世界レベルのラリーを目指す
日本でクラシックカーラリーというといわゆる線踏みのPC競技が主流になっているが、その中にあって世界レベルのペースノートを使った現行のWRCと同様の方法で競われるのがアルペン・クラシックカー・ラリーである。
「アルペン・クラシックカー・ラリー」をスライドショー形式でみる
世界に目を向ければラリー・モンテカルロ・クラシックやタルガ・タスマニア、イースト・アフリカン・サファリ・クラシックなどがスプリント形式で開かれ、現行のWRCに勝るとも劣らぬ人気を集めている。
こうした本気で走るクラシックカーラリーを日本で普及させるために始められたのがアルペン・クラシックカー・ラリー。大会会長はWRCで活躍した新井敏弘氏が務め、コース選定からSS区間の設定、エントラントへのコーチまで行うのが大きな特徴といえる。本気で走るラリーだけに車両の安全基準は厳しく、4点式以上のロールケージ/ロールバー、4点以上の安全ベルト、粉末2kg以上の消火器の装着が義務とされ、クルーの装備もヘルメット、レーシングスーツ、グローブの着用が必須となることからも本気度が理解できよう。
こうして2012年に始まったアルペン・クラシックカー・ラリーは年を追うごとに進化し、6回目となる今年は、11月10日~12日の3日間にわたり行われた。今回は当時WRCを闘ったマシンの同型車が33台エントリー。先行してコースをチェックするゼロカーはロータス・エキシージ・カップ380が務め、乗るのはコースと競技のすべてを知る新井敏弘氏だ。
スタートは例年通り六本木のアークヒルズのカラヤン広場とされ、そこから群馬県内に設けられたスペシャル・ステージ(SS)のレッキ(下見走行を行いペースノートを作成)を行って初日は終了。
レグ1は5本のSSを用意
2日目はレグ1とされ、群馬県内で2本のSSをこなし、午後は長野県内に設けられた2本のスペシャル・ステージにアタック。その後再び群馬県内に戻り最後のSSに挑んだ。この最終SSは陽が傾いてからのナイト・セクションとなり、往年のWRCを思わせる雰囲気の中で、ドライバーも気合の入った走りを見せる。これでレグ1は終了し、宿泊先がフィニッシュとなった。
2日目は峰の原高原スキー場にギャラリーポイントが用意され、午前中のレッキ走行と午後の3本のSSが披露された。クラシックカーといえど本気の走りで目の前を駆け抜けるだけに、観戦者は魅了されていた。このほか須坂市のサービスポイントも公開され、普段目にできないクルマたちを間近にしたギャラリーは興奮気味にカメラを向けていた。
最終日は4本のSSにアタック
3日目のレグ2では、群馬県内に設けられた4本のSSに朝早くから挑み、昼過ぎにフィニッシュというハードなスケジュールが組まれていた。
すべてのSSを終えたところで六本木までリエゾンランで移動し、アークヒルズが最終ゴールとなる。帰着後はまず表彰式が行われ、各クラスの勝者を称えた。続いてカラヤン広場の特設会場で、参加車両に囲まれてのガラディナーが行われ、3日間にわたって行われたラリーを締め括った。
このように日本で唯一のペースノートを使ったスプリント形式のターマック・ラリーであるアルペン・クラシックカー・ラリーは、走りを楽しむエンスージアストには見逃せない存在である。また海外のヒストリックカー・ラリーへの参戦を目指している方には、格好のトレーニングラリーとなろう。まだ参加されたことの無い方は、来年に向けて準備を進めてみてはいかがだろうか。車両規定などの詳細はACCRホームページでご確認を。
きっと新たなクラシックカーラリーの楽しみ方が見つかるはずだ。
AUTOCAR JAPAN以外で当記事をご覧の方は、下部に設けられたリンク「『アルペン・クラシックカー・ラリー2017』をスライドショー形式でみる」もあわせてご利用ください。
全24枚 「アルペン・クラシックカー・ラリー2017」詳細レポ
スタート/フィニッシュは。例年通り六本木のアークヒルズにあるカラヤン広場とされた。
アルペン・クラシックカー・ラリーのコース選定からSS区間の設定などは、WRCで活躍した新井敏弘氏が務める。
多数のギャラリーが見守る中、3日間にわたるアルペン・クラシックカー・ラリーがスタートした。
六本木をスタート後、ロードセクションとして群馬県内に設けられたサービスポイントまで進む。
群馬セクションに到着後ペースノートを作成するためのレッキランを、入念に行うフォード・エスコート。
競技に先駆けコースの最終確認を行うゼロカーはロータス・エキシージ・カップ380が務め、新井敏弘氏が乗った。
SSが開始される2日目は生憎の雨に見舞われてしまったが、ウエット路面にアタックするBMW2002。
路面状況が悪化すると本領を発揮するのがミニ・クーパーだ。当時のモンテカルロ・ラリーでの優勝が実力を物語る。
どんよりとした空とエスコートの組み合わせは、WRCの最終戦だったRACラリーのワンシーンを思わせる。
スペシャルステージは光電管を使ってシビアに計測される。スタートを待つのはフォード・エスコートMk-I。
ACCRのメインであるスペシャルステージは1台ずつアタック。ポルシェ356B 1600Sがスタート合図を待つ。
スペシャルステージが行われるコースはクローズドとされ、対向車を気にせずに攻め込める。
雰囲気良くまとめられたアルファ・ロメオ1750GTVは攻めた走りを見せた。
スペシャルステージのスタートが迫るにつれ、ドライバーの緊張が高まる。
次第に天候も回復し、乾いたSSを果敢にアタックするのはMG B GT。
1993年までの車両も参加でき、チャンピオンマシンのランチア・デルタHFインテグラーレの姿も見られた。
シングルナンバーを掲げるアルファロメオ・ジュリア・スプリント・ヴェローチェも全開の走りを披露。
ゼロカーはすべてのスペシャルステージで競技開始直前に最終的なコース確認のために走った。
誕生以来国際ラリーと共に歩んできたといえるのがポルシェ911だ。今回は912を含め11台と最大勢力に。
スタートを切るアルピーヌ・ルノーA110 1600SC。ボディサイドに跳ね上げられた泥が本気の走りを物語る。
群馬、長野でのすべてのスペシャルステージを終えて、カラヤン広場に無事に帰り着いたトライアンフTR4。
今回のオフィシャルカーはポルシェ・ジャパンの協力で俊敏な進行を実現。
カラヤン広場の特設会場で、マシンに囲まれてガラディナーを楽しんだ。
参加者全員が揃って記念撮影。来年の再会を約束した。
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