現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【買っておきたい21世紀名車】ポルシェのMRを我が物にする快感。981型ボクスター&ケイマンの肖像

ここから本文です

【買っておきたい21世紀名車】ポルシェのMRを我が物にする快感。981型ボクスター&ケイマンの肖像

掲載 3
【買っておきたい21世紀名車】ポルシェのMRを我が物にする快感。981型ボクスター&ケイマンの肖像

憧れのポルシェ生活を手に入れよう

 911という単一モデルに頼った「一本足打法」が生み出す不安定な経営状態からの脱却の狙いも込めて、ポルシェが新たに開発した2シーターMRオープンカーのボクスターをローンチしたのは1996年のこと。初代(986型)は厳密には21世紀名車とはいえないが、2004年(987型)、2012年(981型)/2016年(982型)へと順調に発展。987型からはクーペモデルのケイマンも加え、見事に21世紀名車に成長した。

【こだわりのエンジン車】マニア垂涎の4リッター自然吸気フラット6搭載。718ボクスターGTS4.0を最良のポルシェと考える理由

 誕生からすでに四半世紀以上が経過したボクスター&ケイマンは、現在に続く数々の新世代ポルシェの先駆けとなり、同時に911を従来以上のハイエンド・スポーツに押し上げることにも貢献している。

 そんなボクスター/ケイマンは、まさにいま、最大の転機を迎えようとしている。誕生以来シート背後に搭載されて来た水平対向エンジンに別れを告げ、ピュアBEVへの大転換を果たす方針が確実だからだ。現在販売されているボクスターとケイマンは、すなわちエンジンを搭載する最後のボクスターとケイマンになる。

 もちろん、BEVになったとしてもポルシェの作品である。「オープンとクーペボディを備えた2シーターのスポーツカー」という存在に変わりはないだろう。けれども、BEVへの転換は水平対向という「特殊」なエンジンの採用はもちろん、そうしたユニットをシート背後に搭載するスポーツカー特有の「ミッドシップ」レイアウトを謳えなくなる将来を意味している。

 要は、ボクスターやケイマンのようなハードウエアの特徴が明確なスポーツカーは、間もなく新車で購入できなくなってしまうということ。今後、ボクスター/ケイマンという車名は残ったとしても、少なくともメカニズム上では歴代モデルと関連性を持たないクルマへと生まれ変わることが運命づけられているのである。

ポルシェのミッドシップを味わう快感。ボクサー6搭載モデルがより素晴らしい!

 「リアルミッドシップ」のボクスター/ケイマンのニューモデルを手に入れるなら、まさに現在が最後のチャンス! 新車ではなくても豊富なバリエーションのユーズドモデルをチョイスできるのも、大いに魅力的だ。

 水平対向エンジンとMRレイアウト。この2つをボクスター/ケイマンの大きな魅力と受け取るのであれば、現在新車として販売中のモデルはもちろん、初代デビュー当初からのモデルすべてに「いま買っておきたい」という表現が該当する。けれども、さらにそこに最近のエンジンの中にあって「絶滅危惧種」ともいえる大排気量かつマルチシリンダーという記号を当てはめると、そこでの筆頭候補は4リッターユニットを搭載した最新のGTS、そして、3.2&3.4リッターを積む歴代Sグレード、そして熟成の2.7リッター搭載車だろう。いずれも珠玉の水平対向6気筒搭載モデルである。

 そして「色もの」として、911のGT3系から移植を受けた準レーシングエンジンと呼べるユニットを搭載したモデルも存在するが、それはボクスター/ケイマンの歴史の中であまりに特殊な例。そもそものボクスター/ケイマンが狙った「普段乗りができるMRスポーツカー」という個性に照らせば、最低地上高やボディの各障害角(アプローチアングルなど)を含め、前出のGTS4.0程度までが本流だ。

 ポルシェのラインアップの中にあって、合成燃料を開発してでも「可能な限り遅いタイミングまで、エンジンを搭載し続ける」と表明している911シリーズに対して、別の道を歩むことが選択されたスポーツカー、それがボクスター/ケイマンである。だからこそ、繰り返しになるが、これまで刻まれて来た歴史に共感を覚えるファンは、いまが最後の買いどき。その走りはポルシェらしく、最高のMRスポーツといえる。走りの快感と所有する喜びは、他に並ぶものがない。

ポルシェ・ボクスター主要諸元

モデル=2012年式ボクスターS(MT)
新車時価格=6MT 727万円
全長×全幅×全高=4374×1801×1281mm
ホイールベース=2475mm
トレッド=フロント:1526/リア:1540mm
車重=1360kg
エンジン=3436cc水平対向6DOHC24V(プレミアム仕様)
最高出力=232kW(315ps)/6700rpm
最大トルク=360Nm(36.7kgm)/4500~5800rpm
JC08モード燃費=11.4km/リッター(燃料タンク容量64リッター)
サスペンション=前後ストラット
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=フロント:235/40ZR19/リア:265/40ZR19+アルミ
駆動方式=MR
乗車定員=2名

こんな記事も読まれています

【買っておきたい21世紀名車】痛快、ビビッド、スーパーカーに勝る快感! リトルギャング、アバルト500&595&695の肖像
【買っておきたい21世紀名車】痛快、ビビッド、スーパーカーに勝る快感! リトルギャング、アバルト500&595&695の肖像
カー・アンド・ドライバー
【買っておきたい21世紀名車】超一級の速さを誇る進化するレジェンド。R35型・日産GT-Rの肖像
【買っておきたい21世紀名車】超一級の速さを誇る進化するレジェンド。R35型・日産GT-Rの肖像
カー・アンド・ドライバー
【買っておきたい21世紀名車】マニアの願いを叶えたビスポークモデル、アルピナB3の肖像
【買っておきたい21世紀名車】マニアの願いを叶えたビスポークモデル、アルピナB3の肖像
カー・アンド・ドライバー
【買っておきたい21世紀名車】引き締まった体躯のドライバーズV8、メルセデス・ベンツC63AMG(W204)の肖像
【買っておきたい21世紀名車】引き締まった体躯のドライバーズV8、メルセデス・ベンツC63AMG(W204)の肖像
カー・アンド・ドライバー
【スーパースポーツ試乗】フェラーリ296GTBと296GTSに乗って実感。エレガントにしてレーシー、スポーツカーは永遠に不滅
【スーパースポーツ試乗】フェラーリ296GTBと296GTSに乗って実感。エレガントにしてレーシー、スポーツカーは永遠に不滅
カー・アンド・ドライバー
【復刻版カタログ】「デートカー」という新価値を提唱した超人気スペシャルティクーペのパワフル版、1985年ホンダ・プレリュード2.0Siの肖像
【復刻版カタログ】「デートカー」という新価値を提唱した超人気スペシャルティクーペのパワフル版、1985年ホンダ・プレリュード2.0Siの肖像
カー・アンド・ドライバー
300万円台あり! 4L・V8の感動は国産中古スポーツを凌ぐ!? BMWの至宝M3はE92型がねらい目だ!
300万円台あり! 4L・V8の感動は国産中古スポーツを凌ぐ!? BMWの至宝M3はE92型がねらい目だ!
ベストカーWeb
【買っておきたい21世紀名車】速さを研ぎ澄まし、安心の一体感を追求したシビック・タイプR(FL5型)の肖像
【買っておきたい21世紀名車】速さを研ぎ澄まし、安心の一体感を追求したシビック・タイプR(FL5型)の肖像
カー・アンド・ドライバー
吉田 匠の『スポーツ&クラシックカー研究所』Vol.21 みんなのスポーツカーの快作、マツダ・ロードスター。
吉田 匠の『スポーツ&クラシックカー研究所』Vol.21 みんなのスポーツカーの快作、マツダ・ロードスター。
くるくら
アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(1) バングルの自己主張ボディ
アルファGTVとシャシーが共通! クーペ・フィアット UK版中古車ガイド(1) バングルの自己主張ボディ
AUTOCAR JAPAN
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
61年の歴史で初 ハイブリッド化されたポルシェ改良新型「911」に熱視線! SNSでの反響とは?
VAGUE
フェラーリ新型「12チリンドリ」はベルリネッタが5674万円、スパイダーは6241万円から! 自然吸気V12エンジンで勝負
フェラーリ新型「12チリンドリ」はベルリネッタが5674万円、スパイダーは6241万円から! 自然吸気V12エンジンで勝負
Auto Messe Web
私のクルマ、軽自動車だけど「外車」です! ちょっぴり自慢できそうな超珍しい「海外メーカー製の軽自動車」3選
私のクルマ、軽自動車だけど「外車」です! ちょっぴり自慢できそうな超珍しい「海外メーカー製の軽自動車」3選
くるまのニュース
巨匠が残した含蓄に富む名台詞を振り返る!! 小さな高級車論ほか 【復刻・徳大寺有恒「俺と疾れ!!」】
巨匠が残した含蓄に富む名台詞を振り返る!! 小さな高級車論ほか 【復刻・徳大寺有恒「俺と疾れ!!」】
ベストカーWeb
フェラーリ製V8をお手頃価格で! マセラティ・グランスポーツ UK中古車ガイド お安いだけの「理由」アリ?
フェラーリ製V8をお手頃価格で! マセラティ・グランスポーツ UK中古車ガイド お安いだけの「理由」アリ?
AUTOCAR JAPAN
トヨタ カローラ・レビン/スプリンター・トレノ1600(昭和47/1972年3月発売・TE27型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト068】
トヨタ カローラ・レビン/スプリンター・トレノ1600(昭和47/1972年3月発売・TE27型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト068】
Webモーターマガジン
軽自動車にスーパーカー並みの装備[AZ-1]!! [高性能スペック]を誇った絶版スポーツ
軽自動車にスーパーカー並みの装備[AZ-1]!! [高性能スペック]を誇った絶版スポーツ
ベストカーWeb
フェラーリの全ては12気筒から始まった 「12チリンドリ」日本初披露
フェラーリの全ては12気筒から始まった 「12チリンドリ」日本初披露
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

3件
  • tak********
    981は間違いなく名車です。
    この後のモデルはターボ化により不評が出たためレギュラーライン以外でNAボクサーエンジンを出したり迷走しだしました。
    ライトも縦2連で格好よくポルシェのMCでありがちな前期の方が後期に見える現象がありましたね。フェラーリピスタ含め複数所有してますが使いきれないパワーでストレスがたまり面白くありません。乗って楽しいのは今でも981ボクスターSです。今後も手放しません。
  • jin********
    クソポルは部品代が高いから嫌い!私はエリエキのが性に合ってます。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

629.01064.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

178.01380.0万円

中古車を検索
ケイマンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

629.01064.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

178.01380.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村