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最初から「プレリュード」の名が与えられていたわけではなかった? ホンダに直撃

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最初から「プレリュード」の名が与えられていたわけではなかった? ホンダに直撃

はじめから「プレリュード」の名があったわけではない

「ジャパン・モビリティショー2023」のホンダ・ブースに美しいスタイリングのコンセプト・クーペが展示された。その名は「プレリュード・コンセプト」

【画像】ホンダ・プレリュード・コンセプトと歴代プレリュードの詳細を見る 全99枚

ホンダのラインナップから「プレリュード」がフェードアウトして22年。なぜ今「プレリュード」の名を復活させたのか? 開発責任者である、ホンダ四輪事業部 四輪開発センターLPL(ラージ・プロジェクト・リーダー)室の山上智行LPL/チーフエンジニアに話を伺った。

2040年までにEV(電気自動車)とFCEV(燃料電池自動車)の販売比率をグローバルで100%にすることを目指しているホンダ。そこまでのプロセスにおいて、ホンダのスポーツマインドを具現化したスペシャリティとフラッグシップ、2つのスポーツEVをグローバルに投入するとアナウンスしていた。

そのスペシャリティ版が、このプレリュード・コンセプトというわけだ。ホンダにはプレリュードという車名に思い入れがある人は多い。だが、このクルマに最初から「プレリュード」の名前が与えられていたわけではない。開発の経緯から、この車名が思い浮かび、採用されることになったようだ。

このプレリュード・コンセプト、じつはEVではない。2020年代なかばに市販を目指して開発中の、HEV(ハイブリッド車)なのだ。プレリュード(PRELUDE)とは、英語で「前奏曲」や「先駆け」を意味する。つまり、ホンダの本格的な電動化という一大コンサートが始まる前の、まさに前奏曲として登場するこのクルマには「プレリュード」という名がふさわしいのではないかとなり、多くの人の賛同を得て決定したようだ。

ちなみに、山上氏は現行型シビックの開発責任者でもある。今回のプレリュード・コンセプトはHEVであるということ以外、外寸をはじめスペックは一切公開されていないが、シビックをベースに開発が進められていることは十分に考えられる。となると、パワートレインはe:HEVで、駆動方式はFFということになるだろう。

コンセプトは「グライダー・アンリミテッド」

デザインを担当した、オートモービルデザイン開発室 プロダクトデザインスタジオ・アシスタントチーフエンジニア・デザイナーの大沼紀人氏にも話を伺った。

コンセプトは「グライダー・アンリミテッド」軽やかに、伸びやかに、しかもキビキビと大空を飛翔するグライダーをイメージしたスタイル。ボディ全体の面構成もシンプル。かつてのプレリュードと相通じるものを感じる。

また、歴代のプレリュードは2ドアのノッチバッククーペだったが、このプレリュード・コンセプトはテールゲートを備えるファストバッククーペだ。リアシートにプラス2以上の居住性を与え、またデートカーとしてラゲッジスペースを有効に使うという狙いもあるようだ。

特殊なホワイト(詳細は非公開)のボディカラー/スタイルをよりワイドに見せる効果がある一文字のシグネチャー/リアコンビネーションランプ/グラマラスなリアフェンダー/ブレンボのブレーキ/フロントフェンダー後ろのエアアウトレットなど、スペシャリティでありながらスポーツ心も忘れてはいない。

今回、インテリアは非公開。展示車がモックアップだったこともあるが、ほぼ完成しているという。発売予定の2020年代なかばは、もうすぐ。復活したプレリュードが、ホンダの本格的な電動化を盛り上げる「前奏曲」となることに期待したい。

「プレリュード」に馴染みのない世代へ

「ボレロ」とともに大人気を集めた2代目プレリュード1982年、ラヴェルの「ボレオ」がBGMのTVコマーシャルとともに登場した、ホンダ・プレリュード(2代目)。1978年に登場した初代はホンダ久々の2ドア・クーペとして注目を集めたものの、シビックの兄貴分的なスタイルでの人気は今ひとつだった。

だが、2代目は当時流行していたリトラクタブル式ヘッドランプや低いボンネットなどによる斬新なスタイリングを採用。クルマ好きの男性はもちろん、女性からも人気を集めた。

スポーツカーのようにパワフルではないがスタイルや快適性を重視したクルマをスペシャリティカーと呼んだ。プレリュードは、まさにそんなクルマだった。しかも女性にも人気があったことから、いつしか「デートカー」とも呼ばれるようになる。

当時は、トヨタ・ソアラを筆頭に、同じトヨタのセリカや日産シルビアなど、多くの「スペシャリティカー=デートカー」が人気を集めていた。

2代目の正常進化モデルとして1987年に登場した3代目プレリュードも、その人気を持続した。だがバブル景気の崩壊やクルマの嗜好がミニバンやSUVなどのRV系に移ることでスペシャリティカーの人気は廃れ、4代目(1991年登場)5代目(1996年登場)と人気は下降線。ついに2001年に販売を終了し、プレリュードという名はホンダのラインナップからフェードアウトした。

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みんなのコメント

24件
  • takumagumo
    ホンダは、その名前に思い入れのある老人など眼中にないということなんでしょう。
  • whi********
    またプレリュードという名前の車が出るだけでもいいと思わないと

    ホンダは昔から打ち切った車種の名前は四輪も二輪も関係なく使うからな
    プレリュードやインテグラは四輪→二輪、ビートやストリームは二輪→四輪
    打ち切ったが最後、往年のファンの思い入れなんてガン無視なのだ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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