■仰天!中国のカスタムカー感覚にビックリ!?
東京オートサロン2019に中国パビリオンなるブースが出展されていたのをご存知でしょうか。『コンパニオンが超絶可愛い!』という以外はほとんど話題になることがないブースでしたが、そこでは日本人の感覚からかけ離れた!? 驚きのカスタムパーツなどが出展されていました。最新の中国カスタムカー事情と合わせてご紹介します。
中国では豪華さの象徴「サンルーフ」 日本では絶滅寸前か、なぜウケない?
こちらは前期型2012年モデルの顔から最新型2018年型の顔に丸ごと交換できるカスタムパーツです。実はこの方式のカスタマイズは、2018年の米国SEMAショーにも出展されていました。こちらも中国の企業です。
たとえば、2008年型のレクサス「GS」のフロント部分に交換パーツを装着することで、一瞬にして見た目は2016年型の「GS F」にグレードアップできるというわけです。また「LSボディキット」では、2018年型の標準モデルにボディキットを装着することで、同じ2018年型のF-SPORTそっくりの見た目に変身できるとのこと。
しかし、オートサロン2019でも昨年のSEMAでも展示はパーツ単体で、顔交換した実車の展示はありませんでした。交換パーツの品質はかなり薄っぺらい感じで、実車に装着した時の一体感ははたしてどんな感じになるのでしょうか。そもそも、バンパーとしての役割もあるわけで衝突安全性能にもかなり不安を感じます。
実際に出展者に話を聞いてみましたが、こちらは中国市場向けのパーツではなく、アメリカやオーストラリアや日本など中国市場以外の国に向けた製品とのことでした。というのも、中国ではこのような「新車購入後のカスタム」に対して難しい事情があるためです。
■カスタムカーに厳しい? 中国の車検事情
中国では新車登録時にクルマの写真を細かく撮影し、最初の車検(6年後)の際、新車時の状態と変わっていたら車検が通らないなどのペナルティを受けることになるのです。外装パーツでも小さく、それほど目立たないものは問題ないという説もあります。しかし、いずれにしても顔が丸ごと変わるような購入後のカスタムやドレスアップに対してはかなり厳しそうです。
「日本の車検は厳しい」などといわれていますが、アフターマーケットでのカスタムカーについては、実は中国の方がはるかに厳しいといえます。ちなみに、ボディカラーも変えてはいけないそうです。
なお、新車購入と同時にカスタムパーツを購入し、車に装着して新車登録すれば問題ありません。また、車検までに元に戻せばよいそうなので、実際にはこの方法で多くの人がこれらの方法でカスタムを楽しんでいるそうです。
■日本ブランドのカスタムパーツは大人気!
さて、中国にも東京オートサロンに似た「チャイナオートサロン」(CAS)という催しがあります。2011年に第一回が開催されたイベントですが、年々、その開催規模が大きくなり、2018年はついに上海モーターショーと同じ、広い会場「国家展覧中心」で開催されました。このCASにたびたび出展し、中国にも販売拠点を持つボルボ専門のチューナーERSTの奥田功明代表に中国のカスタムカー事情について聞いてみました。
――中国ではどんなカスタムが人気ですか?
弊社のお客さんはチューニングが大多数ですね。中国ではとにかくボルボ車が非常によく売れていますが「人より速くしたい」という要望がダントツに多いです。日本もかつてそんな時代がありましたよね。アルミを変えたり、エアロパーツをつけたりという人はまだ少数派で、多くは『ホイールは鉄ホイールでもエンジンをチューニングして、ブレーキを強化したものに替えたい』という感じです。また、日本ブランドのパーツは総じて人気が高いです。品質が高く、なじみ深いというのも理由でしょう。
――日本とは違う中国特有のカスタム事情はありますか?
中国は道路環境が日本ほどよくありません。それで日本のように車高を落とした車は走りにくいため、人気がありません。ボルボ車の場合、アルミホイールのインチアップはせいぜい19インチまで。あと、新製品を出すとソッコーでコピー商品が世に出てきます(苦笑)。日本製のカスタムパーツは人気が高く、エアロパーツなどはとくにすぐコピーされてしまいます。中国にはまだエアロパーツをゼロからデザインする技術はあまりないのでしょうね。
そして、中国のユーザーさんは「欲しい!」と思ったらすぐ欲しいんです。ですので、中国には他の国よりも在庫を多数置くようにしています。そうしないと、似たようなコピー商品を買われてしまいます。余談ですが、コピー商品の品質も実はピンキリで中にはびっくりするほど良いものもあります。そんなこともあり、なるべくコピーするのが難しいコンピューターチューニングなどの部品を開発するようにしています。
■中国の若者に人気の日本のカスタムブランドは?
年々、開催規模も来場者数も拡大している東京オートサロンですが、同じく拡大しているのが海外からの来場者です。とくに今年は、「東京オートサロンを見に来ました」という中国の若者たちに多数遭遇しました。そんな彼ら20名くらいに話を聞いてみると、名前があがったのはチャイナオートサロンにも出展している「エンドレス」や「TEIN」などのパーツメーカーから、海外でも有名な「リバティウォーク」や「ロケットバニー」などです。
また、ブランドだけではなくカスタムカーデザイナーのことも良く知っており、TRA京都のカリスマデザイナー三浦慶氏や、カスタムペインターとして世界的に有名なROHAN井澤孝彦氏への憧れと尊敬の気持ちも深いものを感じました。
日本のカスタムカーについて学びたいという中国の若者たちの中には、日本に「留学」してくるケースも少なくありません。
ゼロからエアロパーツをデザインしたり、エンジンチューニングを施したりという技術は一朝一夕で身につくものではありません。しかし、外国資本が入らない中国の自動車メーカーが作るクルマも近年は急速な勢いで進化しており、なかには日本車やドイツ車に負けない衝突安全性能を持つクルマも出てきています。カスタムカーの世界にも中国オリジナルが出てくる日もそう遠い未来ではないのかもしれません。
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