■事前エントリーが1200台以上
全国各地で車種限定のオーナーズミーティングが開催されているが、参加台数の多さとクルマの人気度の高さは比例するもの。なかでも毎年6月に開催される日本最大のデリカイベント、デリカファンミーティング(DFM)は、年々参加台数が増加。その証が入場を待つ長蛇の車列で、昨年までは会場の数キロ手前からデリカD:5がズラリと列をなし、DFMの人気ぶりを目の当たりにした。
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会場は山梨県・南都留郡鳴沢村のふじてんスノーリゾート駐車場。天気がよければ目の前に富士山がドーンと見えるはずだが、あいにく分厚い雲のなか…というより土砂降りの雨。そのためか、いつもより車列が短くて超スムーズに入場できた。
●あいにくの雨模様…
さすがの人気イベントも悪天候で来場を断念したユーザーが多かったのか?と思ったのは早合点。入場時の混雑を緩和するために事前エントリー制となっていた。1次エントリーが700台以上、2次エントリーも500台を超える過去最大の規模となり、1次エントリーの人は8時30分~、2次エントリーの人は11時30分~と入場時間を分けていたのだ。
グリーンシーズンのだだっ広い駐車場がデリカD:5や先代スペースギア、スターワゴンの歴代デリカで埋め尽くされた光景は圧巻。フルノーマルからオーナーが情熱を注いで仕上げたド派手なカスタムまでバラエティ豊かで、オーナーの嗜好やカスタムのトレンドを知ることができるので見飽きない。
■デリカD:5でおなじみのメーカー、ショップが出展
出展ブース数も40と大盛況。ジャオス、IPF、ブリッツ、ロードハウス/KADDIS、ヨコハマタイヤ、レイズ、ワーク、MLJ、MID、レアマイスター、エルフォード、西尾張三菱自動車販売、グリップマックス、カロッツェリアなど、デリカD:5のカスタマイズではおなじみのブランド、ショップが一堂に会し、デリカのお祭りを盛り上げた。
●ジャオス
●IPF
●ブリッツ
●ロードハウス/カディス
●レイズ
●ワーク
●MID
●レアマイスター
●エルフォード
●西尾張三菱自動車販売
●グリップマックス
●カロッツェリア
さらに、スターキャンプなど三菱系のイベントではおなじみの「45度登坂キット体験イベント」をDFMのために特別開催。最大斜度45度、100%勾配の急坂登坂も、低回転からビッグトルクを発揮し、自慢の4WDでトラクションを路面にしっかり伝えるデリカD:5なら楽にクリアできる。
参加者にとっては恨めしい豪雨も、デリカD:5の四駆性能を体感するのには好都合。滑りやすく厳しい路面コンディションのなかを、プロドライバーの運転でキャンバー走行やモーグル走行、階段昇降、急坂登坂の各セクションをスムーズに淡々とこなすデリカD:5の頼もしさに改めて惚れ直した。
■5月25日に発売されたばかりのデリカミニに試乗できる
新たにデリカファミリーに仲間入りした「デリカミニ」の同乗体験も実施された。20度の斜面を横切るキャンバー走行はASC(アクティブスタビリティコントロール)が作動して難なくクリア。高さ40cm程度の凹凸路では4WD専用のショックアブソーバーがしなやかにストロークし、60扁平の大径タイヤが路面をしっかり捉え車体姿勢が終始安定していた。
泥濘路を模したセクションではグリップコントロールが威力を発揮。タイヤが空転するとエンジン出力を抑えずに、空転しているタイヤのブレーキを調節しながら対角のグリップしているタイヤの駆動力を確保する仕組みで、いとも簡単に脱出。DMFの出展ブースのなかには早くもデリカミニをカスタムしたデモカーを展示するところもあり、デリカオーナーから熱い視線を集めていた。
■DFM2023参加者のデリカD:5を拝見
でりかぞくさん
愛知県から家族4人でデリカD:5に乗ってDFMにやってきたでりかぞくさん。昨年ヴォクシーからデリカD:5に乗り替えたばかりだが、内外装はひと通りのカスタムが施されている。その理由はカスタム済みの展示車を購入したから。そこからご主人が手を加えて現在の仕様になった。
「インスタでカッコいいデリカD:5に刺激されたパパがハマり出して、乗り替えたみたいです(笑)」と証言する子供たち。奥様は「デリカD:5が我が家にやってきてから、とてもアクティブになりました」と笑顔で語る。
「(カスタムしているので)フロントシートが後ろ向きにくるっと回転、セカンドシートと対座にして車内で食事ができるんです」。シートをフルフラットにすれば車中泊ができるし、ルーフラックを使えばキャンプギアもたくさん積める。ちなみに、取材中不在だったご主人は出展ブースを物色中とのこと。家族みんなで楽しめるのもDFMの魅力だ。
GUNDAM D:5さん
ガソリン→ディーゼルとデリカD:5を乗り継ぐGUNDAM D:5さん。ディーゼルに乗り替えたのは2017年で、ビッグマイナーチェンジの少し前。フェイスデザインやパワートレーンが大幅刷新されるのはわかっていたが、「ガード類などフロントまわりを中心にガソリン車のカスタムパーツがそのまま移植できるから」と、あえてマイナー前のモデルを選んだ。「ガソリンに比べてディーゼルは加速も燃費も段違い。乗り替えて大正解でした」。
このデリカD:5はイベント専用車のために、走行距離はわずか1万5000km。このほかに通勤用としてeKワゴンを所有していて、奥様はデリカD:2、実家もeKワゴンと一家そろって三菱党だ。
純正よりも外径を大きくした265/75R16サイズのタイヤに、ハートランドのブロック、ビルシュタインのショックアブソーバー、X-Fangのアンチロールスプリングプラス1インチを組み合わせて、約7インチアップ。
頑丈な作りのルーフラックはGUNDAM D:5さん自ら図面を書いて長さや幅、骨組みの本数、オーニング取り付け部の補強などを指定して、4×4マチヤマに製作してもらった一品モノ。
スーリーオムニスターのサイドオーニングはこれまで多数のイベントに参加してきた経験を踏まえて装着したもの。「手元のハンドル操作でオーニングの出幅を調整できて、今日みたいな大雨や日射しの強い日にとても重宝しています」。DFMには3年連続で参加していて、サービスエリアと道の駅で休憩しながら兵庫県から遠路はるばる来場した。「インスタでつながっている人とリアルに対面でき、カスタムのヒントを得られるのがDFMの魅力です」
◇◇◇
2007年のデビューから16年が経過し、国産車のなかでもモデルライフの長さが際立つデリカD:5だが、未だに「本格オフロード走行もこなせる3列シートのミニバン」として唯一無二の存在で人気は衰えず。次回のDFMはデリカミニも加わり、いっそう賑やかになりそうだ。
●初代デリカも展示
<文=湯目由明 写真=岡 拓>
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日産の横槍入りのFMCで変な方向に行くくらいなら、今のままでもMCで時代に合わせて少しずつ変わっていってくれれば良い。