■北米カー・オブ・ザ・イヤーも受賞、世界で評価されたアコードが日本上陸!
2017年7月、アメリカで10代目となるアコードが発表されました。オハイオ州メアリズビルで生産される北米仕様のアコードは、2種類のターボエンジンと、アコード伝統の「スポーツハイブリッドi-MMD」という3種類のパワートレインを用意。ワイド&ローでロングノーズに変身したスタイリングは、一目でスポーティを感じるものですが、ホイールベースの延長により広々としたキャビンを実現しているというのも、アコードという名前にふさわしいパッケージのミドル級セダンといったところでしょうか。
変わりゆく東京モーターショー 主要海外メーカー撤退で2019年はどう変わる?
実際、彼の地では2018年の北米カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど高く評価されており、2019年上半期での販売台数は12万9435台と好調、北米市場における柱の一つとなっています。また、グローバルモデルであるアコードは、中国でも販売されています。中国では Sina.comによる「ベスト・ハイブリッドカー・オブ・ザ・イヤー」や、XinChePing.comによる「中国ベスト・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなどしています。
こうした高い評価は、スタイリングやパワートレインに対してだけではないでしょう。アコードとして初採用したアダプティブダンパーシステムや、可変ギアレシオ付きデュアルピニオン電動パワーステアリングといったシャシー面での進化もクルマとしての魅力を高めているはずです。こうしてシャシーを磨き上げることで、235/40R19というタイヤを履きながら、ハンドリングと乗り心地を両立しているというのもアコードのキャラクターを示しています。ラグジュアリーな部分もありながら、本質的にはスポーツセダンであることが、アコードのアイデンティティというわけです。
さて、そんな10代目アコードが日本市場に帰ってきます。発売は2020年初頭、日本仕様は10月の東京モーターショーにて公開される予定です。海外モデルでは2.0Lターボ+10速ATというパワートレインも設定していますが、日本仕様は従来同様に2.0L i-VTECエンジンに2つのモーターを組み合わせた「スポーツハイブリッドi-MMD」のみとなる模様。とはいえ、失望する必要はないでしょう。1.5Lエンジンの「スポーツハイブリッドi-MMD」を搭載した3代目インサイトはドライバーと一体化したようなリニアな走りを見せてくれたことは印象に残りますが、新型アコードにおいては、それ以上の走りを味わえることが期待できるからです。
北米でのアコードハイブリッドは先進安全装備「ホンダセンシング」が標準装備で、価格帯は2万5320ドル~3万4990ドル。日本では装備を充実した仕様を設定すると予想されるため、北米での価格を単純に円に換算した値段とはならないでしょうが、手の届く価格帯を期待したいものです。ちなみに、ホンダ・インサイトの最上級グレードの価格を比べると北米仕様は2万8340ドルで、日本では362万8800円。仮に、この比率を係数として計算すると日本仕様のアコードは、400万円台半ばを超えてしまいそうです。
新型アコード・ティザーサイト
https://www.honda.co.jp/ACCORD/new/
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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