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【勝負のわかれ目】ホンダCR-Vとトヨタ・ハリアー 大差のワケ 売れるSUVの条件は?

CR-V、フル刷新前のハリアーの違い

text:Yoichiro Watanabe(渡辺陽一郎)

【画像】あなたはどっち派? ホンダCR-V対トヨタ・ハリアー【比較】 全113枚

最近はSUVの人気が高いが、すべての車種が好調に売れているわけではない。SUVにも人気車と不人気車が存在する。

どんなクルマが人気で、どんなクルマが不人気なのか? 人気車と不人気車について考えたい。

好調に売れるSUVの新型車は、2020年6月17日にフルモデルチェンジを受けたトヨタ・ハリアーだ。

新型ハリアーの売れ行きはまだわからないが、先代ハリアーの2020年1~5月における登録台数は、1か月平均で約1900台であった。

コロナ禍の影響で4月/5月が落ち込んだことを考えると、2013年に登場したフルモデルチェンジ直前の車種ながら、堅調に売れている。

ハリアーのライバル車となるホンダCR-Vは、2020年1~5月の1か月平均の登録台数が約450台に留まった。先代ハリアーの登場が2013年と古いのに対して、CR-Vは2018年と新しいが、売れ行きは低迷する。

ちなみに現行CR-Vが2018年8月に発表された時(納車を伴う発売は2018年11月)、ホンダは1か月当たりの販売計画を1200台と公表していた。

翌年の2019年は、月販平均が1000台少々だから、CR-Vは発売直後から目標を達成できなかったことになる。

ハリアー/CR-V 共通点が多い

ハリアーとCR-Vには共通点が多い。

全長は新型ハリアーが4740mm、CR-Vは4605mmで差が付くが、全幅の1855mmは両車とも同じ数値だ。全高やホイールベース(前輪と後輪の間隔)も似ている。

エンジンは新型ハリアーが直列4気筒2Lノーマルタイプと、2.5Lハイブリッドを用意した。

CR-Vは1.5Lターボと2Lのe:HEV(ハイブリッド)になる。ハイブリッド同士を比べると、CR-Vが少しパワフルながらも動力性能は近い。

ハイブリッドのWLTCモード燃費は、前輪駆動の2WDで見るとハリアーが22.3km/L、CR-Vは21.2km/Lだ。この数値も似ている。

価格はハリアーで売れ筋のハイブリッド2WD・Gが400万円、CR-Vのe:HEV・2WD・EXは392万5900円で、この設定もほぼ同じだ。

安全装備は、両車とも衝突被害軽減ブレーキや運転支援機能を充実させた。

CR-Vにはハリアーが6万8200円でオプション設定するリア・クロストラフィック・オートブレーキなどが標準装着され、ハリアーにはCR-Vのマスターピースでないと付けられないリアゲートの電動機能がGグレードにも標準装着される。装備の水準もかなり近い。

CR-V内装、ヴェゼルと比べると

共通点の多い2車種なのに、なぜフルモデルチェンジ直前の先代ハリアーが月販平均1900台、CR-Vは450台と4倍以上の差が付いたのか。

最も大きな影響を与えたのは、外観と内装のデザインや質感だ。

まず外観はハリアーが先代型を含めて伸びやかに仕上げた。フロントマスクは鋭角的で、LEDや樹脂を巧みに使って工芸品のように緻密に造り込んだ。リアビューも含めて、質感が全般的に高い。

対するCR-Vはシンプルで、スポーティな雰囲気を強めた。

この違いはボディ寸法にも当てはまる。ハリアーはホイールベースの割に全長が長く、オーバーハング(前後輪からボディが前後に張り出した部分)も伸びている。

今は空間効率を高めて、カーブを曲がる時の慣性の影響も抑えるため、オーバーハングを短く抑える傾向が強い。

ハリアーはこの流れに逆行してオーバーハングを長く取り、ボディ側面の見え方を少し古典的なスマートさで仕上げた。

これに比べるとCR-Vは、今日的なショートオーバーハングだ。塊感が伴って外観も引き締まり、スポーティに見える。

空間効率も高く、全長はハリアーよりも135mm短いのに、1.5Lターボエンジン車には3列シートを備える7人乗りを用意した。

CR-V、3列シートが武器となる?

CR-VはSUVだから、床面を車内の後端まで平らに仕上げたミニバンのような造りにはなっていない。

3列目の床は燃料タンクのために高く、床と座面との間隔も不足して、大人が座ると膝が大きく持ち上がってしまう。

それでも国産SUVの3列目としては、マツダCX-8の次に快適だ。

片道45分程度なら、大人の多人数乗車も可能とする。そうなるとCR-Vの3列シート車は、ハリアーに差を付ける大切なセールスポイントだが、販売に結び付かなかった。

結局のところハリアーの外観は伸びやかで豪華な印象もあり、多くのユーザーが魅力を感じた。

CR-Vも引き締まり感とスポーティな雰囲気を併せ持ち、3列シート仕様も用意したが、販売面ではハリアーに勝てなかった。

内装も同様だ。

内装の質 ハリアー圧勝 価格を考慮

CR-Vはリアゲートの角度を立てたこともあり、荷物の積載に適している。実用性はCR-Vが上まわる。

その半面、内装の質はハリアーの圧勝だ。先代ハリアーと比較しても、CR-Vは見劣りした。

特に差が付いたのはインパネだ。ハリアーは先代型にも合成皮革が使われ、糸による本物のステッチ(縫い目)もあしらった。

対するCR-Vのステッチは、糸を使わない模造品だ。コンパクトSUVのホンダヴェゼルも、上級グレードには本物のステッチを使うので、CR-Vでは質感に不満が生じた。木目調パネルもボヤけた感じで冴えない。

今のCR-Vはハイブリッドの性能や乗り心地が優れ、車内も広く3列シートも用意するが、デザインがいまひとつだ。ヴェゼルの拡大版というか、ミドルサイズに見える。

対するハリアーは、ボディの大きさは同程度でも、CR-Vよりひとクラス上級のLサイズSUVに感じられる。

あくまでも見栄えの違いだが、400万円前後のクルマは趣味の対象で、嗜好品的な性格も強い。

質感や華やかさの違いは、購買意欲を左右して、販売格差に結び付いた。

勝敗 ターゲットにする市場の影響も

ハリアーとCR-Vの違いには、ターゲットにする市場も影響した。

CR-Vは1位が北米、2位は中国、3位はカナダ、そのほかアジア地域を対象に開発され、現行型の発売時点で「1年間の販売台数は約70万台」と説明された。

国内販売計画は前述の1か月当たり1200台/1年間なら1万4400台だから、計画通りに売れても国内比率は販売総数の2%だ。

その点で先代ハリアーは、開発段階では国内専売と考えていた。それまでのハリアーはレクサスRXの日本版だったが、2005年に国内でもレクサスが開業して海外と同じRXを売るようになり、トヨペット店の意向も汲んで先代ハリアーを日本向けに独立させたからだ。

ハリアーは日本のユーザー、CR-Vは海外を向いて開発されたので、共感の得られ方も大きく変わった。

このほか販売力とブランドイメージの違いもある。

今のトヨタでは全店が全車を扱うが、以前のハリアーはトヨペット店の専売だ。アルファードと並ぶ高価格車でもあり、トヨペット店が力を入れて売った。歴代モデルから乗り替えるユーザーも多い。

対するCR-Vのホンダは、2019年度(2019年4月から2020年3月)の販売状況を見ると、国内で売られた新車の36%をNボックスが占める。

軽自動車合計では50%を上まわり、そこにコンパクトなフィット+フリード+ヴェゼルを加えると、ホンダ車全体の80%を超える。

今のホンダは「軽自動車とコンパクトカーのメーカー」だから、CR-V、オデッセイ、アコードなどはブランドイメージが合致しない。

しかもCR-Vは一時国内販売を中断していたから、従来型から乗り替えるユーザーも少ない。

また軽自動車やコンパクトカーが大量に売られると、CR-Vは販売力を奪われる。

つまりCR-Vの販売低迷は、今の小さなクルマに偏ったホンダの国内事情を象徴しているわけだ。

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