現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 30km/h以上で歩行者の致死率3倍! 狭い道では死傷割合が跳ね上がる! 事故で「不幸」を招かないクルマの運転とは?

ここから本文です

30km/h以上で歩行者の致死率3倍! 狭い道では死傷割合が跳ね上がる! 事故で「不幸」を招かないクルマの運転とは?

掲載 更新 19
30km/h以上で歩行者の致死率3倍! 狭い道では死傷割合が跳ね上がる! 事故で「不幸」を招かないクルマの運転とは?

 この記事をまとめると

■狭い道でスピードを出しすぎることによる危険性を解説する

「軽自動車」=「初心者向け」じゃない! 運転に不慣れだと感じる「軽の難しさ」5つ

■クルマの速度が30km/hを超えると事故の際の歩行者の致死率が約3倍となる

■ガードレールがない道や対向車線が渋滞している場合もとくに注意が必要

 日本の道路の約84%が狭い市町村道

 日本の道路の約84%は、道幅が平均3.8mという狭い市町村道です。仕事の時間に遅れまいと焦る人が多い朝や、帰宅を急ぐ人が多い夕方、渋滞発生が多い幹線道路の1本裏の道など、狭い道を歩いているすぐ横をものすごいスピードで走っていくクルマがいると、怖いものですよね。

 警視庁のデータを見ると、車道幅員5.5m未満の道路と、5.5m以上の道路で比較すると、歩行者や自転車が死傷する事故の割合が5.5m未満は61.8%、5.5m以上は34.9%と圧倒的に狭い道の方が高いという事実がわかります。

 そこで今回は、狭い道でスピードを出すとどんなリスクがあるのか、どうしてスピードを落とさなければいけないのか、その状況と理由を挙げてみたいと思います。

 まずもっとも注意すべきなのは、平成23年頃から交通安全対策の一環として導入が進められている「ゾーン30」に指定されている道です。これは道1つ1つではなく、ゾーン(区域)でまとまった交通安全対策を行うことで、クルマにおびやかされることのない安心な生活を送れる地域をつくることを目的として導入されているもので、その区域の制限速度を30km/h以下に統一。加えて時間帯や区間などに一方通行や侵入禁止など、必要な対策をとっています。

 なぜ30km/h以下なのかというと、警視庁の資料ではクルマの速度が30km/hを超えると、交通事故の際に歩行者の致死率が約3倍に跳ね上がってしまうことが理由です。学校や公園など子供が多い区域、住宅が密集している生活道路など、歩行者にやさしい環境をつくるためのゾーン30。この区域の入り口には、速度制限30km/hの標識と「ゾーン30」の路面表示が設置され、道路の両脇がグリーンに塗装されていますので、それを見たら「ここは歩行者が多い区域なんだな」と気を引き締めて、スピードを落として走ることを徹底してほしいと思います。

 またゾーン30以外にも、スピードを落とすべき状況はたくさんあります。

 対向車線が混んでいる場合もとくに注意が必要

 1つ目は、歩行者と車両を分ける白線がない道や、白線があってもガードレールがない道。子供が数人で歩いている場合など、話に夢中になったりしていつクルマに気づかずはみ出してくるかわかりません。歩行者を追い越そうとした自転車が膨らんでくるかもしれないし、転んだり、雨の日には水たまりを避けようとしたりする歩行者もいます。そんな時にスピードを出しすぎていたら、対処が遅れて大変なことになってしまいます。

「クルマが後ろから来ていることを歩行者はわかっているだろう」という思い込みの上で運転するのは危険。歩行者や自転車がクルマの存在を認識しているかを常に確認し、何があってもすぐに停止できる速度で走るのがいちばんです。

 2つ目は、対向車線が渋滞で止まっていたり、路上駐車の車両が連なっているような道、停車中の路線バスを追い越す時なども、スピードを出すのは危険です。対向車線が渋滞している時には、その隙間から自転車やバイクがすり抜けてくるかもしれないし、もし渋滞の列の合間に横断歩道があれば、渡ろうと飛び出してしまう歩行者がいるかもしれません。

 路上駐車の車両や路線バスがいたら、追い越しても大丈夫かどうか、必ず停止して安全確認を。急いでいるからとむやみに追い越そうとすると、死角から対向車や歩行者、自転車などが向かってきて正面衝突する可能性もあります。また、一時停止の路地から侵入しようとするクルマからも、路線バスや路上駐車車両の後ろにいるクルマの存在は見えていませんから、追い越した先に路地があるかどうかも注意したい点です。

 ちなみにクルマと歩行者の事故で歩行者が死亡するケースは、夜間に道路を横断中に起きる割合がダントツに多くなっています(交通事故総合分析センターの資料より)。そして、その時のクルマが出していた速度は40km/h以上が圧倒的に多いというデータが。やはり制限速度を守って、歩行者の動きに細心の注意を払って運転することが安全運転の要と言えそうです。

関連タグ

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

もはや「絶滅」寸前!? 燃費“度外視”の「V12エンジン搭載モデル」何がある? まさかの「SUV」にも搭載!? ロマン&トルクたっぷりの魅力とは
もはや「絶滅」寸前!? 燃費“度外視”の「V12エンジン搭載モデル」何がある? まさかの「SUV」にも搭載!? ロマン&トルクたっぷりの魅力とは
くるまのニュース
アウディが東京・紀尾井町に150kWの急速充電器 8.5分で100km分を充電 アウディ以外も利用可能
アウディが東京・紀尾井町に150kWの急速充電器 8.5分で100km分を充電 アウディ以外も利用可能
日刊自動車新聞
2択アンケート「中国車のイメージは、最先端のEV? 時代遅れのコピー車?」【クルマら部 車論調査】
2択アンケート「中国車のイメージは、最先端のEV? 時代遅れのコピー車?」【クルマら部 車論調査】
レスポンス
角田裕毅、マイアミGP土曜日はスプリント8位&予選Q3。決勝に向けて手応え「FP1から自信を感じています」
角田裕毅、マイアミGP土曜日はスプリント8位&予選Q3。決勝に向けて手応え「FP1から自信を感じています」
motorsport.com 日本版
ガス欠の反則金「9000円」知らない人多い? 違反になることも、どんな場所で? 給油ランプ光ると後何キロ走るの?
ガス欠の反則金「9000円」知らない人多い? 違反になることも、どんな場所で? 給油ランプ光ると後何キロ走るの?
くるまのニュース
VW『ID.3』改良新型、航続は559km…予約受注を開始
VW『ID.3』改良新型、航続は559km…予約受注を開始
レスポンス
ウクライナのケミカルメーカー! エンジン内部の傷を修復する「XADO」の気になる商品たち【大阪オートメッセ2024】
ウクライナのケミカルメーカー! エンジン内部の傷を修復する「XADO」の気になる商品たち【大阪オートメッセ2024】
WEB CARTOP
子育て世帯に最適なクルマとは? 「ミニバン買おう」「やっぱり軽自動車」より遥かに大事なことがあるんです
子育て世帯に最適なクルマとは? 「ミニバン買おう」「やっぱり軽自動車」より遥かに大事なことがあるんです
Merkmal
初の電動化、6気筒エンジン復活など話題満載!ポルシェ『911』最新世代「6モデル」を一挙スクープ
初の電動化、6気筒エンジン復活など話題満載!ポルシェ『911』最新世代「6モデル」を一挙スクープ
レスポンス
国籍によって裁定の重さが違う? アロンソ、F1スチュワードの対応に関しFIAと協議へ「未来の同胞ドライバーを守るため」
国籍によって裁定の重さが違う? アロンソ、F1スチュワードの対応に関しFIAと協議へ「未来の同胞ドライバーを守るため」
motorsport.com 日本版
ランボルギーニ新型「ウラカンSTJ」初公開 最後の“自然吸気V10ランボ”は世界10台の限定車
ランボルギーニ新型「ウラカンSTJ」初公開 最後の“自然吸気V10ランボ”は世界10台の限定車
VAGUE
世界最高峰の装甲性能、新型SUV『アーセナル』間もなく発表へ…ティザー
世界最高峰の装甲性能、新型SUV『アーセナル』間もなく発表へ…ティザー
レスポンス
日産「超高級ミニバン」に100万円超のオプションが存在!? 最上級「エルグランドVIP」のプレミアム装備がスゴい!
日産「超高級ミニバン」に100万円超のオプションが存在!? 最上級「エルグランドVIP」のプレミアム装備がスゴい!
くるまのニュース
BEVが世界的に失速したわけじゃなくハイブリッドがより絶好調なだけ! これを機に地球環境とクルマについて世界規模で考えるべき!!
BEVが世界的に失速したわけじゃなくハイブリッドがより絶好調なだけ! これを機に地球環境とクルマについて世界規模で考えるべき!!
WEB CARTOP
ハミルトン、マグヌッセンの”ブロック作戦”に問題なし「僕はハードなレースが大好きだ」|F1マイアミGP
ハミルトン、マグヌッセンの”ブロック作戦”に問題なし「僕はハードなレースが大好きだ」|F1マイアミGP
motorsport.com 日本版
エレガント、ラグジュアリー、卓越した動力性能を得た「メルセデス CLE カブリオ」に初試乗!オープントップのCLEを讃える理由とは?
エレガント、ラグジュアリー、卓越した動力性能を得た「メルセデス CLE カブリオ」に初試乗!オープントップのCLEを讃える理由とは?
AutoBild Japan
なぜトヨタは「ランクル」を3つのモデルに戻したのか? 見た目や数字が違うだけじゃない!? 求められる立ち位置
なぜトヨタは「ランクル」を3つのモデルに戻したのか? 見た目や数字が違うだけじゃない!? 求められる立ち位置
くるまのニュース
特別限定版:トヨタ『ランドクルーザー40系』発売…変遷を詳細に解説
特別限定版:トヨタ『ランドクルーザー40系』発売…変遷を詳細に解説
レスポンス

みんなのコメント

19件
  • 冒頭の画像、横浜の山手通り
    『港の見える丘公園』辺りから『根岸森林公園』辺りまで
    片側一車線、上限30km/hの道路

    見通しが良い所や下り坂もあり意識しないと40〜50km/hは
    でてしまう
    実際、それくらいは出ている感じの車やバイクは多い

    観光地だから、歩行者も車も通り慣れていない者がいる
    速度は抑えておく事か望ましい
    地元のオッサンだろう、車道でジョギングをしている者がいる、あんなのにぶつけて車を傷付けたく無い、カツカツで走るのは愚の骨頂

    30km/h以下なら、信号の無い横断歩道で人を確認しても停まれる
  • 幹線道路に無駄な信号を増やしすぎ。お急ぎの方は住宅地にGOな状態。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村