■大柄なハイエースが意外にも運転しやすいのはナゼ?
トヨタの商用バンとして人気の「ハイエース」は、一般的には車体が大きくて税金が高いというイメージがあるのではないでしょうか。しかし、実際に所有してみると、そのイメージはまったく違うといえ、ハイエースはファミリーカーとしても使えるのです。
そこで、同じトヨタのファミリーカーとして支持される「シエンタ」とハイエースを、維持費などで比較してみます。
トヨタが新型「ハイエース」を発売! 239万円から 全車で安全装備を強化
ハイエースと聞けば、大排気量のイメージが強く自動車税が高いイメージがあるかもしれません。
搭載されるエンジンは2リッター/2.7リッターガソリンと2.8リッターディーゼルで、確かに排気量は大きめといえますが、標準ボディの車両区分は「小型貨物」に分類されることから自動車税が安く、4人乗り以上、最大積載量1000kg以下、排気量1.5リッター以上に該当するハイエースは年間1万6000円で済むのがポイントです。
対するシエンタは1.5リッターエンジンを搭載しており、自動車税は乗用車の1リッター超から1.5リッターに該当することから年間3万4500円となり、ハイエースの2倍以上の金額が必要です。
小型貨物車に区分されるハイエースのメリットとして、この自動車税が安いということが挙げられますが、その一方で車検の頻度が乗用車と異なり、最初の車検は初年度登録から2年後で、2回目以降は毎年車検を受ける必要があります。
車検でおこなう整備やチェック項目は乗用車も商用車も大きな違いはなく、工賃や代行にかかる費用もほぼ同じです。
なお、車検時に支払う重量税は商用車の場合、車両重量と乗車定員分の重量(1人55kgとして計算)。さらに最大積載量を合算した車両総重量で決まり、乗用車と比べると商用車のほうが安くなりますが、自賠責保険は商用車のほうが高くなります。
車検にかかるコストを2年分で比較すると、商用車のほうが高くなることが多いものの、自動車税の安さでこのコストが相殺されるので、総合的に見て商用車のほうが維持費が安く済むといえるでしょう。
ハイエースはその圧倒的な風貌から「大きくて小回りが利かない」という印象もあるのではないでしょうか。
一方でシエンタは、小回りが利いて、普段の買い物や子供の送迎などに便利という点が子育て世代から評価されており、2022年8月にフルモデルチェンジした新型モデルの最小回転半径5.0mと取り回し性に優れています。
ハイエース(標準ボディ)は大きな箱型のボディ形状であることから、小回りが利くようなクルマに見えないかもしれませんが、最小回転半径はシエンタと同じ5.0m。最小旋回半径だけで比較すると、シエンタと同じでように取り回しが良く、普段使いでもそこまで困らない実用性を備えているのです。
両車のボディサイズを比べてみると、シエンタは全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm、ハイエースは全長4695mm×全幅1695mm×全高1980mm。
全幅を見ると、シエンタとハイエースはどちらも1695mmとなり、乗用車でいう「5ナンバーサイズ」になることがわかり、大きくて運転しにくそうなハイエースでもコンパクトミニバンと同じような車幅感覚で運転することが可能です。
ただし、全長に関してはハイエースの方が435mm長く、車体後部の旋回半径は少し大きくなることと、運転席・助手席の位置が高くて乗り降りしづらい点は注意が必要です。
※ ※ ※
シエンタと同じように運転しやすいうえに、自動車税は半分以下というハイエースは、ファミリーカーとして使える素質を十分に備えています。
またトヨタでは、ハイエースをミニバンのように使う個人ユーザー向けに、大人3人がしっかり座れる後部座席を備え、装備や内装の加飾も充実させた上級グレード「スーパーGL」(5人乗り)を用意しています。
広い荷室でたくさんの荷物を積めるというメリットもあり、ファミリーカーの候補として検討してみるのも良いのではないでしょうか。
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みんなのコメント
家族乗りにはお勧め出来ないです。
ハイエースは頑丈だが快適性は良くない。
そもそもクルマとしてのコンセプトが違う。
比較事態がナンセンス。