、インパクトの大きなカスタマイズのひとつとしていまだに根強い人気があるのがシザースドアだろう。通常は横に開くドアを上に跳ね上げるようにすることで、圧倒的なインパクトを周囲に与えるため、ショップのデモカーなどが一時期多く採用していたこともあったほど。
このシザースドアを世界で初めて採用した市販車こそが、ランボルギーニ・カウンタックである。スーパーカー世代にとって、このドアの開き方の衝撃はいまだに鮮明に残っているハズだ。
ちなみによくガルウイングドアと混同されがちなシザースドアであるが、ガルウイングとはカモメの羽根という意味で、デロリアンやマツダAZ-1、メルセデス・ベンツ300SLのように地面にほぼ垂直に開くドアのことを指すのでお間違えのないように。
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