Porsche Cayenne Turbo Coupe
ポルシェ カイエン ターボ クーペ
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スイス屈指の景勝地ベルナー・オーバーラントへ
最速の女性レーシングドライバーのシモーナ・デ・シルベストロ(Simona De Silvestro)が、シーズン開幕前のリラックスを求めて「ポルシェ カイエン ターボ クーペ」で、オートキャンプを楽しんだ。
曲がりくねった狭いワインディングロードを走っていると、視界の先に黄色い郵便運搬車が迫ってきた。道路は狭く、そのままではすれ違うことができないが、向こうはスピードを落としたり道を譲る様子はないようだ。シモーナは慣れた様子でカイエンをバックさせ、断崖絶壁のちょっとしたスペースにカイエンを収めた。すれ違った運搬車のドライバーは、感謝の気持ちを込めて彼女に手を振る。
シモーナはそのまま山頂までクルマを進め、パノラマが楽しめるスイスの景勝地「ベルナー・オーバーラント(Bernese Oberland)」へと向かう。眼下には緑豊かなアルプスの牧草地で牛たちが食事を楽しみ、頭上にはヴェルホルンとヴェッターホルンの巨大な岩と氷の塊が青空に突き出ている。
「私の故郷は、夢のような世界が広がっています」と、シモーナは微笑む。
リラックスとレースに向けたトレーニング
うっとりと景色を楽しみ、深く息を吸い込むと、彼女は再びドライブへと戻った。今回の目的地は、1988年に彼女が生まれた場所の近く、絵のように美しいトゥーン湖のほとりにある「マナーファーム 1(Manor Farm 1)」キャンプ場だ。
シモーナは、新型コロナウイルス(COVID-19)感染が拡大していた2020年夏に、何度もこのキャンプ場を訪れている。「私は山で育ちましたから、とてもアクティブな人間なんです」と、彼女は肩をすくめる。この場所で行う8時間のハイキング、過酷なマウンテンバイクでの走行、湖でのパドリングなどは、レースのに向けた肉体的・精神的なトレーニングの一環だ。
スイス出身のシモーナは、世界でもトップクラスのレーシングドライバーとして知られている。インディ500に5回も出場し、ザウバー・チームでF1テストの経験もある。さらにアンドレッティ・オートスポーツから2シーズン、フォーミュラEのレギュラードライバーを務めている。
シモーナが持つ豊富なレース経験
2019年9月から、シモーナはポルシェのファクトリードライバーとして「タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム(TAG Heuer Porsche Formula E team)」の開発・テストドライバーとして活躍している。この重責を担う初の女性ドライバーとして、彼女は現在が自身のキャリアハイにあると感じているようだ。
2016年、彼女はフォーミュラEにおいて、ポイントを獲得した初の女性となった。2019-2020年シーズンからフォーミュラEへの参戦をスタートしたポルシェにとって、彼女の経験は非常に貴重なものとなっている。ヴァイザッハの開発センターに設置されたレーシングシミュレーターに乗り込み、彼女は若いチームに貴重なフィードバックをもたらしている。
しかし、キャンプ場ではシミュレーターのようにデータを入力すればすぐに準備完了とはいかない。安らかな眠りを手に入れるためには、カイエン ターボ クーペを水平な場所に駐車しなければならないのである。
ポルシェ・ファクトリードライバーとしての活動
10年前、シモーナは自分が電気自動車でレースをすることを想像できなかったという。しかし、時代は変わった。
「フォーミュラEマシンは、どんどん速く、効率が良くなっています。レースは素晴らしくクールですし、レーシングカーはパワフル。そしてホイール・トゥ・ホイールのバトルはいつだって最高です」
シモーナがこのシリーズを気に入っている理由として、特に彼女たちの世代が環境への関心が高いことを挙げた。
「30年後に現在の状況を振り返った時、『フォーミュラEがスタートした時に、私はあの場所にいた』と言えるようになりたかったのです。オール電化レースシリーズは、大規模モビリティの未来を道を指し示していると思います」
また、フォーミュラEの開発に関する仕事の傍ら、ティモ・ベルンハルトのチームメイトとしてポルシェ911GT3 RでドイツGTマスターズシリーズにも参戦している。「どのカテゴリーであろうと、ポルシェは勝つためにレースをしています。それがこのブランドのポリシーですし、私も同じ考えでレースを戦っています」と、シモーナは付け加えた。
資金不足に悩まされたレースキャリア
シモーナのレースキャリアは何度も危機に直面している。それは、才能、パフォーマンス、情熱、男性優位が続くモータースポーツで自己主張が欠けていたからではなかった。単純にスポンサーからの資金が不足していたのだ。悲願のF1参戦プロジェクトも、予算的な理由で失敗に終わっている。
「でも、私には決断力がありましたし、粘り強く、負けず嫌いなので、決して諦めませんでした」
星空の下で夜を過ごすためにルーフテントを張り、食事の準備をすべく焚き火の手入れをしながら、彼女はそう説明してくれた。
シモーナは幼い頃からF1ドライバーになることを夢見ていた。父親ピエールルイジの隣に座り、F1グランプリを見たり、父親の膝の上でゴーカートにも乗っている。7歳になり、ようやくペダルに足が届くようになった彼女は、何度もお願いを繰り返した末にようやく自分のカートを手に入れた。
フォーミュラへとステップアップするまでの10年間、彼女はカートレースに没頭した。イタリア出身の父親のおかげもあり、彼女はイタリアの国籍も有していた。それもあって2004年にはイタリアのフォーミュラ・ルノー・ジュニア・レーシング・シリーズに参戦している。
アメリカで得た「アイアン・メイデン」の称号
17歳で高校を中退したシモーナは、自身でスポンサーを獲得し、2006年に単身アメリカのインディアナポリスに移住。「もし、あの時点でヨーロッパに残っていたら、レースキャリアを諦めることになっていたでしょう」と、彼女は振り返る。
2009年、インディカーシリーズの下部カテゴリー「アトランティック・チャンピオンシップ」においてシリーズランキング3位を獲得。この活躍により、彼女は2010年にインディカー・シリーズにステップアップを果たす。同年のインディ500で「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、2013年にはヒューストンで2位表彰台にも上がった。
そのキャリアにおいて、レーシングドライバーとして厳しい危機にも直面した。2011年5月19日、インディ500の練習走行中、ドライブしていたダラーラのリヤサスペンションが破損し、シモーナは350km/h近くでコースアウトしてしまう。マシンはウォールに激突して跳ね返り、横転して停止。さらにその直前にマシンは炎上する。アクシデントの責任は彼女になかったが、右手に火傷を負うことになった。そして、このアクシデントは彼女の自信を粉々にしてしまう。
この時に彼女を支えたのが母親だった。シモーナにできるだけ早くコクピットへと戻るようにアドバイス。その助言に従い、クラッシュから48時間も経たない5月21日の予選に進出したシモーナは、モータースポーツファンからその勇気を称えて「アイアン・メイデン(鋼鉄の乙女)」と呼ばれるようになった。
女性ドライバーとしてポルシェで歴史をつくる
2019年末、アメリカでの10年とオーストラリアでの3年を経て、シモーナはスイスへと帰国した。自身が生まれたトゥーンでも、1990年以降に住み今も父親が自動車ディーラーを経営しているレマン湖近郊でもなく、彼女が選んだのはチューリッヒ。美しいチューリッヒ湖から徒歩10分の場所に住んでいる。
ここでは、パドルボードを持ってすぐに水上に出られるし、山へ向かえばキャンプやハイキング、スキーも楽しむことができる。そして、ポルシェの本拠地やドイツのサーキットも近い。彼女がヨーロッパへと拠点を戻したのには理由がある。
「レースの勝利や選手権タイトルを目指して戦いたいのです。それもポルシェなら可能ですから・・・。そして、女性としてポルシェで歴史を作りたいのです」
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車に操られてる人ではなく車を操ってるひとが増えて欲しい。