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2019年5月13日、レクサス「RC F」の大幅改良が発表された。筆者はひと足先に、アメリカ・パームスプリングスで試乗した(北米仕様)。場所はプライベートサーキット「THE THERMAL CLUB」と周辺の一般道/高速道路である。
新型レクサス RC F登場! 価格は1021万909円から──サーキット走行向けグレードも登場!
RC Fは2014年の登場以来、毎年改良が施されているが、今回の大幅改良で、旧シャシーながらもバランスの良い走りで、現行モデルは“完成形”とも言うべき仕上がりだ。では、なにが変わったか?
ひとつは“軽量化”である。インテークマニフォールドなどの部品を軽量化し、従来比マイナス20kgを達成した。
また、ハイパフォーマンスバージョンの「トラックエディション」(日本でのグレード名はパフォーマンスパッケージ)は外装部品(エンジンフード、ルーフ、フロントスポイラー)や、ブレンボ製カーボンセラミックブレーキ、BBS社製鍛造アルミホイール、チタンマフラーの標準化、さらに電動チルトステアリングやシート空調の非標準化によって、従来比マイナス80kgの1715kgとなった。
もうひとつは、モータースポーツ活動で得た知見による空力性能の向上である。フロントバンパーコーナーの形状を変更し、フロントのダウンフォースが向上。また、サイドロッカーモール後端の形状を変更し、リアタイヤ周辺の乱気流を抑制したうえ、前後ホイールハウスにダクトを設け、ホイールハウス内に溜まった空気の圧力を低減させ、コーナリング姿勢やステアリング応答性を高めたという。
くわえてトラックエディションは、カーボンリアウイングなどの装着によって「200km/h以上でも吸い付くように走る」と、うたう。なお、これらの改良にあわせ足まわりもすべて見直された。
エンジン・パフォーマンスも向上した。搭載するエンジンは、これまでとおなじ5.0リッターV型8気筒だ。スロットルレスポンスが向上したほか、吸排気のチューニングなどによって従来比5psアップの最高出力477ps/最大トルク535Nmを発揮する。
組み合わされるトランスミッション(8AT)に変更はないものの、ディファレンシャルギアが2.977→3.133とローギアード化された。
結果、静止状態から60マイル(96km/h)までに要する時間は、従来モデルの4.4秒から4.2秒へ、トラックエディションでは3.96秒に縮まった。
開発責任者の弦本祐一氏は、「アメリカ市場を中心に『よりハイパフォーマンスに!』といった要望が強かったのにくわえ、レクサスとして“F”ブランドをより魅力的にすべく、あらゆる部分に手をいれました」と話す。
早速、新型に乗り込む。試乗はまず標準モデルからだ。コースはサーキット周辺の一般道/高速道路である。
走り出してすぐ違いに気づいた。従来モデルはスポーツモデルながら、ステアリング・フィールなどが“モッサリ”した印象だったが、新型はすべてが“スッキリ”しており、軽快だ。
思うに、軽量化にくわえてエンジンマウントの変更なども影響しているのだろう。また、足まわりの進化も印象的だった。思いのほか乗り心地に優れるのだ。一般道では路面状況によって、ベースの「RC」よりも快適に感じた場面もあった。
一方、サーキットでは回頭性のよさとトラクションの高さが印象的だった。くわえて、従来モデルの「TVD(Torque Vectoring Differential)」(後輪左右の駆動力を最適制御するシステム)は、機械に無理やり曲げられているような不自然な感覚が強かったものの、新型は自然な制御に進化していた。
おそらくサスペンションのリセッティングにくわえ、専用設計のミシュラン社製「パイロットスポーツ4S」が寄与しているようだ。
続いてトラックエディションに試乗した。しばらく乗って気づいたが、トラックエディションにはふたつの顔があった。“快適性の高さ”と“徹底したスポーツ性”のふたつである。
一般道では「本当にサーキットモデル?」と、思うくらい快適な乗り味だった。ノーマルより22kg軽いブレンボ社製カーボンセラミックブレーキと、2.8kg軽いBBS社製軽量アルミホイールによるバネ下重量低減の効果が大きい。
ただし、ドライブモードが「スポーツ+」では、少々ハードすぎた。弦本氏も「スポーツ+はサーキットに割り切ったモードなので、一般道ではお勧めしません」と話していたが、まさにその通りだった。
一方、サーキットでは素晴らしい走りを披露してくれた。ノーズの入りの良さはもちろん、S字のように切り返しが必要なコーナーでは無駄な動きを抑え、さらには縁石に乗っても挙動が乱れない足まわりも相まって、数値以上の軽さを感じた。
まるで、ワン・クラス小さなボディのクルマに乗っているような感覚だった。ゆえに、リズムよく軽快にサーキットを走れたのである。
横滑り防止装置などといった電子制御をオフにしても走った。進入は基本アンダーステアであるものの、アクセルコントロールでオーバーステアに持ち込める。そのとき、従来はヒヤッとする動きが多々あったが、それが随分抑えられた。また、クルマの動きもより予測しやすくなった。
パワートレインはノーマルとおなじだ。ちなみに、エンジンサウンドを補正するシステム「ASC(アクティブサウンドコントロール)」は備わらない。が、チタンマフラーが奏でる“生音”は十分美しい。
ブレーキはノーマルでも必要十分なパフォーマンスだったが、カーボンディスクブレーキはさらに上をいく。タッチとコントロール性、そして連続周回でも変わらないフィーリングを味わってしまうと、ちょっと元には戻れないな、と思うのであった。
今回の大幅改良によってRC Fはさらに磨かれたものの、メルセデスAMG「C63S」などと比較すると、基本設計の古さを感じる部分も多々ある。
とはいえ、自然吸気の大排気量エンジン+FRの組み合わせ持つクルマはもはや希少だ。環境性能などを考えれば、次期モデルでは不可能なコンセプトだろう。今やアストンマーティンやフェラーリですら電動化を推し進めるぐらいだから、なおのこと難しいはずだ。
ゆえに、多少古さがあっても、イマドキこんな珍しいクルマを新車で購入出来るあたり、RC Fの存在価値は大いにあるのだ。
※数値はすべて北米仕様。
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