リアム・ローソン、レッドブルF1デビュー戦は雨に泣く「クラッシュについては謝るしかない」次戦中国GPでの挽回目指す

　雨のアルバート・パーク・サーキットで開催されたF1開幕戦オーストラリアGP決勝で、レッドブルのリアム・ローソンはクラッシュによりリタイアを喫したことを悔やんだ。

　今季からセルジオ・ペレスに代わり、レッドブルでマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めることとなったローソン。いよいよトップチーム入りとなったが、オーストラリアGPでは週末を通して苦戦を強いられ、予選では18番手でQ1敗退と下位に沈んだ。

　チームはローソンのピットレーンスタートを選択し、後方からの追い上げを目指した。ただ、雨量が刻々と変わるレースでは、姉妹チームのレーシングブルズから参戦する新人アイザック・ハジャーがフォーメーションラップ中にクラッシュを喫するなど、スタート前から荒れたレース展開を予感させた。

　やはり57周のレースがスタートした後も混乱は続き、アルピーヌのジャック・ドゥーハンやウイリアムズのカルロス・サインツJr.がオープニングラップでクラッシュ。レース中盤にはベテランのフェルナンド・アロンソ（アストンマーティン）もマシンコントロールを失ってリタイアとなった。

　雨は一時的に小康状態となり、アロンソのクラッシュで出動したセーフティカーに合わせて、全車が一度スリックタイヤを投入したが、風向きの変化によって、その後再び雨が降りはじめたのだ。

　序盤からレースペースでフェルスタッペンから大きく後れを取っていたローソンは、33周目にミディアムタイヤに履き替えたが、ザウバーのガブリエル・ボルトレトがクラッシュした直後の47周目のターン2で白線を踏んでしまい、マシンコントロールを失ってウォールの餌食となった。

　レース後、motorsport.comを含むメディアの取材に対して、ローソンはこう語った。

「基本的にはウェットのレースになることを願っていたけど、思っていた以上に乾いていくレースになった。最初のスティントではフロントでかなり苦しんでいて、オーバーヒートしてしまった。（スティント）終盤にかけて乾いていったから、僕らはスリックタイヤを選択した」

「正直なところ、スリックのペースは数周走ったところ問題なかったが、結局想像以上に雨が降ってきてしまった」

「最初はセクター3だけでコースの半分くらいは大丈夫だろうと考えていたけど、至る所で雨が降ってきて、マシンをコース上に留めておくことができなくなってしまった」

　また、ピットインのタイミングはチーム側と同じ考えだったか？　と訊かれたローソンは次のように答えた。

「僕らは同じ考えだけど、リスクを取りたかった。共にギャンブルしようとなったんだけど、マシンをウォールにぶつけてしまったことについては謝るしかない」

「（ポジティブな要素は）あまりない。（次戦の舞台）中国に行ってリセットしたいと考えている」

「これまでのキャリアでも何度も同じような経験をしてきた。幸い、数日間の休みがある。中国はスプリントウィークエンドだから、それ自体は厳しいだろうけど、また次のグランプリを迎えるのが楽しみだ」