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【試乗】新型テスラ モデル3がデザイン、操作系の進化でさらに未来感のあるクルマになっていた!

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【試乗】新型テスラ モデル3がデザイン、操作系の進化でさらに未来感のあるクルマになっていた!

2019年5月に日本に上陸したテスラ モデル3が初が大幅改良を受けました。エクステリアやインテリアのデザインに加えて、操作系もブラッシュアップされたモデル3を、その走りも含めてご紹介していきます。

フロントマスクが従来よりもシャープに生まれ変わった
モデル3に初めて乗ったのは、2020年の4月頃でした。そのときの試乗車は2WDで、試乗初日は雨が降っていました。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

1モーターの後輪駆動ならではのフロントの軽さと、力強く瞬発力のあるモーター駆動により後ろから蹴り出されるようなその鋭い加速に感動したことをよく覚えています。濡れた路面でもう少し強く早くアクセルペダルを踏み込めば、ドリフトもできるのではないかと思うほどでした。

先進的かつクリーンで、だけど大人しそうな内外装からは想像できないほど過激な走りもできる、そんな予感がしてドキドキしたのです。

それから約3年半を経た2023年11月、大幅改良を受けた新型モデル3と対面を果たしました。今回の試乗車は「モデル3 ロングレンジ AWD」です。前後輪をそれぞれ1基のモーターで駆動する2モーターの4WDです。なお、基本骨格などは登場時から変更はありませんが、大きなところから細かな部分まで多岐にわたる改良が施されています。

大幅改良を経て、大きく変わったとひと目でわかるのがエクステリアデザインです。以前のヘッドライトは大きめで、その有機的なボディラインも相まっていうなれば愛嬌のある“カエル顔”のフロントマスクでした。

それが新型では一転、上下幅を細くリデザインされたヘッドライトを採用。それに合わせてバンパーの形状も変更されており、シャープな顔つきになりました。

また、フロントマスクがシャープになったことでボディ全体が低くなったように見えました。ですが、実際のカタログ値の全高は改良前と変わっておらず、そう感じたのはデザインの妙の効果と言えるでしょう。

すべてのレバーがなくなったインパネ
試乗車の貸出時に受け取ったキーは薄いカードです。これまでにもあった薄型のカードタイプのスマートキーではなく、サイズも厚さもクレジットカードや交通系ICカードそのもので、ボタンの類いも一切ありません。

財布やカードケースに入れておくこともできて便利だと思う反面、いわゆる昔ながらのキーや今や主流のスマートキーに馴染みがある人、私のようにキーを手にすることで感じる重みや感触にそのクルマを所有していることを噛みしめるような人はちょっと味気なく思うかも知れません。

そのカードキーをBピラーにタッチするとドアの施錠&解錠ができます。鍵を開けてドアに埋め込まれたドアノブの広い部分を押し、せり出したドアノブを引いてドアを開け、車内を覗き込みます。するとこれまでのクルマとは大きく異なる車内空間が広がっていました。

その空間は「半透明なコクーン(繭)」と表現するのがぴったりでしょうか。車内はスモークがかかった全面ガラス張りのルーフをとおして降り注ぐ適度な光で満たされています。

一方、インパネに目をやるとハンドルとディスプレイ以外には何もない! 今回の大幅改良ではインテリアにも手が加えられ、ステアリングコラムに配置されていたシフトセレクターやウインカーレバーといったものが一切取り払われているのです。

まるで何かのSF映画で見たことがある未来のクルマか、はたまた2~3人乗りの小さな宇宙船のコンソールのようです。このデザインは好き嫌いが分かれるところかも知れませんが、新しいモノ好きの私としては心躍るものでした。

乗り心地は良く、静粛性も高くて車内は快適だ
カードキーをセンターディスプレイ下部のコンソールに置くとシステムがオンになります。シフトレバーはなくなりましたが、シフトセレクターはセンターディスプレイの右上にちゃんとある・・・いや表示されています。

ブレーキを踏みながらクルマのマークを上にフリックすると「D」レンジに、逆に下にフリックすると「R」レンジに入り走り出すことができます。ます。また、「P」と「N」の各レンジには表示されているこれらの文字をタップします。この操作感は新型モデル3に乗るまで体験したことがない、新鮮な体験でした。

走りは極めて快適です。まずはお台場近辺の市街地を走ってみたのですが、改良前よりも乗り心地がマイルドになっています。また、前回試乗したフロントにモーターがないRWDと比べると、やはりフロントが少し重い印象を受けます。ただし、これは決して軽快感をスポイルするものではなく、むしろ前輪をしっかりと路面に押し付けて接地感と安定感を与えているように感じました。

また電気自動車(BEV)で大切なことが静粛性です。エンジン車とは異なりメカニカルノイズが少ないBEVでは、その静かさゆえに車外から入ってくる音やロードノイズがとても気になることがあります。モデル3はウインドウに2層のアコースティックガラスを採用していることもあって、車内は静かです。

動力性能は同じクラスのエンジン車では考えられないほどハイレベル
続いて首都高に入ってみます。以前乗ったモデル3でもそうでしたが、エンジン車に慣れた身からするといつも驚かされるのはその強烈な加速です。ETCゲートをくぐり抜け、登り坂になった本線へのアプローチを進む際にも「底なしか!?」と思うほどに力が出てきてぐんぐん加速していきます。

ただしこの加速力は、運転している本人はいいのですが、アクセルワークを間違えると同乗者が驚いてしまうほどの速さなので少し注意が必要かもしれません。

それもそのはず、試乗車のロングレンジAWDのシステム最高出力は331kW(450ps)、システム最大トルクは559Nm(57.0kgm)もあるのです。これは5L級のエンジン車に匹敵するスペックです。

しかも重くなりがちなBEVでありながら車両重量は1800kg台に抑えられ、前後重要バランスは車検証の数値を見るとフロント50(前々軸重920kg):リア50(後々軸重920kg)とまるで本格的なスポーツカーのようなバランスの良さなのです。

実はこの試乗の際には500ps超えのスポーツカーの取材も同時に行っていたのですが、そんなクルマでも新型モデル3の加速にはついてこられない、というシーンが何度かありました。

ADASやテスラならではのハイテク機能も充実
試乗中にもうひとつ感心したことは、運転支援システムの制御の正確さとその周囲の認識能力の高さです。

少ししか試せなかったのですが、オートパイロットは使っていてもクルマの挙動に不安を感じることはまったくありません。また走行中は、センターディスプレイの右半分にクルマが認識している周囲の状況を映し出すアニメーション表示を見ると、クルマの形やサイズはもちろん、歩行者がいればその人数や位置関係、障害物の数までかなり正確に表示していました。

この自車の周囲を正確に認識する能力を使った運転支援システムだと考えると、なんとも心強いと感じました。

このほかに今回は実際に使うことはありませんでしたが、車内をエンターテインメント空間にするキャンプモードや車内にペットがいることを検知して快適な温度を維持するドッグモード、盗難などの予兆があるとユーザーに知らせるセントリーモードなど、ADAS以外にもハイテクを駆使した特有の機能をモデル3は備えています。

クルマというよりも走る“ガジェット”感も強く感じたが・・・
このように、好印象な部分が多い新型モデル3でしたが、デザインも機能もあまりに先進的すぎるためにこれまでに触れてきたクルマとは違う「走るガジェット(=デジタル機器)」のように感じてしまう人もいるかも知れないな、と思いつつ試乗を終えました。

ですが、クルマを降りる前に確認したいことがあり、インフォテインメントシステムをいじっていたときです。「車に名前を付ける」という項目を見つけました。

ガジェットの代表格でもあるスマホにも同じような名前をつけることができますが、この機能がクルマに付いていることはまだ稀です。そして好きな名前を付けられるなら、ユーザーにとってモデル3は「ガジェット」ではなく「愛車」になってくれるかも知れないな、とちょっと安心したのです。

一充電あたりの航続距離はガソリン車と同等かそれ以上に延びた
最後に、BEVを使うにあたって心配する人が多いバッテリーの持ち(航続距離)についてです。

今回試乗したモデル3 ロングレンジ AWDの一充電航続距離は、改良により従来型よりも17km延びた706km(WLTCモード)となっています。この数値は2023年12月時点で日本で販売されているBEVの中では最長の航続距離であり、一般的なエンジン車の航続距離と比べても遜色のない数値です。

また、2023年12月にはテスラが設置を進めている急速充電器「スーパーチャージャー」の日本での設置箇所が100カ所、充電器の数にして490基を超えています。ちなみにスーパーチャージャーの最大出力は250kWと、日本で一般的なCHAdeMO方式(出力は高くても90kW)の急速充電器よりも高出力で、テスラによると15分で最大275km分の充電が可能といいます。

ただし、スーパーチャージャーの設置場所は都市部や観光地、空港などハブとなる施設がある場所に多い傾向があるので、やはり自宅で充電できたほうが便利にテスラ車を使うことができそうです。

とは言え、新型モデル3は走行性能、航続距離ともに進化しており、いっそう魅力がアップしたことは確かです。少しでもモデル3をはじめとしたBEVに興味を持たれている方は一度触れてみる価値がある、そう言い切れるクルマでした。

モデル3 ロングレンジ AWD 主要諸元
●全長×全幅×全高:4720x1850x1440mm
●ホイールベース: 2875mm
●車両重量:1840kg
●原動機:モーター×2基(前後 各1基)
●原動機種類:フロント=ACインダクションモーター/リア=AC永久磁石同期モーター
●最高出力:331kW(450ps)
●最大トルク:559Nm(57.0kgm)
●駆動方式:4WD
●0→100km/h加速タイム:4.4秒
●最高速度:201km/h
●バッテリー種類:リチウムイオン
●WLTCモード一充電走行距離:706km
●タイヤサイズ:235/40R19
●車両価格:651万9000円

[ アルバム : テスラ モデル3 ロングレンジ AWD はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

25件
  • ********
    車体の欠陥は客のせいにするブランドですね
  • Max
    タイヤが外れたら、サスペンションの不具合がユーザーから数千件の訴えがあると昨日のニュースやってた。
    この会社大丈夫なのか?
    数千件の大半が中国製だって事は国内のテスラも大半が不具合対象なんだろ?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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