■スバルの工場が置かれる群馬県太田市を巡礼!
スバルが好きすぎて、スバル車の生産拠点があるスバルの城下町・群馬県太田市で生活を始めたライター、マリオ高野です。
まさに「スバリスト(スバルの熱狂的ファン)の聖地」での生活を満喫しているのですが、今回はそんな私が厳選した聖地を3つ紹介しましょう。
【画像】スバル好きならぜひ行きたい! 激アツ「スバリストの聖地」の画像を見る(26枚)
スバルの本拠地は、かつて「東洋一の飛行機会社」として戦闘機を生産していた中島飛行機時代から今も変わらず、群馬県太田市と東京都三鷹市に置かれます。
これらの地域には前身会社中島飛行機から続く100年以上の歴史を感じさせる、聖地と呼ぶにふさわしい、日本の自動車遺産に心で触れ合うことができるスポットといえるでしょう。
まずは、群馬県太田市。中島飛行機の創業者、中島知久平さんの出身地ということで、かつては飛行機工場や滑走路が置かれた聖地中の聖地です。
太田市にはスバル関連の工場がいくつかありますが、大きく分けて「本工場」と「矢島工場」のふたつがあります。
本工場は文字通り中核に位置づけられる工場で、正式名称は「株式会社SUBARU 群馬製作所 本工場」。住所が「スバル町1-1」となっており、ここに住民票を移せないものか本気で考えましたが、工場があるのでやはりNGでした。
近くへ行くと、新しくて立派な新社屋がそびえ立ちます。一般の人が入れる機会はなかなかありませんが、立派な新社屋よりシビれるのは奥にある本館で、中島飛行機時代から使われている重厚な建物が圧巻です。
パッと見は派手ではありませんが、室内に入ると昭和初期当時の最先端、かつ最上級の内装が残されており、応接間は戦争映画でよく見る「御前会議」で使われそうな雰囲気。実際、昭和天皇が来られたこともあるのだとか。
倉庫の扉は飛行機が出入りできる巨大なサイズになっていたり、「中」の文字が刻まれたマンホールが現存するなど、中島飛行機時代をリアルに感じさせるモノが残されています。
ちなみに本工場のすぐ近くには「スバル銘菓」で有名な「伊勢屋」があります。スバルから認可をとった「スバル銘菓」の数々は味も確かでお土産にも最適。どら焼きなど、スバル銘菓以外の商品もお世辞抜きに美味しいです。
太田市にあるもうひとつの生産拠点 矢島工場は、本工場から2kmほど離れた場所にありますが、ここでは「ビジターセンター」と呼ばれるミュージアムに注目です。動態保存された往年の名車を展示するミュージアムが整備され、スバルの歴史が鑑賞できます。
コロナ禍により難しくなってはいますが、本来は工場も合わせての見学が可能。以前は、平日なら10人以上から見学の申し込みができました。
ビジターセンターのミュージアムには、「スバル360」や「スバル1000」、幻の試作車「P1」など、カリスマエンジニアの百瀬晋六さんらによる入魂設計の往年の名車が展示されており、今見ても神々しいオーラを感じます。
しかも説明員の女性の知識レベルも相当高く、かなりマニアックな質問にも答えてくれるのが素晴らしいです。
ちなみに、太田市内には電気自動車専用工場が整備されつつありますが、水平対向エンジンやトランスミッションなどのパワートレーンは、太田市の隣町、大泉町の工場で生産されています。
なお、内装パーツメーカー「しげる工業」など、太田市にはスバル関連サプライヤー拠点も多数存在しています。
■東京や岐阜の聖地とは?
2つめの聖地は、東京都三鷹市にある「STIギャラリー」です。ここも中島飛行機時代からの生産拠点ですが、戦時中は米軍から真っ先に空襲の標的とされたエリアだけに、当時の工場を思わせるものは跡形もありません。
今はSTI本社とエンジンの開発などを行う拠点に変わり、東京スバルの三鷹店も置かれるなど、誰もが足を運びやすい環境が整っています。
STIギャラリーには、WRCやニュルブルクリンク24時間レースの参戦マシン、モーターショーに出展したコンセプトカーなどが展示されます。展示ラインナップは時々入れ替わるので、定期的にチェックしてみると良いでしょう。
そして、STIギャラリーはSTIの思想や志しを視覚的に伝えることを表現する場所でもあります。STIパフォーマンスパーツの効果がわかるエンタメ設備が置かれたり、ガチのシミュレーターレベルで環境が充実した「グランツーリスモ」のプレイも楽しめます。
土日には「WRC参戦黄金期の生き字引き」として知られる眞下義昭さんが常駐することが多いので、昔のSTIの活動エピソードが聞けるかもしれません。
3つめの聖地は、岐阜県中津川市にある有名スバルショップの「中津スバル」です。スバル関連の聖地はほかにも候補がありますが、日本一マニアックなスバル販売店とされています。
中津スバルは、1954年に有限会社中津川モータースとして設立してから70年近い歴史のある老舗販売店で、スバル車はスバル360の時代から取り扱っています。
特徴的なのは、新車のまま保存しているSTI限定車の「22B」をはじめ、スバル1000や「1300G」など、スバルの旧車アーカイブが非常に充実していること。
動態保存されている旧車の多くは、少し整備をすれば普通に走行可能な状態が維持されています。
「アルシオーネ」のみを保管する専用の基地「S.A.B.」や、スバル「サンバートラック」の記念館として、また研究会などの開催会場としてよく使われる「望桜荘」など、同社独自の施設はミュージアムとしても大きな価値があります。
中津スバルは基本的には販売店ですが、こうした施設や動態保存車は見学するだけでもOKなので、お気軽にお立ち寄りください。30年ほど前から「正月営業」を続けており、正月の三が日でも商談や整備を受け付けているところも稀有な販売店といえるでしょう。
ちなみに、岐阜放送(ぎふチャン)では「中津スバルは、スバリストの聖地だ~!」と叫ぶテレビCMがオンエアされており、岐阜県では古くからよく知られた存在です。
動態保存車ではない、普通の中古車の在庫も豊富で、MT車の比率が高いなど、マニアックなランアップになっているので、在庫車を見てまわるだけでも楽しい販売店なのです。
3代目の社長、代田敏洋(しろたとしひろ)さんは「スバルにモノいう販売店社長」としても知られ、歯に衣着せぬ言動が波紋を呼ぶこともありますが、ブログやYouTube動画などでも大人気。
代田社長にとってスバル車の販売は「家業」であり、自動車の販売業は完全に生活の一部ということで、幼少期より独自の感性を磨いてきたようです。
これまで販売されたクルマで「思い出深いクルマ」を挙げてもらうと、STI限定車の22Bや「202」のような“作り手の魂”が感じられるクルマだといいます。
女性ドライバーだけが参加できる「恵那ラリー」に中津スバルとして6年連続で参戦するなど、モータースポーツ活動にも積極的です。
中津川市は、歴史的にも中山道など交通の要衝にあり、江戸時代の参勤交代など、各地の文化の通り道であるので、産業や食文化が発展したとそうです。観光もかねて中津スバルのアーカイブを見学してみてはいかがでしょうか。
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みんなのコメント
開催されていた「スバル感謝祭」というイベント。
その中で特に特に人気だったのが、実際の生産ラインを間近で見学できる
ツアーでありました。
だいたい自動車工場の見学ツアーは、生産ラインの様子をガラス越しに
ちょっと遠くから眺める…といった感じのところが多い様ですが、
スバル感謝祭でのツアーは、生産ラインで従業員の皆さん方が車両を
組み立てる様子を解説つきで、しかも目の前で見学できるという大変
貴重な機会でした。
(実際にはラインは停止していて組み立てる動作だけを再現していました)
子供ならずとも大人にとっても、大変有意義な社会科見学でありました。
次回感謝祭開催の時には、こんな企画をまた実施して頂けるといいのですが…
2年の担任は、てんとう虫だった
5・6年の担任は、サメブルだった