今、マツダのクルマはSUVの「CX-8」からコンパクトカーの「マツダ2」にいたるまで、ひと目でマツダとわかる美しいデザインが特徴である。日本のみならず、海外でもマツダのデザインは高く評価されているという。
マツダが掲げているデザインの考え方は「CAR as ART(アートとしてのクルマ)」。クルマをアートとして考えているため、彼らはマツダ車を“作品”とあらわす。
したがって、10月18日~27日におこなわれた、「東京ミッドタウン デザインタッチ2019」(東京都港区)なるイベントへの参加も、デザインに注力するマツダなら納得である。
最新のSUV「CX-30」のまわりを、大型LEDモニターがかこむ。東京ミッドタウン キャノピー・スクエアに設けられたマツダ・ブースには、マツダ・デザイン部がビジュアルデザインスタジオ「WOW」とともに製作したインスタレーションが展示された。すぐ近くには、販売開始されたばかりの新型SUV「CX-30」が置かれた。
「ART OF LIGHT-reflection」をテーマにしたインスタレーション(一過性の美術展示)は、CX-30と、周囲に配置された大型LEDモニターで構成されている。
LEDモニターは、さまざまなパターンの映像を写し出す。それらの映像がCX-30のボディにあたり、LEDモニターにはねかえる。LEDモニターには、CX-30のボディがうっすら映る……、と、凝った仕掛けだ。LEDモニターとCX-30、どちらも美しい。
“光”をうまく使い、“美”を作る10月19日には、前田育男常務執行役員(デザイン・ブランドスタイル担当)と、WOWのクリエイティブディレクターである於保浩介氏とトークショーがおこなわれ、今回のインスタレーションにかんするエピソードが話された。
写真左から、WOWのクリエイティブディレクターを務める於保浩介氏とマツダの常務執行役員(デザイン・ブランドスタイル担当)を務める前田育男氏。「マツダは、ボディへのリフレクション(映り込みや反射)に世界でいちばん気を遣うメーカーであると自負しています」と、前田氏は話した。
続けて、「モノ(クルマ)に生命が宿るよう見せるにはどうすればいいか? を考えた結果が、いまのマツダ・デザインです」と、述べた。
マツダのデザイン・チームは「クルマを単なる鉄の塊ではなく、乗り手と心を通わせられる生命感にあふれた存在にしたい」という思いのもと、新しいデザインの方向性として、“光”をうまく使い、“美”を作ろうとしている。
「クルマのボディに映る光や周囲の風景は、走行中、絶えず変化します。この変化していくさまを、いかに美しくするか? と、私たちは考えました。あるコセンプトモデルのイメージビデオを撮影するとき、理想の光の変化を求め、北イタリアのピエモンテにある丘まで出向きました」
「CX-8」やコンパクトハッチの「マツダ3」が路上を走っていると、おもわず振り向いてしまうことがよくある。躍動感あるボディのシルエットとともに、車体側面が光を反射するさまが美しいからだ。
とはいえ、美しい反射をつくるのは難しいという。大きいクルマであれば比較的作りやすいものの、コンパクトカーはボディ面積が限られるため、難しいそうだ。CX-30は、どちらかといえばコンパクトサイズ(全長×全幅×全高:4395mm×1795mm×1540mm)のSUVであるが、光の変化が美しい。
10月24日から販売開始されたコンパクトSUV「CX-30」。「CX-30はSUVですが、ボディの面づくりを工夫し、より低く、そしてスタイリッシュに見えるようにしています」
CX-30は、静粛性およびクオリティの高いインテリア、充実した先進安全装備、高い居住性をセリングポイントにしている。女性ユーザーもターゲットに開発されたという。
「とくに女性ユーザーは、光の変化に敏感です」と、前田氏は述べる。
「女性が路上で『あのクルマなに?』と、訊くクルマのほとんどは、光の変化をうまく活用し、エクステリアがより美しく見えるよう考えられています。だから、CX-30も光の変化を意識し、デザインされました。より多くの女性ユーザーにCX-30の実車を見てもらいたいですね」
愛されるデザイントークショーで、WOWの於保氏が、「(マツダ車の)スタイリングの最終的なゴーサインを出すとき、どのような基準がありますか?」と、興味ぶかい質問を、前田氏に投げかけた。
「それは究極の質問ですね」。前田氏は一瞬、考え込む。そして、「ゴーサインを出すにあたっての明確な基準はありません。他部署とも協議しますが、最後は“勘”です」
“勘”という言葉に、トークショーに集まっていたひとたちが、一瞬どよめいた。
「理論や各種データは、もちろん参考にします。が、それだけでは、本当に良いデザインかどうかは決められません」
CX-30のデザインも、「このデザインなら受け入れてもらえるはず」と、直感的な判断(勘)で決めた、と、前田氏は話す。
「多くの人に愛される美しいデザインを作りたい。私たちはそう考えています」
“売れる”デザインではなく“美しい”デザインを追い求めるのはいかにもマツダらしいと思うのであった。
文・小川フミオ 写真・望月浩彦
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