新車試乗レポート [2022.04.05 UP]
現行スバル車インプレ大全【1】新型WRX S4
OEM車を除き、全車が水平対向4気筒を搭載するスバルラインナップ。
それぞれどこが同じで何が違うのか。
その乗り味をぜんぶまとめて紹介しよう。
本企画では写真のジャスティのようなOEM車は含まず、スバルが開発したモデルを取り扱う。
●文:川島茂夫
スバル車共通解説
全天候ツアラーを基本に
車種ごとに異なる味付け
スバル車に乗るといつも頭に浮かぶのはアルシオーネSVX(1991)が唱えた「全天候500マイルツアラー」。一方、ハードコア志向のスポーツ4WDの系統もあり、そこに共通点もあれば対照的な部分もある。現在のラインナップで見るとオンロード系は軽快感を旨としたファントゥドライブ、SUV系はラフ&オフロードまでカバーするツーリング系として大別できる。もっとも、STIスポーツ系は軽快感より限界性能を重視した特性であり、スーパーツアラーとも呼べるタイプである。
一見、ダブルスタンダードのように捉えられそうだが、ハンドリングや乗り味の傾向は主要な顧客の嗜好による部分が多い。軽快感重視はレガシィ以降のスバルスポーツの特徴であり、やや誇張気味の回頭反応が操る手応えの妙味となる。一方、SUV系は穏やかな印象。鼻先の重さを意識させない特性だが、回頭反応の立ち上げは控え目。STIスポーツ系は精度感の高い回頭反応と収束性を旨とした特性で、加減速を用いたラインコントロール性に優れる。
いずれもクルマのキャラに似合いの特性と言え、スバル車の中からそのモデルを選んだ理由が反映された味の違いとなっている。
WRX S4【セダン】
【DATA】データ
●価格:400万4000~477万4000円
●発表年月(最新改良):'21年11月(未実施)
●パワートレーン:【2.4ℓターボ・4WD】
【PROFILE】プロフィール
かつてWRCを制したスバルのラリーイメージを継承するWRXシリーズが、最新作でついにSGP世代に。メカニズムはレヴォーグの2.4ℓターボ車に準じ、最高出力も同値だが、スポーツ性はさらに上。名実ともにスバル4WDスポーツの頂点に立つモデルだ。
シグネチャーランプをはじめとするスバル車共通のデザインを採用しつつ、空力向上のための樹脂パーツで身を固め、スポーツセダンとしては異質の存在感を放つ。
アイサイトX搭載車も設定。エンジンは数値こそ275PSと控え目だが、実力十分だ。
【IMPRESSION】インプレッション
スバル車の高性能とスポーツ性を象徴するモデルであり、同社では最もハードなサスセッティングとホットなパワートレーンを採用する。搭載する2.4ℓターボはパワースペックでは先代に劣るが、中庸域のコントロール性や低中回転域のトルクに優れ、回す昂揚感もある。街乗りから高度なスポーツドライビングまでこなす柔軟性が特徴。ハンドリングは過剰な挙動を抑えて、収束に優れている。大きなスリップアングルを4WDのトラクションで抑え込むのは同車のスポーツ性の要点のひとつ。また、電子制御サスをSTIスポーツR系はさらにラインコントロール性を向上し、一般走行向けの乗り心地向上モードを備えるなど、性能と汎用性が1ランクアップする。
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みんなのコメント
しかもその後はベントレーの中古車。
むしろ、こんなゴミ売る必要すらない。