5万ドル前後のミドルクラスEV投入へ
米国の自動車メーカーであるルーシッドは、低価格の中型EVを新たに投入し、テスラ・モデル3やモデルYに対抗する計画だ。
【画像】航続距離最長、ルーシッドの高性能EV【エアとグラビティを写真で見る】 全37枚
ルーシッドは2021年に電動セダンの「エア」を米国で発売し、今月初めには新型電動SUVのグラビティを新たに公開した。いずれも価格は約8万ドル(約約1100万円)からで、高級車市場をターゲットにしている。
しかし、同社のピーター・ローリンソンCEOは本誌の取材に対し、販売台数の拡大を目指して「約5万ドル(約715万円)」からの新しいモデルを投入する計画を明らかにした。
ローリンソン氏は、新しい自動車会社の設立にはコストがかかるため、高級車を先に投入しなければならなかったと説明し、今後は「ボリュームを追求しなければならない」と語った。
新型車の詳細はまだ伏せられたままだが、これまで報じられてきたよりもかなり早い時期に登場することが示唆されている。
「わたしは公式には中期以降とお伝えましたが、それは2030年代と誤解されています。わたしが言いたいのは『2025年ではない』ということです。数年先ですが、近い話です。クルマの開発には3年半かかりますが、当社はすでに開発を始めています……それも最近のことではありません」
ローリンソン氏は以前、テスラでチーフエンジニアとしてモデルSの開発を率いていた。ルーシッドの新型車は、かつての雇用主に対抗するために設計されたものだという。
「中型車(のラインナップ)は、モデル3やモデルYなどテスラと競合するものになるでしょう。初めてお伝えすることですが、ルーシッドは大量生産のファミリーカーで勝負するつもりです」
「どうやって競争するのか? 当社は最先端の技術を持っており、小さいバッテリーでより遠くまで走れます。バッテリーはEVで最もコストの高いアイテムです。つまり、小さいバッテリーで一定の距離を走ることができれば、誰よりも安くクルマを作ることができるのです」
ルーシッドは自動車製造を始める前はバッテリーのサプライヤーであった。エアは市販EVの中で最も航続距離が長く、充電速度も速い。高効率バッテリーと空力性能を追求したボディ、ドライブトレインの「小型化」により、エアは112kWhのバッテリーで最長800kmの航続距離を実現している。
エントリーモデルのバッテリーが小型化されるのは間違いないが、それでもクラストップの航続距離を実現するだろう。
ローリンソン氏は長期的な販売台数目標について明言を避けたが、テスラが好んで採用している製造方式「メガキャスト」に関しては、「技術的に有益と思われることなら、何でもやります」と述べた。
また、ルーシッドは2025年頃に右ハンドルの英国に参入する意向を示している。
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みんなのコメント
アリゾナで生産した完成品の車を全部バラシて、サウジで再度組み上げるような事してたらいつまで経っても儲からないだろうし、CFOが突然逃げ出すように辞めるのも納得。
スポンサーもヒョンデや中国新興に目が向いているし、そろそろオイルマネーから見放されんじゃね?