現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 異ボディ3タイプのコンパクトカー、マツダ ファミリアとは?

ここから本文です

異ボディ3タイプのコンパクトカー、マツダ ファミリアとは?

掲載 17
異ボディ3タイプのコンパクトカー、マツダ ファミリアとは?

自動車雑誌ドライバーが過去に取り上げた記事が今に蘇る「DRアーカイブズ」。今回は1989年4-5号の「マツダ ファミリア」を振り返る。

◇◇◇以下、当時原文ママ◇◇◇

中古車に付加価値を!? 日産セフィーロSSという名の「商品化中古車」とは【80年代の限定車・特別仕様車研究 旧車雑誌オールドタイマーより】

ASTINAとは“磨きをかける”というフランス語を語源とする造語だ。いままでの4ドアセダンや5ドアHBのイメージを超えたところに、独創的な新カテゴリーのクルマを確立する——まったく自由な発想から生まれた4ドア・スポーティクーペ、マツダの新しい野心作、それがアスティナだ。まずは、その鮮烈な姿態から見てもらおう!

■CD=0.31を誇る「4ドアクーペ」

 “ハイクオリティ・コンパクトカー”を目指して開発された新型ファミリアは、3タイプのボディがそれぞれ個性を主張。なかでも、斬新なスタイリングを持つ5ドアの「アスティナ」は、とびっきりの個性派だ。

5ドア車というと、実用性や機能を優先するばかりにやぼったくなってしまいがちだが、アスティナは従来の5ドア車とは一線を画し、まさに「4ドアクーペ」と呼べるファッショナブルさを備えている。

全幅1675mm、全高1335mmのワイド&ロー・ボディは、CD=0.31の優れた空力性能を実現。リトラクタブルヘッドライトを持つ低いノーズや力強い太めのCピラー、カラードリヤスポイラーが、スポーティなイメージをさらに高めている。

もちろん、デザイン優先とはいっても、実用性も十分に考慮。ホイールベースの100mm延長、全幅の30mm拡大は、室内長、室内幅のアップという結果を生んでいる。

3ドアHB、セダンと差別化されたインテリアは、スポーティでファッショナブルなイメージ。RX-7を思わせるメータークラスターを持つインパネやドアトリムは、アスティナ専用のデザインで、シートは全車にバケットタイプが採用される。

エンジンは、B5型1カム16バルブ(91馬力/12.4kgm)、B5型DOHC16バルブ(110馬力/12.9kgm)の2つの新開発ユニットに、130馬力/14.0kgmにパワーアップしたB6型DOHC16バルブを加えた強力なラインアップ。ミッションは5速MTのほか、ホールドモード付き電子制御4速のEC-ATが設定される。

サスは伝統の4輪ストラット式。ロングホイールベースを感じさせないキビキビしたハンドリングを生むという、キャンバーコントロール機構(フロント)がアスティナのみに採用される。

若々しいファンな走りのイメージを外観からも感じさせる——3ドアHBだけのディメンションが生むショート&ワイドなボディは、とりわけリヤビューが印象的。ブリスターフェンダーから大きく絞り込まれたリヤエンド、そして太いCピラーへと続く面構成は、NEWファミリア3ドアHBだけが持つ魅力のポイントだ。

■ホイールベースは2450mm

「機動性」と「楽しさ」を追求した3ドアHBのフォルムは、やや重々しい印象の旧型とはうって変わって軽快なイメージが漂う。

大きなRで絞り込んだリヤエンド、短いリヤオーバーハング、台形のグリーンハウス、太めのCピラーからフロントに向かって伸びるキャラクターラインがとくに個性的で、若々しくスポーティな印象を受ける。

ホイールベースは、旧型プラス50mmの2450mm。セダンやアスティナ(+100mm)ほど延長されていないのは、操縦性の面でも軽快感を重視しているため。また、オーバーハングの縮小により車体の慣性モーメントの低減が図られているのは、WRC(世界ラリー選手権)に参戦し、勝利することまで考えた結果。4WDやDOHCターボなど、今後の展開も楽しみだ。

台形のメータークラスターを持つインパネは、セダンと共通のもの。下げられたボンネット高に合わせて、インパネは低く、そしてドアトリムとの連続感のあるデザインとなり、視覚的な開放感が高められている。

エンジンは、アスティナに搭載の3タイプに加え、新開発のB3型1300・1カム16バルブ(76馬力/10.3kgm)もラインアップ。全車16バルブという強力な布陣だ。

バリエーションは、多彩なユーザーニーズに合わせて性格づけを行なった基本4タイプ。1300&1500のクレールはファミリー向け装備充実モデル、1300のみのペパーは女性向けモデル、1500 OHC&DOHCのインタープレーはヤング向けスポーティモデル、1600DOHCのGTは130馬力のパワーを誇る最強モデルとして設定されている。

全車にパワステを標準採用するなど、機能や装備は各タイプとも充実している。とくにGTは、4輪ディスクブレーキ、60タイヤ&アルミホイール、パワーウインドーなどハイグレードな内容。ペパーに標準のパワースライドシートも注目装備だ。

ノッチバック4ドアセダンの正統を守りつつ、スポーティで居住性の高いフォルムを実現する——ハイテクよりも基本の確かさを熟成するNEWファミリアシリーズの、もっとも印象的なモデルが4ドアセダンだ。豪華さを増す一方のこのクラスのライバルたちに、ファミリア第3の個性がいよいよ本格的な戦いを挑むときがやってきた!

■居住性を重視した本格派セダン

ローノーズ・ハイデッキを基調とした端正なフォルムを持つセダンは、ライバルのカローラやサニーをしのぐ2500mmのロングホイールベースを生かし、豊かな居住性を実現。とくに後席は、旧型よりもグーンと広くなっている。

さらに、最新のメルセデスのようにショルダーをカットした形状のトランク部は、短めのリヤオーバーハングにもかかわらず、415L(VDA方式)の大容量を確保。トランクリッドもバンパー上端から開き、実用性は抜群。セダンの本流ともいえる機能性重視のパッケージングといえるだろう。

また、旧型よりもさらに強化されたボディ剛性も、新型ファミリアの大きな特徴。ねじり剛性約40%、曲げ剛性約80%という大幅な剛性アップを、車重の増加を抑えつつ達成している。なお、フラッシュサーフェス化されたボディは、0.33~0.35という優れたCD値をマークする。

エンジン・バリエーションは、1300&1500・1カム16バルブ、1500&1600DOHCに、セダン専用のPN型1700ディーゼル(58馬力/10.7kgm)を加えた計5タイプ。

3ドアHBと同様に性格分けされたグレードは、クレール(1300&1500&1700ディーゼル)、インタープレー(1500OHC&DOHC)、GT(1600DOHC)に加え、セダン独自のサプリーム(1500)を設定。

サプリームは豪華な装備が魅力のモデルで、パワーウインドー&ドアロック、パワースライド機構付きラグジュアリーシート、電動格納式ドアミラーなどの充実した内容を誇っている。

また、スポーティなGTとインタープレーは、3ドアHBと同様にエアダム一体型フロントバンパー、バケットタイプシートを採用し、内外装のスポーティ度をアップ。ホイールストロークの20mmアップなどにより基本性能を高めたサスも、走り重視のセッティングとなる。

〈まとめ=ドライバーWeb編集部〉

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「自分で燃料電池を作る」トヨタ、小学生向け水素ワークショップを12月8日開催へ
「自分で燃料電池を作る」トヨタ、小学生向け水素ワークショップを12月8日開催へ
レスポンス
F1オランダGP、2026年で開催終了へ。1年限りの契約延長と合わせて発表
F1オランダGP、2026年で開催終了へ。1年限りの契約延長と合わせて発表
motorsport.com 日本版
大人気「BRIDE×初音ミク」の新作バケットシートがキタ~! 「ZETA IV レーシングミク2024 Ver.」の発売を開始
大人気「BRIDE×初音ミク」の新作バケットシートがキタ~! 「ZETA IV レーシングミク2024 Ver.」の発売を開始
WEB CARTOP
日本のトップ選手でも手を焼くF2、その難しさはどこに? 福住仁嶺&伊沢拓也が苦闘の日々を振り返る
日本のトップ選手でも手を焼くF2、その難しさはどこに? 福住仁嶺&伊沢拓也が苦闘の日々を振り返る
motorsport.com 日本版
VW認定中古車、「Das WeltAuto.」から「Certified Pre-Owned」へ名称変更
VW認定中古車、「Das WeltAuto.」から「Certified Pre-Owned」へ名称変更
レスポンス
東武「スカイツリー駅~曳舟」来年3月に「完全高架化」へ! 地獄の“開かずの踏切”ついに消滅 浅草~東向島が全区間高架に
東武「スカイツリー駅~曳舟」来年3月に「完全高架化」へ! 地獄の“開かずの踏切”ついに消滅 浅草~東向島が全区間高架に
くるまのニュース
ポルシェのスポーツEV『タイカン』、世界のサーキットで新記録達成…ピレリの専用タイヤが貢献
ポルシェのスポーツEV『タイカン』、世界のサーキットで新記録達成…ピレリの専用タイヤが貢献
レスポンス
NISMO FESTIVALで往年の名車走る! 惜しまれつつ引退を表明のロニー・クインタレッリ選手も感動の一日に
NISMO FESTIVALで往年の名車走る! 惜しまれつつ引退を表明のロニー・クインタレッリ選手も感動の一日に
くるまのニュース
マイバッハ初のオープン2シーター「SLモノグラムシリーズ」が日本上陸
マイバッハ初のオープン2シーター「SLモノグラムシリーズ」が日本上陸
OPENERS
トヨタ『ジェネオ-E』リコール…ヘッドガードの部品が脱落するおそれ
トヨタ『ジェネオ-E』リコール…ヘッドガードの部品が脱落するおそれ
レスポンス
都会で大活躍する一台! 「ルノー5 E-Tech」、「ロンドンEVショー」で「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞
都会で大活躍する一台! 「ルノー5 E-Tech」、「ロンドンEVショー」で「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
メルセデス・ベンツ、Eクラスに「AMG E53ハイブリッド 4マチック+」追加 価格は1698万円から
メルセデス・ベンツ、Eクラスに「AMG E53ハイブリッド 4マチック+」追加 価格は1698万円から
日刊自動車新聞
日産「新型エルグランド!?」がスゴイ! まさか“エクストレイル顔”の「SUVミニバン」! 斬新デザインが超カッコイイ「グラシア」とは
日産「新型エルグランド!?」がスゴイ! まさか“エクストレイル顔”の「SUVミニバン」! 斬新デザインが超カッコイイ「グラシア」とは
くるまのニュース
FIA会長”独裁体制”がさらに強化か。規則変更で会長と議長の権限強化へ……倫理・財務面でやりたい放題可能に?
FIA会長”独裁体制”がさらに強化か。規則変更で会長と議長の権限強化へ……倫理・財務面でやりたい放題可能に?
motorsport.com 日本版
2025年3月モビリティリゾートもてぎホテルに新ファミリールームがオープン!
2025年3月モビリティリゾートもてぎホテルに新ファミリールームがオープン!
バイクブロス
S耐ロードスターにも採用、出光興産、世界初の植物由来レーシングオイル発表
S耐ロードスターにも採用、出光興産、世界初の植物由来レーシングオイル発表
レスポンス
ドゥカティ、新型『ストリートファイターV4/V4 S』を発表。日本向けは標準で2シーター仕様か
ドゥカティ、新型『ストリートファイターV4/V4 S』を発表。日本向けは標準で2シーター仕様か
AUTOSPORT web
日産が作ったスポーツ・ドキュメンタリー!  「Dare to Defy」、「Amazonプライム・ビデオ」で配信開始
日産が作ったスポーツ・ドキュメンタリー! 「Dare to Defy」、「Amazonプライム・ビデオ」で配信開始
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

17件
  • アスティナかっこよかったなぁ
  • 当時新車でセダンのGTに乗ってました
    ロードスターと同じ1600だったな
    サスは動きが良くてハンドリングも最高でした
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

97.0173.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

91.0178.0万円

中古車を検索
ファミリアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

97.0173.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

91.0178.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村