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【ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT】ハンのRX-7フォーチュン ヴェイルサイド制作秘話 社長も出演していた

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【ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT】ハンのRX-7フォーチュン ヴェイルサイド制作秘話 社長も出演していた

ワイスピ1~4 日本車を作ったのはどこ?

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

【画像】ヴェイルサイド内部に潜入! さらにRX-7(FD)のヴェイルサイド版/ノーマル【比べる】 全84枚

ハンが新型スープラと共に「復活」することで大きな話題を集めたワイルド・スピード9作目「F9:The Fast Saga」(邦題:ワイルド・スピード ジェットブレイク)

本来ならば本国で5月22日、日本では5月29日に公開が予定されていたが、2021年4月に公開延期となってしまった。

しかし、本来新作が公開される予定だったこの5月、BS日テレの「日曜ロードSHOW!」で1~6作目まで、5月10日から6週連続で放映されている。

本日は東京が舞台となる3作目、「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」が21時から放映される。

こちらに出てくる世界一有名なマツダRX-7は、誰がどんなふうに作っているのか?

1~4作目までのワイルド・スピードには、トヨタ80スープラや日産スカイラインR34 GT-R、ホンダS2000やインテグラ、三菱エクリプスなどたくさんの日本車が登場する。

この映画の大ヒットが世界的な日本車ブームを盛り上げたと言っても過言ではないだろう。

東京が舞台となったTOKYO DRIFTにも200台以上の日本車が登場する。中でも、もっとも有名でインパクトが強いのはハンが乗るオレンジと黒のRX-7だろう。

乗っているのはハンことサン・カンで、9作目に登場する90スープラも、これと同じオレンジと黒に塗られている。

なお、実は同じ型のRX-7(FD3S ヴェイルサイド製)は1作目にドミニク(ヴィン・ディーゼル)の愛機としてすでに登場している。

RX-7フォーチュン、横幕社長みずからデザイン

1作目の赤いFDも、3作目のオレンジ&黒のFDも製作したのはヴェイルサイドという日本のカスタム&チューニング会社(本社:茨城県つくば市)だ。

3作目のTOKYO DRIFTは「ヴェイルサイドのための映画」と言われるほど、ヴェイルサイド色の強い車両が次々と登場する。

世界中のワイスピファン、JDMファンを魅力した印象的なデザインをまとうRX-7フォーチュンを生み出したのは、ヴェイルサイドのオーナーでありデザイナーでもある横幕宏尚氏だ。

ヴェイルサイドという社名は、横幕氏の名前を英語(Veil=幕、Side=横)にしたものである。

RX-7フォーチュンはどのようにして生まれたのか。

「制作会社から次回のFast & Furiousについて話がしたいと連絡がありました」

「ヴェイルサイドのクルマでこんなイメージ、あんな感じ、走りはドリフトで、日本が舞台で……などの話を作家の方とロサンゼルスで食事をしながら夢を語り合うようにミーティングを行いました」

「その夢を現実のものにするにはどうするべきか。本格的にイメージを組み立て、2005年1月の東京オートサロン出展を目標にRX-7フォーチュンの製作を開始しました」

「そしてオートサロンに出展し、コンプリート部門で最優秀賞を獲得、投票でグランプリを受賞。制作側に伝え実車を見てもらって正式にオファーがありました」

「まずは、フォーチュン7、その後Z33(タカシ)、RX8(ニーラ) と次々に決まって行きました」

黒とオレンジはユニバーサルからの指示

「デザインのコンセプトは『鎧』(よろい)です」(横幕氏)

「戦いのための過激なスタイルを与えられながらも、オリジナリティあふれる和のテイストとエレガントさを同居させたデザインに仕上げました」

鎧をイメージしたRX-7フォーチュンだが、オレンジと黒のボディカラーは映画制作会社であるユニバーサルからの指示だったそうだ。

「TOKYO DRIFTは全般的に夜のシーンが多いストーリーになります」(横幕氏)

「もちろん主人公であるショーンの高校が登場するシーンや、借金の取り立てで銭湯に行って小錦に吹っ飛ばされるシーンなど、東京都内で撮影された昼間のシーンも出てきます」

「いっぽうクルマがバトルを繰り広げるシーンはほとんどが夜となっています。その多くはロサンゼルスの街中を渋谷の街中に作り替えて撮影が行われました」

「夜のシーンでも目立つよう、映えるように考えられたのがオレンジという色でした」

「またRX-7フォーチュンに乗るハン(サン・カン)や主人公であるショーンたちのグループと敵対するタカシが乗るクルマが、黒をベースとしたフェアレディZ(こちらもヴェイルサイド作)です」

「よって、悪役の黒いクルマに対して、明るいオレンジという対照的な色にしたいという思いもあったようですね」

なお、RX-7フォーチュンのボディキットは現在もヴェイルサイドで販売している。

映画公開(2006年)から14年近くが経過しているが、世界中から注文が絶えないレジェンダリーなクルマなのである。

実際の撮影、どのようにおこなわれた?

RX-7フォーチュンのように映画のメインとなるクルマは、もちろん1台だけではなく、数台、十数台が作られる。

「日本で撮影されるクルマはヴェイルサイドにて作られていますが、アメリカで撮影されるクルマに関しては、当社のボディキットを撮影現場に送っています」(横幕氏)

「そして、撮影を行っている現場近くで、その道のプロフェッショナルがボディキットを装着して、指定の色に塗装して作られていきます」

「まさに、撮影現場のすぐ近くで作業が行われているのですよ」

「撮影中に破損した場合は、その場で直します。直せない場合は新しいモデルを使います」

「ただし、遠目でしか映らないクルマはあまり細かいところまでは映画の中で見えないので、比較的おおざっぱに作っているようですね(笑)」

ところで、横幕社長ご本人がTOKYO DRIFTにカメオ出演しているのをご存知だろうか?

アマゾンプライムビデオの字幕版では、1:06:12あたり。モリモトがドアを開けて親分カマタ(千葉真一)を向かい入れるところで、部屋でマージャンをしていた横幕社長演じる関係者? が慌てて立ち上がる(黒いジャケットを着て正面を向いている)2~3秒のシーンだ。

筆者はこの映画を50回以上見ているが、この取材で横幕社長にお会いして話を聞くまでまったく気づかなかった。

本日放映されるBS日テレか、Amazonプライムビデオでぜひ確認してみてほしい。

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