現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 販売も絶好調!スズキの新型クーペスタイルSUV「フロンクス」が人気の理由

ここから本文です

販売も絶好調!スズキの新型クーペスタイルSUV「フロンクス」が人気の理由

掲載 17
販売も絶好調!スズキの新型クーペスタイルSUV「フロンクス」が人気の理由

スズキから、新型ダイナミッククーペスタイルのSUV、フロンクスが発売され、今回、公道での試乗を行った。フロンクスの概要を説明すれば、インドで生産され、すでにインド、中南米、中近東、アフリカなどで好評を得ていて、早くもインドの乗用車市場で累計販売台数10万台を達成したグローバルカーである。今回、日本に導入、逆輸入されたフロンクスは日本市場向けに特別に仕立てられた日本市場専用車であり、スズキの日本市場への意気込みを感じさせる新型車と言っていいだろう。同社は、10月末時点で販売台数が1万台を突破したことを明らかにした。新型「フロンクス」の目標販売台数は月間1000台だったが、発売から2週間近くで受注した1万台は目標の10倍という数字だ。

スタイリッシュなクーペスタイル

ゼネラルモーターズが2028年のF1からアンドレッティ・キャデラックをサポート

「スタイリングを第一に開発し、楽しい走りも重視した」というフロンクスは、どこから見てもスタイリッシュなクーペスタイルが特徴。第一に注目すべきはボディサイズ。全長3995×全幅1765×全長1550mm。ホイールベース2520mmであり、日本の狭い道での運転のしやすさはもちろん、1550mmの全高から、都市部の立体駐車場への入庫も容易。ライバルの同じくインドで生産されるホンダ・WR-Vのボディサイズは全長4325mmx全幅1790mmx全高1650mmとなり、立体駐車場への入庫はほぼ困難なのである。

しかも、最小回転半径は軽自動車造りにたけたスズキだけに、195/60R16サイズのタイヤを履いていながら、コンパクトカーのスイフトと同じ4.8mと超優秀。WR-Vは5.2mである。

パワーユニットはK15C型直4 1.5Lエンジン101ps、13.8kg-m(2WD)/99ps、13.7kg-m(4WD)にモーター3.1ps、6.1kg-mを加えたマイルドハイブリッド+6ATとなる。WLTCモード燃費はFFが19.0km/L、4WDが17.8km/Lとなる。

WR-Vは3気筒1.5Lのガソリンエンジン+CVTのみで勝負しているわけで、ここでも差が付くことになる(あくまでスペック上だが)。もっとも、最低地上高はWR-Vの195mmに対して170mmとなるが、それでも走破性にぬかりはない。

ホンダWR-V

というのも、現時点で日本仕様のフロンクスのみに採用される4WDには、ヒルディセンドコントロール、グリップコントロール、そしてスノーモードと3つの走破用モードとスポーツモードとパドルシフト(全車)が設定されているからだ。



超スタイリッシュなクーペスタイルSUVのフロンクスだが、筆者はそのデザインにひとつ、勘違いしていたことがあった。それは上下にシャープな3連LEDライトを配したダイナミックなフロントビューだ。発表会で見た際は、上がヘッドランプ、下はフォグライトか・・・と思っていたのだが、実は逆。上がデイタイムランニングランプで、下がヘッドライトだったのである。

スタイリッシュSUVを所有する満足度、走りの自由度で4WDがFFを上回る

さて、フロンクスの運転席に乗り込めば、視界は文句なく、すぐに運転のしやすさを実感。身長172cmの筆者のドライビングポジションでは頭上に180mmのスペースがあり、コンパクトSUVトップクラスのゆとりと、ブラック×ボルドー+パールブラックの新鮮なインテリアカラーが新鮮。シートはブラック×ボルドーの合皮とファブリックの組み合わせで、インパネの力強い造形とともに、ラグジュアリーな雰囲気をも醸し出す。9インチひのフルセグTV付きドラレコ連動のスマホ&スズキコネクト連携メモリーナビゲーションが標準装備されるのも嬉しすぎるではないか。

後席に座ってみると、頭上に105mmの空間は全高1550mmのクーペスタイルSUVだからそれほどの余裕はないものの、膝周り空間はなんと210mmという上級SUV並みのスペースがあるから、足元広々。フロアからシート先端までの高さ=ヒール段差は360mmもあり、椅子感覚、太腿裏が座面にしっかり密着するアップライトで疲れにくく、快適なかけ心地にも満足できた。残念ながら、インド仕様などにある後席エアコン吹き出し口は日本仕様では不採用(その部分の穴が小物入れに)。後席もしっかり使えるクルマだけに、今後、追加装備を願いたい。

そうそう、フロンクスは先進運転支援機能も充実。スズキの安全技術、スズキセーフティサポートを日本仕様では満載し、その数16種類。単眼カメラ+ミリ波レーダー式のデュアルセンサーブレーキサポートIIを始め、ヘッドアップディスプレー、ACC(アダプティブクルーズコントロール)、車線維持支援機能、ブラインドスポットモニター、前後誤発進抑制機能、全方位モニター用カメラ、リヤクロストラフィックアラートなどを装備。とくにこのクラスとして贅沢なブラインドスポットモニター、および、WR-Vにない全車速追従機能・停止保持機能付きACCを、電子パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能とともに搭載しているあたりは、価格を知れば、大サービス!?と断言できる。コネクティッド機能も充実し、もちろんSOSコールも用意する。



まず試乗したのはFFモデル。出足の加速感はかなり穏やかなもので、6ATの変速はまずまずだが、乗り味はシャキッとしたソリッドなタッチ。段差の乗り越えなどでやや荒めの音振・ショックを伝えてくる場面もあるにはあるが、むしろ軽快な走りに好印象が持てた。穏やかな動力性能ということで、スポーツモードにセットすれば、アクセルレスポンス、加速力は一気に向上。しかし、市街地の低速走行では、やや飛び出し感のある制御とも言える。

感心したのはステアリングのスムーズさ。切る、戻す、どちらでも雑味のないステアリングフィールを伝えてくれるから、走りが気持ちいい。

車内の静粛性は価格からすれば文句なし。4気筒エンジンが3000回転を超えたあたりから室内に元気なエンジンノイズが明確に入ってくるものの、その音質は決して不快ではなく、また、加速時を除けば高速走行を含めほぼ3000回転以下で走れるから、車内の静粛性は合格ラインだと思える。

 

日本仕様専用開発の、FFに対して60kg重くなる4WDモデルに乗り換えれば、意外なことに、FF車で感じた出足の穏やかさがやや解消され(リヤ駆動によるものか?)、乗り心地にしても重量増が効いているのか、よりしっとり上質な印象を受けることになった。たとえばマンホールの乗り越え、路面の継ぎ目のいなし方もこちらのほうがマイルド、ショックが抑えられているということだ。そしてステアリングフィールのスムーズさはこちらでも変わらず、カーブなどでの前後左右の姿勢変化の少なさも実感。終始、フラットな乗り心地を示してくれたのである。

短時間の試乗ながら、せっかく日本仕様のためだけに用意してくれて(スズキの人気がとくに高い雪国のユーザーを考慮)、FF車とともに日本の路上に合うように徹底的にチューニングされた、FFの254万1000円に対して19万8000円高の273万9000円となる4WDモデルの出来の良さ、走りの質感の高さ、4WDのみのヒルディセンドコントロールグリップコントロール、そしてスノーモードを含むオールラウンダーとしての機能性の高さ、ラゲッジルームの使い勝手の良さから、スズキ渾身のコンパクトなスタイリッシュSUVを所有する満足度、走りの自由度で4WDがFFを上回ると思えたのも本当だ。

この国産コンパクトSUVクラスでは、ホンダWR-Vが同じインド生産ということで直接的なライバルとなるが、やや廉価なWR-Vの内容、4WDの有無(WR-VはFFのみ)、フロンクスではマイルドハイブリッドとなるエンジン、先進運転支援機能のACCの作動範囲(フロンクスは全車速。WR-Vは約30km~の作動)、WR-VのACCにないカーブ速度抑制機能、車線変更時補助機能の装備などを含め、ラゲッジルームの広さ、容量は別にして(こちらはWR-Vが優位)、価格差を超えた商品力があると言っていいのではないだろうか。

文・写真/青山尚暉

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アレンジ次第で使いやすい大空間が登場!軽自動車のラゲージルームを上手に使いこなすヒント
アレンジ次第で使いやすい大空間が登場!軽自動車のラゲージルームを上手に使いこなすヒント
@DIME
ついに日本でもデビューした人気コンパクトスポーツ! 4代目となるBMW新型「1シリーズ」はどう変わった? 【新旧比較】
ついに日本でもデビューした人気コンパクトスポーツ! 4代目となるBMW新型「1シリーズ」はどう変わった? 【新旧比較】
VAGUE
VW新型「パサート」は「世界最高級の実用車」!? 濃密なドライブフィールとフラットライドを兼ね備えたワゴンでした
VW新型「パサート」は「世界最高級の実用車」!? 濃密なドライブフィールとフラットライドを兼ね備えたワゴンでした
Auto Messe Web
約250万円! ホンダ新型「フリード」最安グレードは「買い」!? シエンタ最安モデルよりも「40万円以上高い」理由とは
約250万円! ホンダ新型「フリード」最安グレードは「買い」!? シエンタ最安モデルよりも「40万円以上高い」理由とは
くるまのニュース
フィアット「600e」vs MINI「ミニ クーパー SE」スタイリッシュで実用性の高いヨーロピアンEV対決
フィアット「600e」vs MINI「ミニ クーパー SE」スタイリッシュで実用性の高いヨーロピアンEV対決
@DIME
スズキ「ワゴンRスマイル」がより笑顔になった! 一部改良で安全装備が大幅に進化…見た目も変わる3つのグレード構成で148万9400円から
スズキ「ワゴンRスマイル」がより笑顔になった! 一部改良で安全装備が大幅に進化…見た目も変わる3つのグレード構成で148万9400円から
Auto Messe Web
スバル「クロストレック」に優れた燃費の「ストロングハイブリッド」が登場! タンク容量も拡大しロングドライブが可能に…価格は383万3500円から
スバル「クロストレック」に優れた燃費の「ストロングハイブリッド」が登場! タンク容量も拡大しロングドライブが可能に…価格は383万3500円から
Auto Messe Web
「1Lで27キロ走るのサイコー」 106万円からのスズキ軽セダン「アルト」どんな人が買う?  1番軽くて680kg!?
「1Lで27キロ走るのサイコー」 106万円からのスズキ軽セダン「アルト」どんな人が買う? 1番軽くて680kg!?
くるまのニュース
スズキの[現行SUV]のカタログが全部万能すぎてもはや選べない説
スズキの[現行SUV]のカタログが全部万能すぎてもはや選べない説
ベストカーWeb
【アルファードとレクサスLMに挑む!】新型メルセデス・ベンツVクラスがライバルに勝る部分とは
【アルファードとレクサスLMに挑む!】新型メルセデス・ベンツVクラスがライバルに勝る部分とは
AUTOCAR JAPAN
スズキ「ワゴンR“スマイル”」改良モデルが公開! 両側スライドドア&丸目ライトがイイ! 3年ぶり顔面刷新の「新モデル」何が変わったのか
スズキ「ワゴンR“スマイル”」改良モデルが公開! 両側スライドドア&丸目ライトがイイ! 3年ぶり顔面刷新の「新モデル」何が変わったのか
くるまのニュース
ついに[フルモデルチェンジ]! 新型[BMW] 1シリーズ想像以上に出来が良い件
ついに[フルモデルチェンジ]! 新型[BMW] 1シリーズ想像以上に出来が良い件
ベストカーWeb
やっと日本デビュー!! [コンパクトSUV]フロンクスがスズキらしさ全開な件
やっと日本デビュー!! [コンパクトSUV]フロンクスがスズキらしさ全開な件
ベストカーWeb
いまのご時世「200万円」は安い! 「人がたくさん乗れるトヨタ車」なぜ人気? 5人&7人仕様の「シエンタ X」どんな人が買う? 販売店に聞いてみた!
いまのご時世「200万円」は安い! 「人がたくさん乗れるトヨタ車」なぜ人気? 5人&7人仕様の「シエンタ X」どんな人が買う? 販売店に聞いてみた!
くるまのニュース
1000万円超え! トヨタが超高級「アルファード/ヴェルファイア」発売! 306馬力ハイパワー×6人乗りミニバン誕生!? PHEV追加で1月31日発売へ
1000万円超え! トヨタが超高級「アルファード/ヴェルファイア」発売! 306馬力ハイパワー×6人乗りミニバン誕生!? PHEV追加で1月31日発売へ
くるまのニュース
流麗なメルセデス・ベンツ「CLA シューティングブレーク」は実用性も死角なし! 粋を知る人に乗ってほしいクルマでした【AMWリレーインプレ】
流麗なメルセデス・ベンツ「CLA シューティングブレーク」は実用性も死角なし! 粋を知る人に乗ってほしいクルマでした【AMWリレーインプレ】
Auto Messe Web
新車99万円で「4人乗り」! ダイハツ「“最安”ミライース」がスゴい! 直近改良も「イチバン安い乗用車」ポジションは不変! 装備十分で超お手頃「エントリー軽」特徴は?
新車99万円で「4人乗り」! ダイハツ「“最安”ミライース」がスゴい! 直近改良も「イチバン安い乗用車」ポジションは不変! 装備十分で超お手頃「エントリー軽」特徴は?
くるまのニュース
【カナダ】日産新「キックス」2025年モデル登場! 4.3mボディに史上初「疲れにくいシート」&“独自の4WD”採用! “広くなった室内空間”も魅力の「最新コンパクトSUV」実車展示へ!
【カナダ】日産新「キックス」2025年モデル登場! 4.3mボディに史上初「疲れにくいシート」&“独自の4WD”採用! “広くなった室内空間”も魅力の「最新コンパクトSUV」実車展示へ!
くるまのニュース

みんなのコメント

17件
  • なかもとのぶゆき
    YouTubeなど見て気になってたので試乗してきました、ロッキーのサイズ感だと思ってたけど実車は思ったよりワイド感があり全体の実感も高いのでずっと立派に見えました!
    前から見ても横、後ろもどこから見てもカッコいい!ドアの開閉も造りの良さが伝わるし乗って運転してもスペック以上な質感、バックで駐車する際のアラウンドモニターも便利で全体的にお値段以上、満足感は高いと思いました。
  • ネイトン
    スポーツカーが売れなくなってSUVが主流になったがその中でもカッコいいのが売れるんだろうな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

209.9248.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

180.0330.0万円

中古車を検索
WR-Vの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

209.9248.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

180.0330.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村