2021年のシーズン開幕から現在まで、F1のセーフティカーはメルセデスとアストンマーチンの2社が担当している。
メルセデスF1のスポンサーでもあるCrowdStrikeカラーのレッドに染まったメルセデスAMG『GTブラックシリーズ』と、伝統のブリティッシュ・グリーンを身にまとったアストンマーチン『V8ヴァンテージ』の2台。どちらもファンの目を惹くハイパフォーマンスなロードカーをベースにしたセーフティカーではあるが、サーキットでその後ろを走るF1ドライバーたちにとってはまた別の話だ。
■F1仕事の流儀:セーフティカードライバー編「“慣れ”は禁物。常に高い集中力が必要」
F1 2022年シーズン第3戦オーストラリアGPでは、アストンマーチンのF1セーフティカーのスピードにドライバーたちが注目し、メルセデスとアストンマーチンの2台の性能差にスポットライトが当てられた。
タイヤの温度を保つために十分な速度で走れないことに不満を覚えたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、アストンマーチンのセーフティカーを“亀”と批判した。
「グリップが少ないし、セーフティカーがすごく遅かった。まるで亀みたいだった。信じられないよ」とフェルスタッペンは語った。
フェルスタッペンだけでなく、シャルル・ルクレール(フェラーリ)やジョージ・ラッセル(メルセデス)など他のドライバーからも同様の発言があり、アストンマーチンのセーフティカーはメルセデスのモノよりも1周当たり5秒遅いと指摘された。
FIAは、セーフティカーの目的は「速く走ること」ではないとドライバーからの批判を一蹴。重要なのは、コース上でアクシデントが発生した際に、ドライバーやマーシャルなどの危険を減らすことに寄与するということだと反論した。
FIAはアストンマーチンのセーフティカーのパフォーマンスに満足しているが、ドライバーからの不満はそう簡単には解消されないことも確か。リスタートに向けてタイヤの温めが重要になるレースでは、再びこのテーマが取り上げられることになるだろう。
では、アストンマーチンとメルセデスのセーフティカーを詳しく見てみよう。
■メルセデスAMG GTブラックシリーズ
今年、メルセデスのパフォーマンスマシンブランドであるメルセデスAMGはF1セーフティカーとメディカルカーを一新。これまでで最もパワフルなマシンを投入した。
セーフティカーのベースとなるメルセデスAMG GTブラックシリーズは、メルセデスAMGの高性能ロードカー『GT』の最高峰モデルだ。
セーフティカーとしての機能を果たすべく、フラッシュライト、車載カメラ、カップホルダーなどの変更が加えられている。フラッシュライトはルーフ上部でなく、空力的な理由と視認性の問題からリヤウイングと一体化されている。
ただ技術的な側面から言うと、市販モデルとほぼ同じ。専用チューンの4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載し、サーキット走行を意識した空力処理や軽量化、重量配分が採られている。
最高出力は537kW (730PS)を誇り、可変式のフロントスプリッターとリヤウイングにより、ストレートとコーナーリング時でダウンフォース量を変化させることができる。
サーキットパックの場合、0-100km/h加速は3.2秒。最高速度は325km/hとなっている。200km/h走行時で248kg、250km/h走行時は400kgのダウンフォースを発生すると推定されている。
F1セーフティカーのステアリングを握るベルント・マイランダーは、メルセデスAMG GTブラックシリーズの先代メルセデスAMG『GT R』からの進化は信じられないほどだと絶賛している。
「サラブレッドのレーシングマシンに近いということに、ただただ圧倒されている」とマイランダーは言う。
「既にとても高いレベルにあった昨年のGT Rと比較しても、とても大きな進歩だ」
メルセデスAMG GTブラックシリーズ
エンジン:4.0リッターV8ツインターボ
最大出力:537kW (730PS)
最大トルク:800Nm
0-100km/h加速:3.2秒
最高速度:325km/h
車重:1520kg
200km/h走行時のダウンフォース:155.6kg
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みんなのコメント
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とか書いた方がいいんじゃね?
まあ、読んだところで単なるスペック比較でしかないから、おそらく現場で一番問題になってるアストンマーチンのコーナリングスピードの遅さは、ダウンフォース量からなんとなく推測するくらいしかできないが。