広さと燃費を徹底追求!
安定感のある走りも披露したブランニュー軽
HONDA/N-BOX
ホンダ/エヌボックス JF1/2 2011年12月デビュー
標準とカスタムでは味付けが異なる乗り心地
ホンダから発売されたNボックスは、スーパーハイトワゴンとして徹底的にミニバン性能を追求したモデルだ。
【やり過ぎないヴェルファイアのイジり方】漆黒の威圧的ボディにフラップ系エアロでスポーティさをプラスする
ライバルはタントやパレットだが、このNボックスはホンダらしい徹底したこだわりで作られている。実は、かつて一世を風靡したN360も、最初にキャビン(室内)を設計したという。そのN360のアプローチを踏襲して、とにかく居住スペースを広げる工夫を凝らした。
エンジンルームは極力コンパクトにし、それを全て居住スペースに充てる。エンジンそのものをコンパクト化するなど、実に70mmもエンジンルームを小さくしている。そして、センターに燃料タンクを配置し、フラットなフロアを確保。
フロントシートとリアシートのスタンスを1150mmとし、普通車のミニバンを凌ぐほどの広さを実現させている。リアシートはワンアクションで倒すことができるが、その状態で自転車をそのまま載せられる。
室内高は1400mmもあり、子供なら立ったまま着替えができてしまう。大きく開くスライドドア、便利で多彩な収納ボックス類など、さすがに得意なホンダらしい配慮が見える。
DOHCとVTC(連続可変バルブタイミング・コントロール機構)を組み合わせたエンジンは、その扱いやすさが際立っている。タウンユースなら充分なトルクとパワーを持っていて、街中の流れをリードできる実力がある。
乗り心地に関しては、通常のモデルとカスタムで足の味付けが少し異なっている。どちらも足がスムースに動いてゆったりとした乗り心地だが、カスタムの方がロール剛性が高く、反応が少し機敏で安定感も優れている。
ただ、室内長を大きく取るために、ホイールベースもギリギリまで大きくしており、その影響が少し出ている。小回りが効かない感覚というか、曲がりにくい印象を受けてしまう。
安定しすぎている感触はNボックスのすべてのモデルに共通していること。大きなクルマに乗っているような印象でもあり、これがママたちにどう受け止められるのか、が気になる。
ターボ仕様はトルクフルでスポーティなフィーリング
Nボックス・カスタムには、ターボエンジンを搭載した過激なモデルもある。出力は業界自主規制の64psだが、とにかくトルク特性がいい。
どうやらとてもレスポンスのいいターボを採用しているようで、低回転域からきっちりとトルクが出ている。大排気量エンジンに匹敵するようなトルク感で、とにかく扱いやすいのが最大の特徴だ。
しかも、そのパワーに合わせてセッティングされた足もいい。僅かに低重心化が施され、足自体も固められているようで、ルックスに似合わずスポーティな感覚なのだ。
ただ、ちょっとロングホイールベースすぎるようで、ハンドリングは決してシャープではないが。ちなみに、エコスイッチを押すとパワーが抑えられるが、その状態でも通常のNAモデルよりパワフルなくらいだった。
小排気量エンジンとターボの組み合わせは、実は欧州が省燃費化の技術として注目しているもの。ホンダは、ターボの技術を違うカタチにするつもりかも。
クリアタイプのリアコンビネーションランプを採用するカスタムのリアスタイル。専用ガーニッシュやバンパーなどがクールな印象のリアスタイルを演出している。
2600rpmで最大トルクの104Nmを発生する新開発のターボエンジン。
標準車ではカスタムとは異なる乗り味が感じられた。
ブラックをベースにしたカスタムのコクピット。標準車とはメーターの演出も異なる。写真は「G・Lパッケージ」のもの。
「G・Turboパッケージ」のインテリア。本革巻きステアリングやパドルシフト、クルーズコントロールが標準装備される。
Modulo/モデューロ
純正ならではのフィット感を見せるModulo。写真はハロゲンフォグライト&フォグライトガーニッシュや、ワンポイントアクセントのホイールステッカー、ドアバイザーなどを装着している。
MUGEN/無限
“Custom”専用のフロントスポーツグリルとフロントロアスポイラーをラインアップしたMUGEN。ホイールには鋳造1ピース。サイズは15×5JJ インセット45。カラーは2色用意された。
※記事の内容、価格、スペック等は2011年12月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。
※スタイルワゴン2012年3月号より
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みんなのコメント
ただ、その燃費のためにやたらと樹脂パーツが多くてこれて10年後15年後、本当に大丈夫なのかな?と思ってしまいます。
あと、高さがあるので容積と言う意味での広さなら広いと言えるのかも知れませんが、実際に使用して広いと感じる要素の面積、で言うと規格があるため記事にするほど広くは無いですよね。錯覚です。