現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 新型トヨタC-HRは期待“大”! フルモデルチェンジを考えた

ここから本文です

新型トヨタC-HRは期待“大”! フルモデルチェンジを考えた

掲載 17
新型トヨタC-HRは期待“大”! フルモデルチェンジを考えた

トヨタのコンパクトSUV「C-HR」が来年、フルモデルチェンジを迎える予定だ。自動車研究家の山本シンヤが予想する新型とは?

SMALL SU EVコンセプトとの近似性

愛車の履歴書──Vol13. 菊地英昭さん THE YELLOW MONKEY / brainchild’s(後編)

12月5日に発表された「C-HRプロローグ」は、車名からわかるように、次期C-HRを示唆したモデルだ。筆者は予言者ではないので、ズバリ新型車の特徴を当てることはできないと思うが、これまでの情報や経験をベースに予想してみたい。

現行モデルは2016年に登場。その2年前の2014年におこなわれたパリショーに「C-HRコンセプト」と呼ぶモデルを展示した。振り返れば、量産車のティザーだったが、C-HRの世界観を伝えるべくデザインやパッケージはデフォルメされていた。

今回のC-HRプロローグはいかに? ライトまわりやフロントグリルまわり、デジタルインナーミラー、大径ホイール、大胆に塗り分けられた3トーンのボディカラーなどによってコンセプトカーのように仕立てられているが、新型プリウスとの共通性が感じられるスタイルや造形、パッケージなどから見てほぼ量産車と言っていいだろう。

実はC-HRプロローグよりも前に次期C-HRを示唆したモデルが披露されていたのをご存じだろうか? 今から約1年前、2021年12月に東京・お台場で行なわれた「トヨタ・バッテリー戦略に関する説明会」だ。

今後、数年以内に発売を予定している16台のモデルが披露された。なかでも“トヨタ・ライフスタイルBEV”という括りで展示されていた7台中の1台が「SMALL SU EVコンセプト」だ。

C-HRとは名乗っていなかったが、そのスタイルから「次期C-HRじゃないか?」と、ウワサされていたが、今回のC-HRプロローグの発表でハッキリした。

SMALL SU EVコンセプトとC-HRプロローグを見比べてみると、細部を除けばほぼ共通のデザインである事がわかる。むしろSMALL SU EVコンセプトのほうが量産車に近いかもしれない。ただ、SMALL SU EVコンセプトはBEVのためフロントグリルの部分はカバーで覆われているが、量産車のC-HRは内燃機関搭載モデルも存在するので、冷却用のグリルになるのは明らか。デザインが若干異なるはずだ。

インテリアはどうか? 現時点で画像/映像共に情報がないが、エクステリアとのバランスを考えると「カローラ」の流用は考えられず、新型「プリウス」のインパネをベースにメーターまわりが専用デザインになると予想している。

現行モデルとおなじくスタイル優先のパッケージのため居住性はフロントシート重視なのはデザインからも明らかであるものの、ホイールベースが延長されることで、新型プリウス同様に見た目よりは良好かもしれない。ちなみにリアドアのラッチはウィンドウ後方から通常の位置に変更。ちなみにC-HRプロローグもSMALL SU EVコンセプトもドアノブが格納式であるが、量産車も採用されるのを期待したい。

新型プリウスと共通ユニットを搭載かパワートレインはHEV(ハイブリッド)とPHEV(プラグイン・ハイブリッド)を設定と発表されているが、新型プリウスに搭載されるユニットとおなじ……つまり2.0リッターのダイナミックフォースエンジンと第5世代となるシリーズ・パラレル式(THSII)との組み合わせになるだろう。

筆者は新型プリウスの2.0リッターHEVを試乗済みだが、先代比1.6倍のシステム出力196psは明確に“速い!”と感じる力強さだったので、C-HRへの期待もおのずと高まる。

ちなみに現行モデルはガソリン車(日本/欧州向けは1.2リッターターボ、北米向けは2.0リッターNA)が用意されていたが、次期型はいかに? “価格訴求”の点では必要かもしれないが、コンパクトSUVは「カローラ・クロス」もラインアップされているので、選択と集中をおこなうかもしれない。つまり、電動モデルに絞るかもしれないというわけだ。

走行性能はどうか? 現行モデルはスタイルとともに走行性能の高さも訴求ポイントで、ニュルブルクリンクで走り込みをおこなうほど徹底していた。ゆえに、新型への期待も高まる。プラットフォーム(車台)は新型プリウスから採用の第2世代「GA-C」を採用。プリウスはスポーティカー並みのハンドリングと走りに気持ち良さを備えた走りに化けたが、新型C-HRはさらに磨きがかかっているはずだ。駆動方式はFFと4WD(E-Four)が用意されると思うが、もしかしたら新型プリウスには設定のない「PHEV+E-Four」の組み合わせも用意される可能性もあるかもしれない。

実はカローラ・クロスの登場により“C-HRは役目を終えたのでは?”と、言われることも多々あった。しかしトヨタの考えは逆で、カローラ・クロスはCセグメントのオーソドックなコンパクトSUVとし、新型C-HRを“SUVのスペシャリティ・カー”として強調する戦略をとった。

個々のモデルのキャラクターをより明確にする近年のトヨタの商品企画は巧みである。量産モデルは2023年後半に予定。今から楽しみな1台だ。

文・山本シンヤ

関連タグ

こんな記事も読まれています

BMW『M5』新型は最高速305km/hのHEVに、ワールドプレミアは7月11日…グッドウッド2024で
BMW『M5』新型は最高速305km/hのHEVに、ワールドプレミアは7月11日…グッドウッド2024で
レスポンス
セルフ式ガソスタで「給油口カンカン」は絶対NG! でも一体なぜ危険なの? 熟練ドライバーもやりがちな「うっかり行為」に潜む危険とは
セルフ式ガソスタで「給油口カンカン」は絶対NG! でも一体なぜ危険なの? 熟練ドライバーもやりがちな「うっかり行為」に潜む危険とは
くるまのニュース
レッドブルF1重鎮、フェルスタッペンとノリスのトップ2激突は「完全に不必要」チーム自ら招いたピンチとも示唆
レッドブルF1重鎮、フェルスタッペンとノリスのトップ2激突は「完全に不必要」チーム自ら招いたピンチとも示唆
motorsport.com 日本版
2択アンケート「近距離の足として使うなら、原付? 電動アシスト自転車?」【クルマら部 車論調査】
2択アンケート「近距離の足として使うなら、原付? 電動アシスト自転車?」【クルマら部 車論調査】
レスポンス
改良型CX-60の魅力まとめ
改良型CX-60の魅力まとめ
グーネット
国内最高峰 トヨタ「センチュリー」の新車価格は2000万円超え! 買うために必要な年収とは? 厳しいといわれる“購入の条件”とは
国内最高峰 トヨタ「センチュリー」の新車価格は2000万円超え! 買うために必要な年収とは? 厳しいといわれる“購入の条件”とは
VAGUE
”まもなく登場!?”の新型「ロードスター」! 2リッター”直4”+精悍エアロ採用! 待望の「RS C」はどんなクルマなのか
”まもなく登場!?”の新型「ロードスター」! 2リッター”直4”+精悍エアロ採用! 待望の「RS C」はどんなクルマなのか
くるまのニュース
Luupが「電動シートボード」提供開始へ…座席・カゴ付きの特定小型原動機付自転車
Luupが「電動シートボード」提供開始へ…座席・カゴ付きの特定小型原動機付自転車
レスポンス
2024年5月の自動車輸出、欧州向け36%減 米国向けは10%増 自工会発表
2024年5月の自動車輸出、欧州向け36%減 米国向けは10%増 自工会発表
日刊自動車新聞
角田裕毅、F1オーストリアGPは14位。リカルドと分けた戦略がうまくいかず……「でも、チームとして理解が深まった」
角田裕毅、F1オーストリアGPは14位。リカルドと分けた戦略がうまくいかず……「でも、チームとして理解が深まった」
motorsport.com 日本版
新型BMW「M5」の全て!パワフルなルックスと700馬力を超えるパワーで2.4トン超の車重でもセンセーショナルな新型M5!
新型BMW「M5」の全て!パワフルなルックスと700馬力を超えるパワーで2.4トン超の車重でもセンセーショナルな新型M5!
AutoBild Japan
スズキ「斬新“タフ仕様”軽トラ」実車公開! 超カッコイイ「精悍“黒”顔」&「専用カスタム」! 新「スーパーキャリイ」アウトドアショーに出展
スズキ「斬新“タフ仕様”軽トラ」実車公開! 超カッコイイ「精悍“黒”顔」&「専用カスタム」! 新「スーパーキャリイ」アウトドアショーに出展
くるまのニュース
旭川空港でタクシーアプリ『GO』が利用可能に…北海道の空港で初の試み
旭川空港でタクシーアプリ『GO』が利用可能に…北海道の空港で初の試み
レスポンス
レクサス・NX「アウトドア×プレミアム」
レクサス・NX「アウトドア×プレミアム」
グーネット
「ライダーの所有欲をかき立てる」ハデ色が充実! 英国最大のバイクブランド発「カラフル&シック」な2025年モデルの魅力とは
「ライダーの所有欲をかき立てる」ハデ色が充実! 英国最大のバイクブランド発「カラフル&シック」な2025年モデルの魅力とは
VAGUE
京葉道路の“地獄渋滞区間”「貝塚トンネル」いつになったら改善!? 新トンネル建設で「車線増加」千葉県が国へ要望継続!「慢性的な渋滞です」
京葉道路の“地獄渋滞区間”「貝塚トンネル」いつになったら改善!? 新トンネル建設で「車線増加」千葉県が国へ要望継続!「慢性的な渋滞です」
くるまのニュース
「訳あり」の軽トラ「サンバー」をまずは「バイクを積載できる」仕様に トランポもリフレッシュしよう!! Vol.2
「訳あり」の軽トラ「サンバー」をまずは「バイクを積載できる」仕様に トランポもリフレッシュしよう!! Vol.2
バイクのニュース
ランクル300/250/70オフロード一気試乗
ランクル300/250/70オフロード一気試乗
グーネット

みんなのコメント

17件
  • 実用性はないかも、デザイン優先が好みのコアなユーザー向けのクルマ。そこを割り切ることができるかな?
  • 残念ながら日本での販売はありません。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

239.2302.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

105.0418.0万円

中古車を検索
C-HRの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

239.2302.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

105.0418.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村