現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スピーチ一切ナシ! ホントに創業100周年? シトロエンのプレス・コンファレンスが超ユニークだった!──ジュネーブ国際自動車ショー2019リポート【第13弾:シトロエン】

ここから本文です

スピーチ一切ナシ! ホントに創業100周年? シトロエンのプレス・コンファレンスが超ユニークだった!──ジュネーブ国際自動車ショー2019リポート【第13弾:シトロエン】

掲載 更新
スピーチ一切ナシ! ホントに創業100周年? シトロエンのプレス・コンファレンスが超ユニークだった!──ジュネーブ国際自動車ショー2019リポート【第13弾:シトロエン】

モーターショーのプレスデイ初日といえば、各メーカーのプレス・コンファレンスが15分刻みでおこなわれ、どこも社長スピーチからはじまるのが常だ。とくにジュネーブショーでは、前年の売上や経常利益といった決算についても簡潔に触れるのが半ばお約束である。

ところがここ数年、この定石を破って、動画や生演奏などを組み合わせた、まるでショーのようなプレゼンテーションをおこなっているのがシトロエンだ。

アウディの新しい顔はアリ?ナシ?!──ジュネーブ国際自動車ショー2019リポート【第4弾:アウディ】

今年は一体どうなるのか……と、期待に胸を膨らませていたが、まさかの内容に驚いた。

パントマイム&ブレイクダンサーの動きと背景の動画、そして生歌を組み合わせて、昨年の販売実績から100年間の歴史、そして今回が初お披露目となったプロトタイプの発表まで、一言もスピーチを挟まず、一気呵成に見せるショーを展開したのだ。

スピーチごと省いてしまえば、聞き手となる観客または聴衆が何語を理解するのか関係なくなり、上演するだけで理解されるので、通訳機を配る手間も要らなくなる。

とはいえ、手間をかけないイコール手抜きではない。パントマイムとスクリーンに映し出された再生動画のシンクロぶりは入念な準備があったことを物語っているし、そこにシンガーによる歌もかぶせるのだから、凄い。デジ+アナ、ヴァーチャルとリアルを融合した演出は、相当作り込まれているように思えた。

100周年の節目であるサロンの機会というのに、あえてマイクを手に取らなかったリンダ・ジャクソンCEOにそのココロを聞いた。

「プレス・コンフォレンスも、クルマとおなじく既成概念にとらわれない内容にしたかったのです。決して私が無精をしたいのではなく(笑)。今回上演された内容はプレス・デイ終了後も、一般の来場者たちに繰り返し上演するものですし、インターネットを通じて世界中のシトロエン・ファンも見られます」

詳しくはこちらより、約16分弱の動画をご覧いただくとして、上演されたショーは3つのチャプターで構成されている。

第1部は、全世界における昨年の販売実績と、100年間の道標となるテクノロジーと市販モデルの歴史で、第2部のシトロエンそのものがタイムマシンであるかのようなCM用のショートムービーへと繋がっていく。

ショートムービーに登場する主人公のダンサーは、「2CV」から「DS」、「メアリ」そして「CX」へとヒッチハイクのクルマを乗り継ぎながら、あらゆる時代を旅するのだが、途中でセバスチャン・ローブの運転する「クサラ」のWRCカーを挟みつつ、最新モデルの「C5エアクロス」、そして今回発表されたプロトタイプ「AMI ONE」にも乗り込む。そののち、会場のコースに、実車のAMI ONEが走り込んできて、ヴァーチャルが現実に合流する。と、なかからビデオの主人公が降りてきて、AMI ONEのプレゼンが主人公のダンスとともに始まる……といった見事な構成だった。

AMI ONEはシトロエン最新のEVコンセプトであり、移動の自由とイージーさをうったえる。自動運転が前提なので、なんと乗るのに運転免許証は不要。スマートフォンさえあれば誰でも乗れるフリーフローティングのシェア・カーだ。都市におけるオブジェのような存在になるという。

まず、ドアのアンロック&ロックはスマートフォンで可能だ。出発時はメーターパネルにスマートフォン端末を嵌め込むようにセットし、目的地を読み込んだあと、走り出すという。免許証ナシで乗り込めるカーシェアリングというのは、日本の法律では無理そうかもしれないが、フランスには「voiture sans permis(ヴォワチュール・サン・ペルミ、免許不要の軽車両)」のカテゴリーがあって、その条件範囲内で完全自動運転を実現したのなら、ありえない話では決してない。

とはいえ、フリーフローティング式のカーシェアというのはAMI ONEの仮の姿で、じつはルノーの超小型EV「トゥイジー」を追撃するためのEVコミューター・スタディとも目されている。バッテリー容量などは未公表であるものの、車両重量は425kgで、自律走行距離は約100km、最高速度は45km/hと発表されている。「DS 3クロスバック」やプジョー「208」にEVバージョンが用意されるいま、シトロエンもなにかしら電化モデルを準備しているのは当然だろう。

より現実的なニューモデルとしては、既存モデルの創業100周年のメモリアル限定車、「オリジンズ」シリーズだ。かつての「トラクシオン・アヴァン」や「2CV」をイメージした内外装が特徴である。たとえば、ボディサイドのエアバンプやフォグランプあるいは内装のステッチに、温かみあるカッパー色のアクセントをくわえていたりする。日本には夏以降、C3に「オリジンズ」が導入される予定だ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

18年ぶりに復活を遂げたトヨタ新型「クラウン・エステート」“待望”の発売! SUVの魅力をプラスした「新発想ワゴン」は635万円から
18年ぶりに復活を遂げたトヨタ新型「クラウン・エステート」“待望”の発売! SUVの魅力をプラスした「新発想ワゴン」は635万円から
VAGUE
ヒョンデ、『インスター』4月導入でEV普及を加速…新拠点開設やパートナーとの連携強化へ
ヒョンデ、『インスター』4月導入でEV普及を加速…新拠点開設やパートナーとの連携強化へ
レスポンス
軽自動車にこそEVがピッタリです。ル・ボラン編集部が選ぶ! 「EVアワード」日産サクラ
軽自動車にこそEVがピッタリです。ル・ボラン編集部が選ぶ! 「EVアワード」日産サクラ
LE VOLANT CARSMEET WEB
18年ぶり復活のトヨタ新型「クラウン“エステート”」! 「ワゴンとSUVの融合」実現した“デザイン”に込められた“想い”とは
18年ぶり復活のトヨタ新型「クラウン“エステート”」! 「ワゴンとSUVの融合」実現した“デザイン”に込められた“想い”とは
くるまのニュース
トヨタ「クラウンエステート」登場! “シリーズ第4”のモデルはなぜ「SUV×ワゴン」融合した? 伝統の「エステート」名称“復活”にかけた開発の想いとは【開発者インタビュー】
トヨタ「クラウンエステート」登場! “シリーズ第4”のモデルはなぜ「SUV×ワゴン」融合した? 伝統の「エステート」名称“復活”にかけた開発の想いとは【開発者インタビュー】
くるまのニュース
56年前の「ランボルギーニ」がオークションに登場 名スーパーカー「カウンタック」以前の“4人乗りランボ”とは
56年前の「ランボルギーニ」がオークションに登場 名スーパーカー「カウンタック」以前の“4人乗りランボ”とは
VAGUE
マルティン、MotoGP第3戦アメリカズGPも欠場へ。第4戦カタールでの復帰も不透明「思うように回復できず、本当に苦労している」
マルティン、MotoGP第3戦アメリカズGPも欠場へ。第4戦カタールでの復帰も不透明「思うように回復できず、本当に苦労している」
motorsport.com 日本版
レクサス [LS]2013年モデルが想像以上に良すぎる件!! マイナーチェンジってウソだろ!?
レクサス [LS]2013年モデルが想像以上に良すぎる件!! マイナーチェンジってウソだろ!?
ベストカーWeb
新車購入で後悔したくないなら徹底チェック! 購入前にディーラーの実車で穴が空くほどガン見して確認すべき項目とは
新車購入で後悔したくないなら徹底チェック! 購入前にディーラーの実車で穴が空くほどガン見して確認すべき項目とは
WEB CARTOP
トヨタ新型「クラウンエステート」発表! “ワゴン×SUV”を「よりメッキきらめくスタイル」に! スタイリッシュなモデリスタパーツを設定、KINTOでも取り扱い開始!
トヨタ新型「クラウンエステート」発表! “ワゴン×SUV”を「よりメッキきらめくスタイル」に! スタイリッシュなモデリスタパーツを設定、KINTOでも取り扱い開始!
くるまのニュース
レーシングブルズとエクソンモービルが燃料パートナー契約を締結。レッドブルファミリー全体との提携が強化
レーシングブルズとエクソンモービルが燃料パートナー契約を締結。レッドブルファミリー全体との提携が強化
AUTOSPORT web
動かす前に何をすべき!? 冬の間に乗らなかったバイクのメンテナンス
動かす前に何をすべき!? 冬の間に乗らなかったバイクのメンテナンス
バイクのニュース
ワゴン×SUV!? トヨタ新型「クラウンエステート」18年ぶりに復活! 完成された16代目クラウン独自の「乗り味」とは【試乗記】
ワゴン×SUV!? トヨタ新型「クラウンエステート」18年ぶりに復活! 完成された16代目クラウン独自の「乗り味」とは【試乗記】
くるまのニュース
高速道路に「人が運転していない」トラックが出現…なぜ? 一般車の自動運転と何が違うのか
高速道路に「人が運転していない」トラックが出現…なぜ? 一般車の自動運転と何が違うのか
乗りものニュース
トヨタ新型「クラウンエステート」正式発表! ワゴン×SUVとして18年ぶり復活の理由は? ブランド70周年で4モデル揃う!エステートが担う役割とは 635万円から設定
トヨタ新型「クラウンエステート」正式発表! ワゴン×SUVとして18年ぶり復活の理由は? ブランド70周年で4モデル揃う!エステートが担う役割とは 635万円から設定
くるまのニュース
スバル新「クロストレック」発表! 鮮烈な「オレンジ」ボディ採用した“サンブレイズ仕様”に大注目! 同時に「インプレッサ」と「レヴォーグ」特別仕様車も公開!
スバル新「クロストレック」発表! 鮮烈な「オレンジ」ボディ採用した“サンブレイズ仕様”に大注目! 同時に「インプレッサ」と「レヴォーグ」特別仕様車も公開!
くるまのニュース
「アントネッリ圧倒は必須とは思っていない」先輩ジョージ・ラッセル、”速いヤツは最初から速い”理論を提唱
「アントネッリ圧倒は必須とは思っていない」先輩ジョージ・ラッセル、”速いヤツは最初から速い”理論を提唱
motorsport.com 日本版
ホンダ『ZR-V』のゴツゴツ感を低減、スタビリティも向上させるテインの車高調「フレックスZ」発売
ホンダ『ZR-V』のゴツゴツ感を低減、スタビリティも向上させるテインの車高調「フレックスZ」発売
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

198 . 0万円 266 . 7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

- 万円

中古車を検索
シトロエン クサラの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

198 . 0万円 266 . 7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

- 万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村