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90年代生まれ、いま手に入れるべきあのクルマ 定番から意外な選択まで その4

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90年代生まれ、いま手に入れるべきあのクルマ 定番から意外な選択まで その4

フェラーリF355

1994年-1999年 価格:7万ポンド(1041万円)

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F355よりも安く手に入れることのできるミッドシップフェラーリは数多く存在しており、そのなかには、より新しくパワフルな360モデナといったモデルも含まれている。5万ポンド(744万円)以下で手に入れたいのなら、モンディアルと348にも目が行くだろう。

だが、魅力的なベルリネッタ・クーペのボディに右ハンドルとマニュアルギアボックスを積んで、来歴のハッキリとしたコンディション良好なF355が欲しければ、最低でも7万ポンド(1041万円)が必要となる。10年前であれば、高くてもその半額程度で手に入れることが出来たはずだ。

それでも、多くがマラネロ史上最高のルックスを持つミッドシップフェラーリだと評価するモデルを手に入れることができるのであり、このクルマはエレガントさを失わずに、速く走るという目的を達成した素晴らしいルックスと、多くを魅了する現代的な運転感覚を併せ持ってもいる。

さらに、F355はスチールシャシーにV8エンジンを積んだミッドシップフェラーリとしては最後のモデルであり、一方でF1式のパドルシフトを初めて採用したモデルでもある。なお、このF1ギアボックスを搭載した車両の数はマニュアルギアボックス搭載モデルをはるかに凌いでいる。

パドルシフト搭載のモデルには、定期的なメンテナンスが欠かせないが、基本的な信頼性は高い。エアバッグ無しのステアリングホイールと、よりシンプルなボッシュのインジェクションシステムを搭載した初期モデルが高い人気を誇る。

三菱ショーグン(日本名:パジェロ)(2代目)

1991年-1999年 価格:2000ポンド(30万円)


ショーグンが新鮮さを失っておらず、頑丈なオフローダーとして他を圧倒していた時代があった。そんな時代には、他のオフローダーもこのクルマと同じものを目指していたのだ。別体式シャシーとボディに、大排気量の4気筒エンジンを積んだショーグンは、その多くが現在でも現役であり、組立品質の高さを証明している。

ヴォクゾール・ベクトラGSI

1999年-2002年 価格:2000ポンド(30万円)


ヴォクゾール・ベクトラとクールという表現が同じセンテンスのなかで使われることはあまりないが、1999年にベクトラGSiが登場すると、この状況に変化がもたらされた。モータースポーツ由来のルックスと、強力な2.5ℓV6エンジンによって、このヴォクゾールのホットモデルには、待ち望まれていた路上でのアピールと印象的なパフォーマンスが同居していた。

ロータス・エリーゼ(初代)

1996年-2001年 価格:1万3000ポンド(193万円)


1996年に登場したエリーゼはまさに天啓であり、21世紀のスポーツカーを再定義したモデルといえる。デビュー当時のパワーはわずか120psに過ぎなかったが、800kgを下回る重量によって、十分にドライバーを楽しませることができた。フロントクラムシェルのダメージには注意が必要であり、ローバーKシリーズエンジンには最近新しいヘッドガスケットが用意された。

フォード・ピューマ

1997年-2001年 価格:1500ポンド(22万円)


フォード・ピューマには運転好きを興奮させる数多くの要素が揃っている。まず、大きく真ん丸なヘッドライトが愛らしく、高く設定されたウエストラインと引き締まったリア、曲線状のサイドウインドウが古いフォード製クーペを彷彿とさせる。

さらに、運転しても素晴らしく、こうした魅力的なスタイリングの下に隠されたドライブトレインはフィエスタと共通だったが、1990年代中盤のフィエスタの走りの素晴らしさを考えれば、ピューマは最初から成功を約束されたモデルだった。加えて、サスペンションにはよりレートを高めたスプリングを採用し、大径化したアンチロールバーと固められたリアアクスルによって、ピューマは最高に運転が楽しめるクルマとなった。

125psを発揮する1.7ℓエンジンもまさに特別だったが、このクルマで思い出すことと言えば、何といってもコンピュータグラフィックを駆使して製作されたスティーブ・マックイーンがピューマを運転するCMだろう。

新車当時も偉大なモデルであり、いまやピューマは真のクラシックカーとしての地位を固めつつある。錆には弱く、フェンダーやサイドシル、トランクのフロアとウインドスクリーン廻りのチェックが必要だ。さらに、エンジン下部にもトラブルが多く、ノッキングやエンジンからの異音がするような車両には手を出さないほうが賢明だろう。

シトロエン・クサラVTS(初代)

1997年-2000年 価格:900ポンド(13万円)


クサラVTSが登場した時、166psを発揮する2.0ℓ4気筒エンジンを積んだこのクルマを、シトロエンは1万8000ポンド(267万円)以下で購入することのできる最速のクーペだと主張していた。街中では運転が最高に楽しめるモデルという訳ではなかったが、シャープなステアリングと滑らかなシャシーによって長距離移動でその真価を発揮した。306 GTi-6のお買い得バージョンとでもいうべきモデルだ。

フェラーリ456

1992年-2003年 価格:5万ポンド(743万円)


フロントエンジンの4シーターフェラーリなど憧れの対象ではないかも知れないが、456には確固たる魅力が備わっている。特にピニンファリーナ作のスタイリングは美しく、448psを発揮する5.5ℓV12エンジンと、もっとも重要なポイントとして、リトラクタブル式ヘッドライトが採用されている。確かに5万ポンド(743万円)というプライスタグは高価には違いないが、それでも新車価格の半額ほどだ。

BMW 3シリーズ(E36)

1990年-2000年 価格:1万500ポンド(156万円)(M3 クーペ)


3代目となる3シリーズは、1980年代生まれのE30世代への不満を解消するべく登場したモデルであり、洗練度が格段に向上していた。さらに、E36で初めてM3に6気筒エンジンが搭載されたが、動力性能に対する不満はそのまま残されることとなった。目利きであれば、M3よりも318isを推奨するだろう。

フォード・モンデオ(初代)

1992年-2000年 価格:600ポンド(9万円)


人気はあったものの退屈だったシエラに替えてフォードが生み出したモデルは、その現役期間中に伝説となった。広々として快適な1994年の欧州カー・オブ・ザ・イヤー受賞モデルは、控えめさが特徴ともいえるクラスにおいては、走らせても驚くほどの魅力を発揮していた。172psを発揮する2.5ℓV6エンジンを積んだモデル以外は、特に速いという訳ではないが、どのモデルを選んでも、いまモンデオを運転すれば、まるで爽やかな涼風のように感じられるだろう。

ホンダCRX(日本名:CR-X)

1992年-1998年 価格:2000ポンド(30万円)


1980年代、初代CRXはキュートで溌溂とした2人乗りスポーツハッチバックとして愛されたが、このタルガスタイルへのモデルチェンジは多くを震撼させた。風の巻き込みが心配されたが、巧みに設計された電動ルーフとボディラインが上手く機能していた。それでも、増えた重量によってもはやスポーツカーと呼ぶことはできないモデルだ。

メルセデス・ベンツSLK(R170)

1996年-2004年 価格:2750ポンド(41万円)


この魅力的ではあるものの、とりわけスポーティという訳ではない小型ロードスターは、初期モデルではマニュアルギアボックスを選択できないことが英国市場における弱点となっていた。スーパーチャージャー付2.3ℓ4気筒エンジンの力強さと、折り畳み式メタルルーフが、多少はこうした不満を和らげてはいたものの、SLKはクルーザーであり、スプリンターではなかった。組立品質は高いが錆には注意が必要だ。

番外編4:革新のテクノロジー

ESC(Electric Stability Control:横滑り防止装置)


1990年代前半にESCの開発と熟成が行われると、1995年にまずメルセデスとBMW、トヨタがこの技術を導入した。そして、1997年にはアウディとGMが、1998年にはボルボが続いたのだ。

アダプティブクルーズコントロール

アダプティブクルーズコントロールを最初に採用したのが、1995年の三菱ディアマンテだとご存知なら称賛に値する。1992年にデボネアに搭載されたアクセル制御無しの車間警報システムに続いて、三菱はレーザー技術を用いてこのシステムを開発している。

エアバッグ


1990年代まで、エアバッグの存在は欧州の主要モデルではほとんど知られていなかった。1980年代の終わりまでこの状況は変わらず、標準でツインエアバッグを装備したのはポルシェ944ターボが最初だった。

電動パワーステアリング

油圧(基本的にエンジンのクランクシャフトから直接発生させていた)に頼らないパワーステアリングの登場は、ミッドエンジンのスポーツカーメーカーにとっての福音だった。他にも理由があったかも知れないが、ホンダNSXが1990年に電動パワーステアリングを採用して登場したのはこうした事情からであり、この流れは経済的なコンパクトハッチバックモデルへと拡がっていった。

アクティブエアロダイナミクス


さらなる称賛を是非三菱に。1990年に登場した3000GT(日本名:GTO)で量産モデルとして初めて可動式のフロントスポイラーとリアウイングを採用し、三菱はアクティブエアロ時代の幕を開けたのだ。マクラーレンはコンピュータ制御されたエアブレーキをF1に搭載することで、この流れをスーパーカーの世界へと導入した。

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