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【実録】回生を多用すると「パカパカブレーキ」が後続車に迷惑かも!? スバルのEV「ソルテラ」で東京~大分・往復2175キロを長旅レポート【往路・後編】

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【実録】回生を多用すると「パカパカブレーキ」が後続車に迷惑かも!? スバルのEV「ソルテラ」で東京~大分・往復2175キロを長旅レポート【往路・後編】

BEVのソルテラで東京から大分・オートポリスを目指して自走

2023年6月にスバルのBEV「ソルテラ」が納車された筆者。同年10月にソルテラで東京から大分県のオートポリスまで往復した充電旅の往路編その2をお届けする。水曜16時に新宿を出発し、順調に高速道路を走り岡山を目指し走っている中で、山陽道の通行止めにあい一般道に降りて充電を行い、ふたたび山陽道に復活し午前4時に吉備SAで仮眠をとったところからの続きとなる。

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壇ノ浦でちょうど1000キロ、周囲を確認してお代わり充電

午前4時に吉備SAに到着し仮眠を取り少しゆっくりしようと思ったが、6時過ぎには日の出となり周囲は明るくなる。ということで6時過ぎには目が覚めてしまい身支度を整えると同時に充電を行う。

一般道に降りて岡山日産で充電を行い吉備SAに到着したため、それほど電気は減っていないが、山陽道唯一の90kW充電器ということもあり、ここで足しておくことにした。

61%から充電を開始し30分で20.9kWhを充電し91%・357kmになった。これなら快適に走行できる。次に宮島SAの40kW充電器で18kWh分充電し本州最後の壇ノ浦PAを目指す。

壇ノ浦PAにお昼12時ごろ到着した。新宿から壇ノ浦でちょうど1000kmとなる。結構走ったなと毎回思うが今回はBEVということもあり、よく到着したなと感慨深くなる。宮島から走り走行可能距離は17%・66kmと結構攻めた感じになってしまった。壇ノ浦PAの充電器は40kWだ。この先の九州道の充電環境をアプリで確認すると、九州道の古賀SAは40と50kWの充電器があり、その先のSA/PAも40か50kWの充電器になり大容量は期待できない。

ということで壇ノ浦で昼食とともに充電を行い17.60kWhという充電量だ。まわりに誰も充電待ちをしている方がいないことを確認し、誰かくればすぐに交代できるように車両付近で確認をしながらお代わり充電を行うことにした。2回目は18.60kWhと1回目より少し多く入り、合計36.2kWh分の充電を行い走行可能距離は74%・284kmになっている。

オートポリス周辺で活動のキーとなる充電スポットを確保

さらに、壇ノ浦PAに木曜の12時に着いたということは、ここからオートポリスまであと少しで到着してしまう。宿の手配は金曜の夜からということで急遽木曜日の宿を手配することにした。

充電スポットがあるホテルに泊まれるのが良いが、なかなかそういうホテルは少ないのが現状だ。仕方なくオートポリスに近くて空いていた大津でホテルをとった。さらに熊本市内や大津周辺からオートポリスまでの道中に充電スポットがどのくらいあるのか改めて調べる。

熊本インターからオートポリスまでの区間に日産や三菱のディーラーはあり30~50kWで充電可能だ。オートポリスに向かう道路として有名なミルクロード入口にある、道の駅大津にも充電器はあるが30kWという出力だ。

頼みの綱の日産ディーラーも50kW充電器が主力となり、どうしたものかとさらに探していると、熊本インターを降りてすぐにある、ミスターマックス熊本インター店に90kWの充電器があることを見つけた。ここだ! と思った瞬間だ。

ちなみに、オートポリスに行くには九州道の熊本インターを降りてミルクロードを走り山を登っていく方法のほか、九州道から大分道へ行き日田インターから山登りをする方法、さらに東九州道から大分道へ走り、湯布院からやまなみハイウェイを走り山登りをするなど多数のルートが考えられる。

多くのルートが選べるなかで、高速道路を降りた後の一般道にどのくらい充電器があるのかがBEVにとって重要になる。となると市街地がありディーラーやその他の充電スポットが多い熊本ミルクロードルートが安全に感じられる。

そういった意味でもこのミスターマックスが今回の旅のキーとなる充電スポットになることが確定だ。ミスターマックスというホームセンターとスーパーが合体したような施設ならば、充電時間中に飲み物の買い出しや同じ敷地内にある飲食店でご飯も食べられ時間を無駄にしない。

今回の金曜から月曜までの宿はオートポリスと熊本の中間の大津にとれている。ミスターマックスに行くには宿泊施設を通り越して充電スポットに行くという無駄は発生するが、毎日行くほど電池を消費するとは思えないので、合間に1回来ればなんとかなるだろうと想像できる。

と余談が長くなったが、本日の宿やメインとなる充電スポットが決まったので、壇ノ浦で2回充電したあとは、一路熊本インターのミスターマックスを目指すことにした。

新宿~オートポリスは25時間・1219キロ、ガソリンもBEVも大差なし

15時半に熊本インターのミスターマックスに到着した時には走行可能距離25%・98kmとなっていた。飲み物などを買い出ししながら29.60kWh充電し70%となった。ひとまず山登りをしてオートポリスを目指し、どの程度山登りで電池を消耗し、山下りでどの程度回生ブレーキで電気が充電できるか確認することにした。

山登りをしながら撮影をしているとそこそこ電気を消費してしまい、オートポリスに到着した時は17時になり走行可能距離は54%・209kmとなっていた。山登りで16%分消費するということが分かった。

さらっと到着したと書いたが、水曜の16時に新宿の都庁を出発し木曜の17時にオートポリス到着ということで25時間で1219kmを走破した。意外と言ってはなんだが、ガソリン車でも24時間計算で走っているので、BEVで25時間で到着したということは、ガソリン車でもBEVでもそれほど差がないということになった。

ここまで浜松SA・草津PA・岡山日産・吉備SA・宮島SA・壇ノ浦PA×2・熊本ミスターマックスと8回の充電で到着した。どこも30分フルに充電しているので、30分×8回で240分=4時間分を充電に費やしたことになるがそれでも25時間で到着だ。

ガソリン車でも24時間計算なので、この違いはおそらく仮眠時間の違いだろう。今回BEVでは結果的に仮眠は2時間少々しかとれていないが、30分の充電時間中に15分とかの短時間仮眠をとっているところもあるので、純粋な仮眠時間としては2時間少々しかないが意外に休めている。

ガソリン車とBEVでほぼ差がなく到着という結果になり、8回充電というとものすごく大変のように感じられるかもしれないが、ガソリン車のときでも2~3時間に1回休憩をとっていることと、ガソリン車と同じような速度で走っているので、BEVでも苦痛ではないということが分かった。

山下りでは回生ブレーキを駆使すればほぼ電気消費なしで走行OK

オートポリスまでの山登りでの電気の消費量がおおまかに分かったので下山することにした。オートポリスを54%で出発し山下りをして、宿を通り過ぎてミスターマックスまで渋滞にハマりながら移動した結果45%となった。ほとんど回生ブレーキで充電できずに帰った感じだ。ここで再びミスターマックスで充電を行い84%まで復活させ明日以降に備えることにする。

山登りではアクセルオンに対し、4輪で加速をすることで鋭い加速を見せてくれる。アクセルオフで減速しコーナリングに入ると、低重心の車両とがっちりとしたボディのおかげで物凄く山登りが楽しい。グングン加速しながらすいすいコーナリングしてくれる。ガソリン車ではアクセルオンからどう頑張っても微妙にワンテンポ遅れて加速するが、BEVは瞬時に加速していく。これは楽しい乗り物だ。しかしその分電気は消費してしまうのが仕方ないところ。山下りで回生ブレーキで電気を回収できれば良いのかもしれない。

初日の山下りでの回生方法は自分の操作が悪かったのかもしれないと思い。翌日の金曜~日曜まで大津からオートポリスまでの登り区間は電気を消費してしまうが、帰り道の下り坂の走り方を研究してみた。

スバルはS PEDAL DRIVEと呼称しているいわゆるワンペダル操作や、回生ブレーキの強弱をコントロールするパドル操作などで回生ブレーキが作動する。ワンペダルとパドルの使い分けを日替わりで使い込んでみた結果、金曜日は67%でオートポリスを出発し大津到着で65%。土曜日は49%でオートポリスを出発して大津到着で45%。日曜日は68%でオートポリスを出発し64%で大津に到着している。

つまりうまく回生ブレーキを使っていけば、若干電気を消費したとしても、収支としてはほとんど電気を使わないで帰ってこられることが分かった。欲を言えば消費した以上に回生ブレーキで電気を回収できると、翌日もう少し余裕が生まれるのにとは思えたが、ソルテラの回生ブレーキはそこまで強く回収できないようだ。

ちなみに、金曜~日曜までの間でミスターマックスの90kW充電器を使ったのは土曜日1回のみだった。回生ブレーキで電気を回収できると翌日の往復程度なら問題ないことも分かった。

「パカパカブレーキ」状態で後続車に申しわけない気にも……

しかし、この回生ブレーキを多用することで意外な問題点を見つけた。ワンペダル操作や回生ブレーキを使うと、ブレーキ操作と同じく減速していることもあり、ブレーキランプが点灯する。これが山下りをしている間ずっと点灯していると、後続車に対して眩しいブレーキランプを浴びせ続けることになってしまう。

道路上に何もブレーキを踏む要因が無いにも関わらずブレーキランプを点灯する、いわゆる「パカパカブレーキ」と称され意味不明なブレーキランプ、として後続車からしてみると不快な行動と言われネットなどで一部問題視されているのと同じ様な状態になる。

回生ブレーキでは一定の減速量になると安全性の観点からブレーキランプが点灯するが、このパカパカブレーキと同じ現象になってしまう。ソルテラはブレーキランプがLEDとなっており、設置場所も高いため後続車のドライバーに対して強烈なブレーキランプを浴びせ続けるのは乗っていて心苦しい感じになった。

しかし普通にブレーキを踏んでも同じようにブレーキランプは点灯する。こちらはBEVのため回生ブレーキでいくばくかの電気を回収したい。そう思うと回生ブレーキは必須だしブレーキランプは点灯し続けてしまう。なんだかモヤモヤしながら毎日山下りをする結果となった。良い解決方法はないものだろうか。(復路編に続く)

※充電器の設置状況は2023年10月現在の取材時の状況です。

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みんなのコメント

9件
  • アスタリスク。
    ブレーキ灯の点かないe-powerより良いです。
    タクシーが信号で停止するまで、ブレーキ灯点かない止まりかただった。さ
  • もんちゃん
    回生してますよアピールで良いんじゃない?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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