現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > WRC:トヨタ、選手権首位で第4戦ツール・ド・コルスへ。「過去、もっとも苦手にしていた」とタナク

ここから本文です

WRC:トヨタ、選手権首位で第4戦ツール・ド・コルスへ。「過去、もっとも苦手にしていた」とタナク

掲載 更新
WRC:トヨタ、選手権首位で第4戦ツール・ド・コルスへ。「過去、もっとも苦手にしていた」とタナク

 2019年のWRC世界ラリー選手権に3台のトヨタ・ヤリスWRCで挑んでいるTOYOTA GAZOO Racing WRT。チームが挑む第4戦は3月28~31日に地中海に浮かぶフランス・コルシカ島で争われるツール・ド・コルスだ。  

 チーム代表のトミ・マキネン指揮のもと、オット・タナク、ヤリ-マティ・ラトバラ、クリス・ミークの3名にヤリスWRCを託すトヨタ。2019年はタナクが2月の第2戦スウェーデンで優勝したほか、第1戦モンテカルロ、第3戦メキシコで表彰台を獲得して、ドライバーズランキングトップにつけている。

WRC:第3戦メキシコで不運続いたヒュンダイ陣営。ランキング後退も「ダメージは最小限」

 またチームとしても着実にポイントを積み重ねており、マニュファクチャラーズランキングトップと、シーズン序盤3戦で好調な滑り出しをみせた。

 そんなトヨタが挑む第4戦ツール・ド・コルスは2019年シーズン初のターマック(舗装路)イベント。地中海に浮かぶ島が舞台の1戦で、狭く曲がりくねった道で競技が行われることから“1万コーナーのラリー”とも呼ばれている。

 道幅が狭いため、ステージ脇には岩壁や崖が迫り、エスケープゾーンが少ないため、わずかなミスが大きなアクシデントにつながりやすい1戦としても知られている。

 ツール・ド・コルスの歴史は古く、1956年に初開催。シリーズには創設初年度の1973年から組み込まれてきた。WRCでのフランス戦自体は一時期、本土のアルザス地方で開催されていたが、2015年からはふたたびコルシカ島に舞台が移された。

 2019年大会は、昨年からルート全体の75%が刷新されており、拠点となるサービスパークは島東北部のバスティアに置かれ、28日(木)に島南部のポルト・ヴェッキオでセレモニアルスタートを迎える。

 走行は29日(金)からスタートし、この日はセレモニアルスタートが行われたポルト・ヴェッキオを中心に6SSが行われる。この日はマシンを整備できる日中のフルサービスが設定されていないため、ドライバーはマシンに大きなダメージを負うことなく完走することが求められる。

 競技2日目の30日(土)はサービスパークのあるバスティアを中心に6SSが行われる。競技最終日の31日(日)は島西北部のカルビィ周辺で2SSが行われる。最終ステージのSS14はステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージだ。

 3日間合計のSS数は14と少ないが、距離の長いSSも多く、合計の走行距離は347.51kmに達し、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1194.06kmとなっている。

 レギュレーションにより、ポイントリーダーのタナクは1番手走者として競技初日に挑むことになるが、徐々に路面コンディションが改善していくグラベル(未舗装路)とは違い、ターマックでは出走順が早いほうが有利になりやすい。そのため、タナクにとっては競技初日が重要な1日となる。

■ポイントリーダーのタナク「過去、ツール・ド・コルスはもっとも苦手にしていたラリー」
「昨年は全SSの半分でベストタイムを記録するなど強さを発揮したから、今年は前向きな気持ちでコルシカ島に向かうことができる」と語るのは、チーム代表のマキネン。

「かつて、私は過去このラリーに選手として何度も出場したから、本当に難しいラリーであると知っている。しかし、我々のドライバーは、これまで全員がツール・ド・コルスで速さを示してきた」

「非常に多くのコーナーと、本当に長いステージによって構成されるこのラリーは、100%の自信を持って走らなければ大きくタイムを失う。だからこそ、正しいセットアップがとても重要なんだ」

「特に今年は、金曜日デイ1のステージを日中のフルサービスなしで走らなければならず、途中で大きくセットアップを変えることができないため、なおさらだ。ただし、チームとしては可能な限りの準備をしたから、今回もまた良い週末になるのではないかと期待している」

 ラリー・メキシコ同様、ポイントリーダーとして臨むタナクは「汚れる前のクリーンな路面を走ることができるので、ターマックラリーでの1番手スタートは有利だと思う」とコメントしている。

「過去、ツール・ド・コルスは自分がもっとも苦手にしていたラリーだった。しかし、初めてヤリスWRCで出場した昨年はとても良いペースで走ることができた。今やヤリスWRCはターマックラリーでも本当に強力だと思うから、我々はきっと高いパフォーマンスを発揮できるだろう」

 今シーズン序盤は苦戦を強いられているラトバラは「今年はルートが変更されたが、そのうちいくつかのステージは2015年に優勝した時に使われたものだから、良い思い出があるし、歓迎すべき変化」と意気込みを明かしている。

 チーム移籍初年度で、これがトヨタと挑む初の本格ターマック戦となるミークは「先週日曜日の事前テストは、たった1日でしかも1本のコースだけという限られた中で多くを学ばなければならなかったが、とてもうまくいった。セットアップの方向性は明確になったから、ラリー本番がとても楽しみだ」と述べている。

こんな記事も読まれています

はたらくクルマ図鑑「ヤマグチのレッカー車たち」4
はたらくクルマ図鑑「ヤマグチのレッカー車たち」4
グーネット
【追記あり】上位勢が続々転倒の荒れたスプリントをマルティンが制す。ペドロサが3位に昇格/第4戦スペインGP
【追記あり】上位勢が続々転倒の荒れたスプリントをマルティンが制す。ペドロサが3位に昇格/第4戦スペインGP
AUTOSPORT web
最近のホンダ勢いヤバくね? 新型投入で勝負に出る! 新型WR-Vに人気のヴェゼルまで注目車4選
最近のホンダ勢いヤバくね? 新型投入で勝負に出る! 新型WR-Vに人気のヴェゼルまで注目車4選
ベストカーWeb
はたらくクルマ図鑑「ヤマグチのレッカー車たち」3
はたらくクルマ図鑑「ヤマグチのレッカー車たち」3
グーネット
初代からコスパめっちゃよかったのよ!!  「最強のオールマイティカー」電撃見参!!! 三菱初代アウトランダーPHEVの魅力
初代からコスパめっちゃよかったのよ!! 「最強のオールマイティカー」電撃見参!!! 三菱初代アウトランダーPHEVの魅力
ベストカーWeb
迷彩カラーは4タイプ! 12台限定のランボルギーニ「ウラカン ステラート」が登場。「オールテレイン アド・ペルソナム」の気になるカラーは?
迷彩カラーは4タイプ! 12台限定のランボルギーニ「ウラカン ステラート」が登場。「オールテレイン アド・ペルソナム」の気になるカラーは?
Auto Messe Web
F1アカデミー、アメリカン・エキスプレスをオフィシャルパートナーに迎える
F1アカデミー、アメリカン・エキスプレスをオフィシャルパートナーに迎える
AUTOSPORT web
ミニ・カントリーマン 詳細データテスト ミニらしく活発 SUVらしからぬタイトな挙動 車体は大柄
ミニ・カントリーマン 詳細データテスト ミニらしく活発 SUVらしからぬタイトな挙動 車体は大柄
AUTOCAR JAPAN
[ヤリスクロス]より爆安!! [初代アウトランダー]みたいなクルマを今こそ!!  230万円台で3列シートって!!  しかも三菱渾身の4WD技術でバカ安だった
[ヤリスクロス]より爆安!! [初代アウトランダー]みたいなクルマを今こそ!!  230万円台で3列シートって!!  しかも三菱渾身の4WD技術でバカ安だった
ベストカーWeb
「レンジローバー スポーツSV」はBMW M製V8ツインターボを搭載! エンジン屋「X5M/X6M」「M5」の強心臓とのマッチングはいかに
「レンジローバー スポーツSV」はBMW M製V8ツインターボを搭載! エンジン屋「X5M/X6M」「M5」の強心臓とのマッチングはいかに
Auto Messe Web
9年目の大アプデで一層楽しい! マツダ・ロードスターへ英国試乗 新LSDとトラック・モード獲得
9年目の大アプデで一層楽しい! マツダ・ロードスターへ英国試乗 新LSDとトラック・モード獲得
AUTOCAR JAPAN
幻の「ケンメリGT-Rレーシング」を「スカイライン」で再現! メインステージは「もちろん富士スピードウェイです」
幻の「ケンメリGT-Rレーシング」を「スカイライン」で再現! メインステージは「もちろん富士スピードウェイです」
Auto Messe Web
バニャイヤ、王者同士の激戦制し今季2勝目! マルケスがドゥカティ陣営移籍後初の表彰台獲得|MotoGPスペインGP決勝
バニャイヤ、王者同士の激戦制し今季2勝目! マルケスがドゥカティ陣営移籍後初の表彰台獲得|MotoGPスペインGP決勝
motorsport.com 日本版
はたらくクルマ図鑑「ヤマグチのレッカー車たち」2
はたらくクルマ図鑑「ヤマグチのレッカー車たち」2
グーネット
【動画】マツダが開くレーシングドライバーへの道! 「MAZDA SPIRIT RACING」筑波サーキットのドライバー選考会に潜入した
【動画】マツダが開くレーシングドライバーへの道! 「MAZDA SPIRIT RACING」筑波サーキットのドライバー選考会に潜入した
WEB CARTOP
平川亮が驚いたF1マシンの速さとブレーキ。マクラーレンでのテストにはWECやSFの経験が活きる部分も
平川亮が驚いたF1マシンの速さとブレーキ。マクラーレンでのテストにはWECやSFの経験が活きる部分も
AUTOSPORT web
2024年版 「速い+快適」な高級スーパースポーツカー 10選 日常使いもできる高性能モデル
2024年版 「速い+快適」な高級スーパースポーツカー 10選 日常使いもできる高性能モデル
AUTOCAR JAPAN
美しすぎるホイール「アンテラ」が復活!「ミラノデザインウィーク2024」でロベルト・バッジョ氏がブランド・アンバサダーに就任
美しすぎるホイール「アンテラ」が復活!「ミラノデザインウィーク2024」でロベルト・バッジョ氏がブランド・アンバサダーに就任
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村