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古い国産トラックがいま熱い! カスタム界を魅了する「サニトラ」とは

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古い国産トラックがいま熱い! カスタム界を魅了する「サニトラ」とは

日本の大衆車としてモータリゼーションを支えた日産・サニーの最長寿モデル

 トヨタ・カローラとともに日本の大衆車として高度成長期のモータリゼーションを支えてきた日産・サニー。4ドアセダンを中心に、2ドアクーペ/セダン、ハッチバック、ワゴン、バンなどさまざまなボディバリエーションを持ち、モータースポーツシーンでも大活躍するなどいち時代を築いたが、2004年の9代目B15型を最後に生産を終了している。

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 その38年に渡る歴史のなかで最も長寿モデルなのが、1971年~1994年まで生産された2代目のサニー・トラック(以下、サニトラ)だ。

ライバルよりも抜きんでた高性能と快適性で小型トラック市場を席捲

 初代はセダン(B10型)から遅れること1年後の1967年2月に登場。当時としては画期的な、キャブと荷室が一体化したスタイリッシュなボディと最新のA10型1LOHVエンジン(56ps/7.7kg-m)の活発な走りが好評を博し、当時人気であった小型トラック市場を席捲。ベースモデルのサニーとともにその名を日本中に轟かせることとなった。

 初代サニーのモデルチェンジにともない、1971年2月にサニトラも刷新。スタイリングは人気の高かった先代のキープコンセプトとしたが、居住性を拡大し、フロントサスに独立懸架(ストラット、リアはリーフリジット)を採用。排気量も1.2L(A12型OHV、68ps/9.7kg-m)まで引き上げることで、性能向上と快適性をアップ。さらに荷台スペースを広げるなど進化の手を緩めなかった。加えてライバルが小型トラック市場から続々と撤退したこともあり、着実に販売台数を伸ばし、オンリーワンな存在としてのマーケットで不動の地位を確立していくことになる。

 1973年5月にベース車であるサニーは3代目(B210型)に移行するが、サニトラはモデルチェンジすることなく、2代目を継続。これはトラックとして優れた性能を備えていたこと、3代目がトラックに適していない形状だったなど理由はさまざま語られているが、シュリンクする市場に対してクルマとしては必要ではあるけれど、新規型を作るまでのメリットがなかったというのが正直なところだろう。

改良を加えながら海外を含めると37年間も生き長らえたロングセラーカー

 型式は先代となったが、日産はサニトラのテコ入れを続けている。3代目のモデルチェンジとほぼ同時期にホイールベース(230mm)と荷台スペース(295mm)を延長したロングボディを追加し、1970年代~1980年代の排ガス規制も次々とクリア。そして、1978年と1989年にマイナーチェンジを実施。。内・外装のデザインを一部改良するとともに、当時の道路事情に適合するように装備を充実、安全性の確保などが盛り込まれていったが、姿、形は最後までほぼそのままに生産され続けた。

 ちなみに、市場で引っ張りだこなのは1989年のマイナーチェンジ以前の丸形ヘッドライトモデルだが、NOx、PM法に適合してないため、そのままの状態では規制対象地域では登録できない。前期型へのフェイスチェンジ用パーツはアフターマーケットに多数用意されているので、これから購入するのであれば、角形ヘッドライトの後期型を選ぶほうがいいだろう。

 サニトラは日産の業績悪化による車種整理と環境性能の変化に対応が難しくなったことから、国内では1994年10月で新車カタログから姿を消したが、海外では2008年のNP200(海外専用モデル)の発売まで1400バッキ―として継続生産。国内では23年だが、海外を含めると37年に渡って製造。異例のロングスパンモデルであったのだ。

カスタマイズやチューニングベース車として今なお高い人気を誇る!

 サニトラはモデルライフ前半は小型トラックとして優れたパッケージが支持を集めたが、後半になるとカスタマイズやドレスアップのベース車両として注目を集めることとなった。

 コンポーネンツとルックスはオールドタイマーでありながら、1994年まで製造が続けられたことから、旧車人気が高まる中でも相場はそこまで高くない。加えて状態のいい個体がまだ市場に残っていることから、気軽に乗れるレトロ入門カーとしてクルマ好きからもてはやされている。

 また、1970年代の現役当時から現在まで盛んに行われているB110&B310型サニーのレース用パーツが市場に今なお多数流通しているので、チューニングベース車両としても高い人気を誇る(フルチューンだとなんとノーマルの倍以上の170㎰を絞り出す!)など、さまざまなスタイルで今なお楽しめるのがサニトラの魅力であり、長寿な理由である。

文:Auto Messe Web 『Auto Messe Web編集部』
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