過去最高といえる年間売上を記録
「われわれの想像以上に早く、市場の活気が戻ってきました」。と話すのは、ランボルギーニの会長でCEOを務める、ステファン・ヴィンケルマン氏。彫りの深い顔に笑みを浮かべながら、近年の売り上げの復調ぶりを説明してくれた。
【画像】NA V10の魅力 ランボルギーニ・ウラカン・テクニカ 競合のスーパーカーと比較 STOも 全111枚
COVID-19の流行で、2021年の自動車市場は冷え込んでいた。そんな他社をよそ目に、ランボルギーニは過去最高といえる年間売上を記録している。さらに、ウラカン・テクニカと名付けられた、V型10気筒エンジンを積んだスーパーカーの最新仕様も発表した。
好調ぶりに自信を見せる上層部だが、2022年には年間1万台という、生産台数の大台を突破するとも予想されている。それが実現するなら、最大で長年のライバル、フェラーリにも10年以内には並ぶ可能性もある。
生産数が伸びているといっても、まだ規模としてはフェラーリの3分の1程度ではある。しかし、イタリアン・ブランドの勢力図に大きな変化が生まれていることは間違いない。バッテリーEV(BEV)となる、ランボルギーニ第4のモデルの発売が控えてもいる。
フェラーリの元会長、ルカ・ディ・モンテゼーモロ氏は以前に、持続可能性を求める社会にあって、既存のスーパーカー・メーカーが抱えるリスクに対する危機感を話していた。経済が変化し、独自性が薄くなり、苦痛を伴う決定も必要になるだろうと。
さほど昔のことではない。確かに、われわれにとって厳しい時代が到来している。だが富裕層には、さほど強い向かい風は吹いていないのかもしれない。
素晴らしいモデルへ進化を続けてきた
近年は、高性能SUVのウルスがランボルギーニの商業的な成長を支えている。だが、その裏側で、スーパーカーのウラカンがブランドを牽引していることは間違いない。
しかも、販売台数もしっかり伸ばしているようだ。5年前と比べて約2倍のウラカンが、オーナーの元へ渡っている。
多くのメーカーがハイブリッド化やBEV化を進める中にあって、自然吸気のV型10気筒エンジンを搭載するエキゾチック・モデルは、時代錯誤的な存在になっていることも確かではある。それでも、実際は世界で好調に売れている。
その理由の1つになっているのは、ウラカンが素晴らしい進化を続けているからだろう。2017年のウラカン・ペルフォマンテは見事なスーパーカーだった。だが、2020年のウラカン・エボ RWDとSTOは、さらに特別なクルマに仕上がっていた。
2014年に発表されたウラカンだが、あと2年でその役目を終える。プラグイン・ハイブリッド(PHEV)となる、新モデルの開発は順調そうだ。その最後を素晴らしいまま終えるべく、ウラカン・テクニカが投入されることになった。
ベーシックなエボと、最高にハードコアなSTOとの、ギャップを埋める存在が目指されている。確かにSTOは、アヴェンタドールと同等の金額をウラカンに費やしてもらえるのか、ランボルギーニが様子をうかがっているところがあった。
STO譲りのV10エンジンと後輪駆動シャシー
テクニカの価格は、ずっとエボ側に近い。英国では21万2000 ポンド(約3540万円)というプライスタグが付けられており、高いことには違いないが、マクラーレン720 Sよりはお手頃。フェラーリ296 GTBと比べれば、だいぶ安い。
ウラカン・テクニカは、STO譲りの641psを発揮する5.2L V型10気筒エンジンと後輪駆動のシャシーをベースとし、新しい四輪操舵システムが搭載されている。そして、より公道に適したパッケージングで仕立ててある。
明らかに人目を引くアグレッシブなSTOと比較して、ボディキットの派手さは控えめ。このマイルドな見た目も、テクニカの特徴がよく表れているといえる。まだ派手だと感じる人も、いるかも知れないが。
ざっくりいうと、サーキットを攻め込んだ速さは、STOの95%。その生々しい体験が、75%の価格で我がモノになる仕様だと表現できると思う。間違いなく、よりベターなウラカンだ。
放たれるサウンドはより静か。乗り心地はより優しく、一般道の運転も穏やかな気持ちでこなせる。ハードコアなSTOと比べれば、だが。崇高なV10エンジンを搭載した、ランボルギーニであることに変わりはない。
ドライバーがワイルドな気持ちになれば、最高の体験を味わえる。少し控えめになったといっても、謙虚に引退をするような姿勢にはまったくない。充分に騒がしいし、その見た目も、存在感は充分に強い。
この続きは後編にて。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
日産が93.5%の大幅減益! ハイブリッドの急速な伸びを読めなかったのは庶民感覚が欠けていたから…「技術の日産」の復活を望みます【Key’s note】
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
中古車バブル崩壊……その時あなたは何を買う!? 絶版国産[スポーツカー]ほしいランキング
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?