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【ドイツ】まさかの“V16”搭載「4ドアセダン」がスゴい! 6速MT×400馬力超え「巨大エンジン」採用! ド迫力「エラ」装備の「過剰性能モデル」とは何だったのか

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【ドイツ】まさかの“V16”搭載「4ドアセダン」がスゴい! 6速MT×400馬力超え「巨大エンジン」採用! ド迫力「エラ」装備の「過剰性能モデル」とは何だったのか

■現代の常識では考えられない「V16セダン」

 エンジンの高性能化や低排出ガス、低燃費の実現から多気筒(マルチシリンダー)エンジンは徐々に廃れつつあるものの、やはり10気筒や12気筒の持つ緻密な回転フィールは魅力です。
 
 そんなマルチシリンダーエンジンですが、過去に「V型16気筒エンジン」を搭載した4ドアセダンが存在していました。

【画像】超カッコイイ! これが「V16搭載のセダン」です!(94枚)

 現在、普通車では4気筒エンジン、小型車では3気筒エンジンが一般的になってきました。エンジンの効率アップや燃焼技術、電子制御の採用によって小さいエンジンながらも高出力を得られるようになったためです。

 また、エンジンの小型化にもつながるため、居住スペースの拡大や、衝突事故時のクラッシャブルゾーンの確保などのメリットも存在します。

 いわゆる高級車と呼ばれるような大型の旗艦モデルでも、2リッター程度の小排気量4気筒+ターボチャージャーといった組み合わせになり、大排気量で6気筒や8気筒の自然吸気エンジンなどはどんどん消滅していっています。

 とはいえ、6気筒以上のエンジンが持つ魅力はたくさんあります。

 たとえば6気筒や12気筒は、ピストンが互いの振動を打ち消すように動くことから低振動性に優れており、絹のような滑らかなフィーリングが特徴です。8気筒や10気筒は、独特のサウンドが奏でられることからマニアも多くいます。

 特に1990年代ころはV型12気筒エンジンを筆頭に、各社のフラッグシップモデルが“マルチシリンダー・ウォーズ”(=多気筒戦争)を繰り広げ、排気量や気筒数が多ければ多いほど良い、というのがトレンドでした。

 一方、12気筒よりも多いエンジンは非常に少なくなります。巨大なエンジンルームが必要になることに加え、冷却も困難で、さらにエンジン重量も極めて重くなるため、現実的でないからです。

 搭載された主な車種には、1930年代のキャデラック「シリーズ452A」や、1980年代のチゼータ「V16T」がV型16気筒を採用。

 また、ブガッティ「ヴェイロン」や「シロン」などはW型16気筒エンジンを搭載しており、こちらは現在も生産されていますが、一般人の手の届くモデルではありません。

 そんななか、BMWは1987年に、当時のフラッグシップセダン「7シリーズ(2代目・E32型)」にV型16気筒エンジンを搭載しようと目論んでいたのです。

 前年の1986年にデビューした2代目7シリーズは、空力性能にすぐれたボディや世界に先駆けて各部への電子制御を採用し、近代化を図ったモデルです。

 ラインナップには、戦後ドイツ初のV型12気筒「M70」型SOHCユニットを搭載したハイエンドモデル「750i/750iL」を用意しました。

 BMWはこの750iLに、4気筒を追加した試作エンジンをプロトタイプ車に搭載。排気量は6.7リッターで最高出力は408psを発揮。組み合わせるトランスミッションは6速マニュアルでした。

 しかし、本来搭載されるV型12気筒でもエンジンルーム内は“ギチギチ状態”であったため、それよりも約30cm長い16気筒では、何も収まらなくなりました。

 それにともない、ラジエーターなどの冷却系統を移植せざるを得なくなり、トランクルームに移動。さらに、トランクのラジエーターに風を取り込む巨大なインテークをボディサイドに設けました。

 このインテーク形状が魚の「エラ」に見えたことから、16気筒の750iLプロトタイプ車には「Goldfisch(ゴールドフィッシュ)」というコードネームが与えられました。また、排気量から「767iL」と称されることもあります。

 そして1990年、BMWはV型16気筒エンジンを搭載の次世代7シリーズプロトタイプを開発。

 エラの反省を活かし、通常通りエンジンルーム内に冷却系統を戻したほか、エンジン自体も最高出力348psとし、5速オートマチックを組み合わせていました。

 1994年にはこのプロトタイプをベースにした3代目7シリーズ(E38型)がデビューしましたが、残念ながら16気筒が採用されることはありませんでした。

※ ※ ※

 ちなみに、2代目7シリーズ(E32型)の登場時、実はライバルであるメルセデス・ベンツもV型12気筒を開発していました。

 結果としてE32型が先にデビューしましたが、1991年にメルセデス・ベンツはフラッグシップモデルの3代目「Sクラス(W140型)」に6リッターV型12気筒DOHCを搭載したハイエンドモデル「600SEL」をラインナップ。

 さらに、水面下では8リッターW型18気筒エンジンを搭載する「800SEL(仮称)」を開発していたと言われています。

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みんなのコメント

7件
  • red********
    直列はともかく、少しでもバンク角のついたV型6気筒は共震を抑えきれないので、低振動性には優れていないんですよ・・・
    V型は4で割り切れる場合に共震で打ち消せるのですが。
    この筆者は何を見て学んだのか?
  • lik********
    最近広告が出た時点で見るの止めるようになってしまったわ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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