デビュー以来、トップレベルの人気を保ち続けているハイブリッドカー「トヨタ アクア」と、電動パワートレインを提げ、新感覚の走りを実現した「日産ノート」。この2台に押され気味だったホンダのコンパクトカー「フィット」が形勢逆転を狙ってモデルチェンジを実施。内外装のデザイン変更に加え、安全性や基本性能の向上を図ってきた。
■デザインはどう変わった?
エクステリアデザインは、バンパーが一新され、見た目の低重心感をアップさせたのがポイント。特に大きく変わったのは、バンパー下部のエアインテークの形状で、空力性能の良さをイメージさせるものとなった。また上級グレードの「ハイブリッド・S ホンダセンシング」と「RS・ホンダセンシング」は、光沢のあるブラックにシルバーラインを組み合わせた専用意匠のバンパーでスポーティ感が演出されている。
■インテリアは?
インテリアは基本デザインはそのままに、色や素材の工夫でさらなる心地よさを追求した。具体的には、スピードメーターの色を青基調から白基調に変更し、ハイブリッド専用セレクターレバーのグリップ部の色も同様にダークトーンに変更された。またシートやトリムの色は、ベースタイプは黒を基調とし、「ハイブリッド・L ホンダセンシング」と「15XL・ホンダセンシング」は質感の高いブラックコンビシート&専用インテリアを標準とし、かつオプションでプレミアム ブラウンインテリアを設定。「ハイブリッド・S ホンダセンシング」と「RS・ホンダセンシング」はエクステリアのアクセントカラーとコーディネイトしたスポーティなインテリア&シートデザインとするなど、グレードに合わせた個性を追求した。
■メインは「ホンダセンシング」の採用
いわゆる自動ブレーキを以前から設定していたフィットだが、従来のシティブレーキアクティブシステム(低速域衝突軽減ブレーキ+誤発進抑制機能)から、新型ではより機能が充実した「ホンダセンシング」へと進化した。ホンダセンシングに含まれる機能は以下の8つ。
1.車両や歩行者を検知し、警告や自動ブレーキを行う「衝突軽減ブレーキ」
2.アクセル踏み間違えによる事故を防ぐ「誤発進抑制機能」
3.10-40km/hの速度で車線を外れ、歩行者と衝突しそうな際にステアリング制御を行い事故リスクを低減する「歩行者事故低減ブレーキ」
4.車線からの逸脱防止をステアリング制御などで支援する「路外逸脱抑制機能」
5.走行中に適切な車線を保つ「アクティブ クルーズ コントロール」
6.中・高速走行中に車線の中央を維持する「車線維持支援システム」
7.前のクルマの発進を知らせてくれる「先行車発進お知らせ機能」
8.道路標識を認識してディスプレイに表示する「標識認識機能」
■ホンダセンシング搭載車は従来比約9-12万円アップ
このように安全装備を中心とした機能が大幅に充実した新型フィット。そのスタート価格はガソリン車が142万8840円から、ハイブリッド車は169万9920円からで、従来モデルと比べると前者が3840円高、後者は9920円高となっている。ただ同グレードではホンダセンシングはオプション扱いとなり、標準扱いとなるのはガソリン車が「13G・Lホンダセンシング」(165万3480円~/従来比9万1480円高)から、ハイブリッドは「ハイブリッド・Lホンダセンシング」(207万9000円~/同12万円高)からとなる。
価格は若干上がったものの、このほかにもボディ剛性の向上や静粛性アップが図られたことを考えると、納得の価格設定ということができそうだ。
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ビッグマイナーチェンジしたフィットが先進安全装備を充実。走りや燃費も向上
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