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猫の手も借りたい? 需要に応えきれない! ランボルギーニ・ジャパンのヘッドが語る近況と戦略

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猫の手も借りたい? 需要に応えきれない! ランボルギーニ・ジャパンのヘッドが語る近況と戦略

ランボルギーニ 電動化を核にした近未来戦略

今年になってランボルギーニ本社は電動化を核にした近未来戦略「コルタウリを目指せ」の一環として、非常に野心的な目標を宣言している。

【画像】ランボルギーニ・ジャパン ダビデ・スフレコラ(ヘッド・オブ・ジャパン)インタビューの様子をみる 全31枚

宣言の中核は「2030年までに企業としての炭酸ガス排出量を台あたり40%削減する(2021年比)」というものだ。つまり、プロダクトのCO2排出量のみに目を向けるのではなく、製造からサプライチェーン、販売の現場に至るまで全ての領域において削減を加速させ、そのための人材育成も惜しまないというアピールである。

プロダクト面では既存の3モデルレンジをプラグインハイブリッド化(HPEV=ハイパフォーマンス電動モデルとランボルギーニは呼ぶ)すると21年にすでに発表されている。それに基づき、アヴェンタドール後継となったV12+PHEVのレヴエルトはすでに生産も立ち上がり、日本市場へも3月末から4月にかけて上陸する予定だ。

続いてウルスPHEVの発表ももうすぐ。さらに今年下半期にはウラカン後継のPHEVスーパーカーのデビューが予定されている。28年にはフル電動のランザドール、さらに29年にはフル電動SUV(ウルス後継)も発表される。プロダクト単体でのCO2削減量は25年までに50%、30年までに80%(いずれも21年比)となる予定だ。

もっともランボルギーニ車の生産活動に伴って排出される炭酸ガスの総量は世界の0.001%に過ぎない。ランボルギーニとしてはその抜群の知名度を生かしてCO2削減の必要性をアピールするという社会的な責任を果たしたいという考えだ。

すでに製造面では以前より熱心に削減に取り組んできた。その枠組みをサプライチェーンや販売ネットワークにも広げるためには、会社として地力ある組織を作らなければならない。社員のウェルビーイングを重要視して、最も従業員に優しい企業となるなど、組織の強化にも力を入れている。

昨年はランボルギーニ社の60周年

この宣言を受けて、日本のマーケットではどんな取り組みを始めていくのだろうか。奇しくも昨年はランボルギーニ社の60周年だった。つまり今年は還暦後の1年目。再スタートの年でもある。

日本代表のダビデ・スフレコラ(ヘッド・オブ・ジャパン)は筆者のインタビューに答えて「何よりもドリームカーであるというランボルギーニ最大の魅力を維持していくことが重要だと考えています」と切り出した。

「日本市場に限らず、ランボルギーニは夢のクルマであり続けなければなりません。ディーラーに行って、新型車をオーダーして、アドペルソナムのコンフィギュレーションを楽しんで夢のクルマを作ってもらう。デリバリーを待ってもらう間にもランボルギーニファミリィの一員として、ディーラーやジャパンが主催するさまざまなイベントを楽しんで欲しい。

ワークショップの充実もその一つです。日本を走るランボルギーニが大幅に増えて、サービスがますます大事になってきました。夢のクルマを良い状態にキープするために、広くて素晴らしい設備を持つサービスファクトリーはもちろん、テクニシャンのトレーニングも高いレベルで必要になっています。もちろん、それは終わりのない仕事でもあります。これまでの実績にはとても満足していますが、だからといって決して終わりではありません。今年はアフターセールスにもっと力を入れていく年になると思います」

スフレコラの言葉通り、ランボルギーニ・ジャパンではこの上半期に二つの正規ディーラーにおけるアフターセールスキャンペーンを実施中だ。一つは「ウェルカムバック・トゥー・ランボルギーニ」キャンペーンで、正規ディーラー車を購入したけれども22年10月1日以降ディーラーへ車両を持ち込んでいないユーザーを対象とした特別なプログラム。

もう一つは、こちらがとても興味深いのだけれども「ランボルギーニ・オリジナリ」キャンペーンで、工場出荷時のオリジナルコンディションに戻したいユーザー向けのスペシャルオファーだ。いずれも今年6月末までのキャンペーンである。

「日本にはたくさんのランボルギーニがあります。古いモデルに乗っているユーザーの皆さんにも最新ランボルギーニの世界観を知ってもらい、さらにランボルギーニ本来の性能を安心して楽しんでいただけるようなコンディションにしていただきたい。

キャンペーンを機会にオリジナル状態に戻していただき、本来の性能を知って安全に全てのランボルギーニを楽しんで欲しいのです。もちろんどこまでをどう望むかはユーザー次第。できるだけサポートしていきたいと思っています」

電動スーパーカーの未来の価値

最後にみんなが気にするであろう質問に対してダビデ・スフレコラ(ヘッド・オブ・ジャパン)が答えた。それは電動スーパーカーの未来の価値についてだ。

「未来のことは誰にもわかりません。昔、ハイブリッドのスーパーカーなんて無理だとみんな言っていましたが、今やそれが常識になりつつあります。スーパースポーツカーの価値はただパワートレーンだけが決めるのではないと思います。

真のランボルギーニであり続けることが最も大事なことであり、これからフル電動のランザドールも登場しますが、需要がそもそもどれだけあって、どれだけのユーザーが夢の車として欲し続けてくれるかが重要なのです。電動時代が本格的になってもそこは変わらないと思っています。

デザイン、ライフスタイルアピール、ブランドの価値などランボルギーニにはさまざまに魅力の側面があります。夢のクルマであり続ける限り、そして欲しい人がいる限り価値は減らないでしょう。私は電動スーパーカーの未来について、楽観的ですよ」

電動スーパーカーの価値はひとえにバッテリーの将来的な処遇にかかっている。今後はメーカーもその辺りの対策を練ってくるに違いない。今後登場する電動スーパーカーでは、その辺りの戦略を詳しく説明していく必要があるだろう。

「現在は需要の伸びが生産を上回っている状況です。数年分の受注がすでに入っています。全ての需要に応えきれていない状況です。幸か不幸か、我々はそれほど多くの台数を作れません。ボリュームは増えていくでしょうが、爆発的には伸びないんです。

そんな中でカスタマー重視の戦略が、アドペルソナムを含め、台当たりの利益を上げていくことになります。だからこそ、サービスの延長やイベントといった販売以外の分野での顧客満足度も上げていかなければなりません」

今年、ランボルギーニはWEC(世界耐久レース選手権)に参戦する。ファン作りを徹底することが夢の土台を作る。ランボルギーニは挑戦者であり続けるのだと思う。

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みんなのコメント

2件
  • ******
    客として言うけど電子タバコの匂いプンプンで接客するのやめてくれないかな。
    本人はバレてないつもりかもしれないけど非喫煙者からすると臭くてたまんないんだわ。
    そう言った意味でもランボルギーニジャパンの社内基準のレベルが知れてる。
    所詮イチ国内単独企業の規模の小ささを感じさせる。
  • タカ
    ランボルギーニはイチャモン付けてくる米国から撤退すればいいだけの話でしょ?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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