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WECデビュー果たしたイソッタ・フラスキーニの次なる野望。カスタマーカー販売に「自信はある」

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WECデビュー果たしたイソッタ・フラスキーニの次なる野望。カスタマーカー販売に「自信はある」

 イソッタ・フラスキーニは、WEC世界耐久選手権に参戦するカスタマー向けに、ル・マン・ハイパーカー『ティーポ6コンペティツィオーネ』を販売したいという希望を表明した。

 このイタリアのブティックメーカーは、今年、ミケロットが製作した新型車両でWECハイパーカークラスのグリッドに加わった。パートナーチームのデュケーヌと協力して1台のマシンをファクトリー体制で走らせる彼らは、3月上旬に行われた第1戦カタール1812kmでデビューを果たしている。

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 イソッタはプロジェクト当初からハイパーカークラスで2台のマシンを走らせる計画を立てていたが、最終的に今年はアニトニオ・セラバッレ/カール・ワッタナ・ベネット/ジャン・カール・ベルネイがシェアする11号車の1枠しか、参戦枠が与えられなかった。

 イソッタ・フラスキーニのモータースポーツマネージャーであるクラウディオ・ベロは、2025年に2台目のファクトリーカーが登場することを期待している一方で、ポルシェのカスタマーチームであるハーツ・チーム・JOTAやプロトン・コンペティションと同じような形で他のチームにティーポ6を供給する意向を表明した。

「我々のプロジェクトは長期的なプロジェクトであり、それにはカスタマーチームも含まれる」とベロは第1戦が行われたルサイル・インターナショナル・サーキットでSportscar365に対し語った。

「現時点では多くのマニュファクチャラーチームがグリッド上にいるが、真のカスタマーカーを所有しているマニュファクチャラーはポルシェだけだ。我々も同じようにして、我々のクルマをカスタマーに提供したいと考えている」

「多くの人が興味を持っているものの、彼らは何が起こるのか『窓』から見守るに留まっている。待つというのが人間の性だからね。だが、自信はある」

 2025年にイソッタ・フラスキーニのカスタマー車両が参戦するためには、WECからグリッド枠が与えられることが条件となる。2025年には、現在37となっているグリッド全体のサイズが40台へと拡大する可能性があり、そのうち22台がハイパーカーエントリーになるとみられている(2024年のハイパーカーは19台)。

 ベロは、イソッタ・フラスキーニのマシンを複数のチームが走らせるメリットを確信していると付け加えた。このイタリアのブランドは当初、デュケーヌとベクター・スポーツという異なる組織が2台のマシンを走らせて最初のシーズンを迎える予定だった。

「我々の当初の計画は、2台の車を走らせることだった」とベロは説明した。

「1台のクルマを走らせるというのは、我々の決断ではなかった。ハイパーカーがたくさんあることは承知しているが、最初のシーズンは1台で走り、その後の将来を見極めた方がいいとシリーズは言ってきたんた」

「スポーツの観点から見ると、学び、そして正直な競争をするために、ふたつの異なるチームが同じクルマを使うのは良いことだ。たとえば、(ポルシェのファクトリーチームである)ペンスキーと、(カスタマーの)JOTAにそれが見られる。良いチャレンジだ」

「だが、我々は小規模なチームであり、初めてのシーズンなので、(1台のみエントリーを許可するという)WECの決定は理解している。来シーズンはさらなるマシンを導入するつもりだが、何が起こるかを知るのはまだ少し早い」

 イソッタ・フラスキーニは当初、2024年のWECにティーポ6を走らせるという契約をベクター・スポーツと結んでいたが、1台のみの出場が認められることが明らかになり、この英国チームとデュケーヌのどちらかを選択することを余儀なくされていた。

「我々は昨年7月にデュケーヌと話し合いを始めた。その時点で、我々のプロジェクトには2台の車両が計画されていた」とベロ。

「だが、(エントリーは)1台だけだと言われたとき、残念ながら決断を迫られた。そして、我々は良い決断をしたと私は思っている」

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