■中国で発表された新型「グランビア」とは
2022年5月、トヨタの新たなミニバンが中国で発表されました。
トヨタが1995年に日本で発売したミニバン「グランビア」と同じ名前を持つこの車種は中国におけるシエナの姉妹車として販売されます。
【画像】全長5m超え「グランビア」発表! なぜか日本ナンバーついた「シエナ」の実車も見る!(30枚)
今回正式に発表された新型グランビアは、かねてより登場が噂されていました。
中国では自動車を発売する前に、日本の総務省や経済産業省にあたる中国の政府機関「中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)」へ届出をおこなう必要があり、こちらで公開された情報を元に、今後数か月以内に正式に発表・発売を予定している新車の情報が一足早くわかってしまうシステムとなっています。
このたびの新型グランビアも、2022年3月に工信部への届出情報が公開されていたことから登場はもう間も無くといわれていました。
グランビアの名前を聞くと、1995年にトヨタが発売したミニバンを思い浮かべる人もかもしれません。
当時はまだミニバンという呼び名が日本では一般的ではなかった時代。グランビアはトヨタ製ワンボックス初の3ナンバー専用ボディを与えられたモデルで、当時のトヨタ最上級ワンボックスで現在のアルファード/ヴェルファイアのルーツに位置付けられています。
ちなみに、1995年に発売された初代グランビアのボディを用いるモデルは、現在でも中国で製造・販売されています。
中国の華晨汽車が展開する「金杯」では、「ハイエース(H200型)」のほか、グランビアのライセンス生産もおこなっています。
見た目がそっくりなのでコピー車種とよく間違われますがトヨタから許可を受けた、れっきとした正規モデルです。
「閣瑞斯」と名付けられたグランビアのライセンス生産モデルは金杯ブランドの人気車種のひとつで、通常モデルに加えより現代的な見た目を持つハイエンドモデル「海獅王」も展開されています。
これら以外にも、日本では現在「グランエース」という名前で販売されているハイエース(H300型)のオセアニア地域や中東地域、ベトナム、台湾向け向けモデルにも「グランビア」という名前が与えられ、2019年より販売されています。
そこに中国市場向けの「グランビア」が加わることで、この名前を持つトヨタの車種は合計3モデル存在することになります。
今回、中国向け発表された新型グランビアは、トヨタが販売するミニバン「シエナ」の姉妹車として発表されました。
シエナはアメリカをはじめ、カナダや韓国、台湾で展開されているトヨタの海外専売車、今までは一貫してアメリカで生産されてきましたが、2021年11月から中国での販売が始まったことに伴い、中国国内での生産がスタートしたことで話題となりました。
中国におけるシエナはトヨタと広州汽車の合弁会社「広汽トヨタ」が生産・販売。
それに対し、このグランビアは第一汽車との合弁会社「一汽トヨタ」が生産・販売をおこないます。
中国で日本の自動車メーカーが合弁会社をふたつ以上有する場合は、それぞれの合弁会社から同じ車種をデザインが少し異なる姉妹車としてリリースする傾向にあります。
例えばトヨタは、「カローラ/レビン」、「アリオン/レビンGT」、「イゾア/C-HR」、「カローラクロス/フロントランダー」、「RAV4/ワイルドランダー」、「ハリアー/ヴェンザ」、「クラウンクルーガー/ハイランダー」、「クラウンヴェルファイア/アルファード」などを、それぞれ一汽トヨタ/広汽トヨタで展開しています。
■新型グランビアのスペックは?
大まかなスペックは工信部に届出された情報から既に判明していましたが、グランビアの中国名である「格瑞維亜」は今回の正式発表で初めて明らかとなりました。
グランビアはシエナと同じボディですが、エクステリアデザインは、中国におけるシエナはアメリカ向けシエナの「LE」や「XLE」グレードが採用する高級感あるフロントマスクなのに対し、グランビアは「XSE」グレードが持つ黒のメッシュグリルを基調としたスポーティな顔立ちが特徴的です。
リアに目を向ければ、オリジナルの「GRANVIA」と一汽トヨタのエンブレム、そして北米向けXSEと同じスポーツリアバンパーが目立ちます。
それ以外は、基本的にシエナと同一です。ボディサイズも全長5175mm×全幅1995mm×全高1765mm-1785mm。
パワートレインに関してもシエナ同様、2.5リッター直列4気筒エンジン(A25A-FXS型)を搭載するハイブリッドのみとなっています。
また、シエナと同じく2列目の座席が横向きになり、乗り降りがしやすくなるウェルキャブモデル(福祉車両)も設定。
近年、中国では高級ミニバンの人気が加熱の一途を辿っています。
世界的に見ると、アルファードやヴェルファイアが販売されている市場ではシエナが投入されていない一方、北米や韓国などのシエナが販売されている市場では、アルファードとヴェルファイアが販売されていません。
しかし、中国ではアルファード、ヴェルファイア、シエナ、そしてグランビアと、ミニバンの選択肢がかなり充実していることがわかります。
さらに、そこにレクサス「LM」も展開されており、ファミリー向けからミドルエンド、そしてVIP送迎のための超高級モデルなど、幅広い選択肢が用意されています。
トヨタ以外にも、フォルクスワーゲンやビュイックなども中国専売モデルとして上級ミニバンをリリースするなど、何かと競争の激しいクラスであるのには間違いありません。
長年、シエナが並行輸入としてそこそこの人気を誇っていた中国に向けて、正式にシエナとグランビアを投入することで、ミニバンにおいても更なる競争力をつけたいという思惑があるのでしょう。
中国向けのグランビアは2022年下半期に販売開始予定です。シエナ人気同様、このモデルも間違いなく中国の人気車両となることでしょう。
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