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大人の艶で魅せるチューンドカー、「インパル845S」!アオシマ製プラモ「Q45」からの改造・前編【モデルカーズ】

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大人の艶で魅せるチューンドカー、「インパル845S」!アオシマ製プラモ「Q45」からの改造・前編【モデルカーズ】

アダルトなスポーツサルーン、それが845S

1990年代初頭のインパル製チューンドカーにおけるトップエンドはやはり、インフィニティQ45をベースとしたビッグセダン、インパル845Sであろう。

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Q45は1989年に日産の新しい最高級セダンとしてデビューしたわけだが、伸びやかながら迫力に欠けるスタイリングや、個性的すぎる顔つきなどが災いしたためか大きなヒットとはならず、当時の日産としては悪い意味での注目車種となってしまった。さらに同時期にデビューした競合車が、あの初代セルシオだったことも不人気の理由の一端であったように思う。私自身もこのQ45のスタイリングは好きになれず、むしろ一種の嫌悪感のようなものすら感じてしまっていた(愛好家の方すみません)。

しかしその後、とある雑誌で見たチューンドQ45の化けっぷりに驚愕させられることになる。それこそが、インパルチューンのQ45、“845S”であった。

グリルレスデザインがアイデンティティであったその顔面には、存在感たっぷりのクロームメッキのグリルをあえて配置。純正では下部が大きく抉られて貧相にも思えたバンパーには、派手さを抑えながらも適度なボリューム感をもって、一対のフォグランプが配されている(このフォグは日産プレセアのものの流用だそうだ)。付加されたアイテムの数こそ多くないものの、無表情だったはずのQ45が、一気に溌剌として見えるようになった。

リア周りに目をやると、下方へのボリュームを増しながらも、その間を凹ませてエアアウトレット風に処理。間延びした印象になるのを避けた、引き締まったデザインとなっている。トランクエンドには、面積は大きくとも高さを抑えて後方にのびやかにせり出すリアスポイラーが、品良くおさまっている。仕上げにホイールハウスの前後へ小ぶりなフィンが設けられ、ピリッとしたアクセントが加わった。

そう、このクルマは、威圧感を前面に出そうとエアロを巻いたような、所謂VIPセダンではないのである。Lサイズの大人のスポーツセダン、ジャンルでいえばアルピナの7シリーズあたりの品格なのだ。ちなみにこの845S、1991年東京オートサロンのドレスアップカー部門で優秀賞を獲得。さらに、Q45のマイナーチェンジ(1993年)では、845Sの特徴であったメッキグリルとフォグランプを、本家日産がちゃっかり盛り込んできた。インパルのデザイナーとしても、してやったり、であっただろう。

キット付属のグリルを最大限有効活用!
今回は、アオシマ製1/24のQ45/プレジデント 2 in 1キットを使用して、この845Sを制作した。このプラモデルにはインパルグリルが付属しており、これは実にありがたいポイントだ。作例ではインパルエアロの作り込み以外にも、若干の違和感があるヘッドライト周り形状の修正や、表現力に乏しいライトリフレクターの改修に力を注いだ。

角ばって見えると言われるアオシマのQ45も、ライト周りの改修で顔つきが改善されると、全体の面の硬さもさほど気にならなくなる。ノーマルで組む場合にも参考にして頂ければと思う。ホイールは同じアオシマの631S(Y31シーマ)の物を流用したが、径が小さいため別ホイールからリムを移植し、サイズを適正化した。

当時は好きになれなかったQ45だが、今こうして向き合ってみると、新鮮に見えてくる。面構成やプレスラインの走らせ方が煩雑な現代のクルマと比べると、基本がシンプルなデザインにはハイセンスなエアロパーツも映えるという、好例とも言えるだろう。

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