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【10年ひと昔の国産車 55】三菱 RVRはサイズも走りも「ちょうど良い」SUVだった

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【10年ひと昔の国産車 55】三菱 RVRはサイズも走りも「ちょうど良い」SUVだった

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「三菱 RVR」だ。

三菱 RVR(2010年)
三菱のブランニューモデル、RVRは「日常生活に似合うSUV」を目指したという。環境性能にも配慮し、全車エコカー減税にも適合。ボディサイズからすれば、日産デュアリスが最大のライバルとなるが、志向は少々異なるようだ。

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アウトランダー(編集部註:初代)をベースとしたボディは前後オーバーハングを削るなどして、ひとまわりコンパクトになっている。パワートレーンは全車、1.8L MIVECエンジンと6速スポーツモードCVTを組み合わせ、2WD(FF)と4WDを設定する。

RVRに乗って、もっともSUVらしさを感じるのは乗降性とドライビングポジションだ。高さ700mm強のヒップポイントは、軽ハイトワゴンよりやや高い程度で、腰を曲げずに乗り込める。視線は他のSUVよりは低いが、高すぎずセダンからの乗り換えにも違和感は少ないはずだ。オプションのパノラマガラスルーフが装着されていると頭上空間はややタイトになるが、開放感は十分にある。

そして継ぎ目の少なさにこだわったというインパネに、シンプルに配された操作系。走行モード切替ダイヤルには4WDロックもある。発進にはまったく重さを感じることなく、スッと滑らか。安定感はあるのだが、抵抗を受けている感じではなく心地翌伸びやかな加速フィールだ。風切り音や路面からのノイズ侵入も少なく、とても静かなことにも感心した。

少し勾配の急な上り坂で加速をする際には、やや緩慢なレスポンスやエンジンの唸り音を感じたが、高速域でのブレのない直進性や、コーナーでもビシッと張り付く感覚が素晴らしい。低燃費のためにこだわった、Cd値0.33の空力性能や、アウトランダー譲りの高いシャシ性能が威力を発揮しているようだ。

2WDにも乗ってみたが、フットワークの良さはそのままに、低速域での軽快感が増している。どちらも乗り心地は、SUVの中で高いレベルにあるだろう。アウトランダーと同じ2670mmのホイールベースを保ったことも、その一因だろう。乗り心地は意外とリアシートが一番良く、助手席でも路面の凹凸を少し拾う程度だ。よりしっとりと感じられるのは、4WDの方だった。

リアシートは荷物の容量に応じて2段階のリクライニングが可能だが、深い位置でも背もたれがやや立ち気味に感じる。そのため頭上のゆとりも今一歩だが、足元にはスペースがあり、センターアームレストを使えば楽な姿勢でくつろげる。

また、ボンネット両端が確認できる視界の良さ、2WDも4WDもタイヤ径も関係なく、最小回転半径を5.3mに抑えるなど、運転のしやすさは抜群だ。三菱が大自然で培ったSUV造りをうまくアレンジしたRVRは、女性にも無理なく扱えるモデルに仕上がっている。

■三菱 RVR 4WD G 主要諸元
●全長×全幅×全高:4295×1770×1615mm
●ホイールベース:2670mm
●車両重量:1430kg
●エンジン種類:直4 DOHC
●排気量:1798cc
●最高出力:102kW<139ps>/6000rpm
●最大トルク:172Nm<17.5kgm>/4200rpm
●トランスミッション:CVT(6速マニュアルモード付き)
●駆動方式:フロント横置き4WD
●10・15モード燃費:13.4km/L
●タイヤ:215/60R17
●当時の価格(税込み):244万9650円

[ アルバム : 三菱 RVR はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

2件
  • このモデルは2020年現在でも現役なため、この記事の趣旨である懐古になっていない。
  • 名前を変えた方が良かったな
    初期型のイメージと全然ちがうクルマなのに、もったいない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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