現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > なぜ人は「ロータリー復活」に熱狂!? マツダが2022年に投入も 復活を望む声が多いワケ

ここから本文です

なぜ人は「ロータリー復活」に熱狂!? マツダが2022年に投入も 復活を望む声が多いワケ

掲載 更新 128
なぜ人は「ロータリー復活」に熱狂!? マツダが2022年に投入も 復活を望む声が多いワケ

■ロータリーエンジンは2020年前半に登場!? なぜ人々はロータリー復活に熱狂するのか

 2020年10月8日、マツダはコンパクトSUVの新型「MX-30」を発表するとともに同日から発売。そのオンライン発表会にて、同社社長の丸本明氏は、「2022年前半からロータリーエンジンを発電機として使用するモデルを投入」することを明かしました。
 
 クルマ好きのなかでは、ロータリーエンジンの復活を熱望する声が常にありますが、なぜロータリーエンジンに人々は熱狂するのでしょうか。

世界一カッコイイかも…! 570馬力のマツダ「RX-VISION」が美しすぎる!

 今回のMX-30は、2019年10月に開催された「東京モーターショー2019」にて、EV仕様を世界初公開。その後、マイルドハイブリッド仕様をお披露目するとともに、EV仕様は2021年1月に発売を予定するなど、マツダの電動化モデルの今後を示していました。

 そして、MX-30のオンライン発表会では、前述の通りマツダ独自のロータリーエンジンを発電機として使用するマルチ電動化技術の開発を進めていることを明らかにしました。

 また、導入時期について丸本氏は「地域やお客さまの使われ方に合わせ、スモール商品群のほかの商品への展開も含め、2022年前半から順次市場 に導入してまいります」と説明しています。

 かねてからマツダは、「2030年時点でマツダが生産するクルマのすべてに電動化技術を搭載」や「地域ごとに最適な動力源を導入する、マルチソリューション戦略を進めていく」ことを明言。

 そのなかで、クルマ好きの間で注目されていたのが、かつてさまざまなマツダ車に搭載していたロータリーエンジンの復活です。

 SNS上でも「ついにロータリー復活!」、「発電機用というのが残念だけど、ロータリー復活に期待!」というような声が挙がるなど、ロータリーエンジンは人々を熱狂させています。

 マツダのロータリーエンジンの歴史は、1967年に当時の東洋工業時代に世界初の量産ロータリーエンジンを搭載した「コスモスポーツ」を発売したことから始まります。

 ロータリーエンジンとは、ハウジング内でローター(回転子)を回して動力を得る内燃機関で、従来のガソリンエンジンに比べて70%ほどのサイズといわれる一方、サイズは小さくても高出力を出すことができ、部品点数も少ないなどスポーツカーなどには最適なエンジンとして評価されています。

 マツダのロータリーエンジン車は、前述のコスモスポーツ以降、「ファミリア」や「サバンナ」、「カペラ」といったコンパクトサイズからミドルサイズまでのクルマに設定されていたほか、マイクロバスや海外向けのピックアップトラックにもロータリーエンジンを搭載していました。

 しかし、1973年の第一次オイルショックを機に、世の中は「環境性能」を意識するようになったことで、ロータリーエンジンの燃焼室形状が原因とされる不完全燃焼による燃費の悪さや、エンジンオイルを燃焼することによる排出ガス対策の難しさなどが広まり、急速に商品力を失っていきます。
 
 そんななかで、マツダはロータリーエンジン搭載車の開発を継続し1978年3月には「サバンナRX-7(SA22C型)」を投入。その後もRX-7はFC型、FD型と後継モデルを販売していきました。

 そして、2020年現在、最後のロータリーエンジン搭載車とされる、観音開き構造を採用した「RX-8」を2003年3月に発売しましたが、欧州を始めとする排出ガス規制などの影響によって、2012年に生産終了となったのです。

■ロータリーエンジンはどのように復活するのか

 クルマ好きがロータリーエンジン復活に熱狂するのは、今回が初めてではありません。

 2015年11月に開催された「東京モーターショー」に、ロータリーエンジン(SKYACTIV-R)搭載のスポーツカーのコンセプトモデル「RX-VISION」がマツダブースに展示されたことが、最近のきっかけともいえます。

 その後も2016年3月にマツダはロータリーエンジンに関する特許を出願。その内容には、ロータリーエンジンの水素燃料に関する特許が含まれていました。
 
 さらには、2018年のマツダ技術説明会にて、今回のMX-30で丸本明社長が明かしたロータリーエンジンを発電機として活用する方針が初めて明かされています。

 この際、丸本明社長は「ロータリーエンジンを発電システムとして使用し、『いつでも行きたいところに、自由に行ける』というクルマの持つ価値を、EVにおいても実現してまいります」と述べています。

 さらにロータリーエンジンの活用方法について、代表取締役の藤原清志氏は「ロータリーレンジエクステンダーユニットをベースにして、ジェネレーターやバッテリー、燃料タンクの組み合わせを変えることで、プラグインハイブリッド、シリーズハイブリッドなどを共通の車両パッケージで提供、つまり、『マルチxEV』の提供が可能となります」とコメントしました。

 その後も、2020年5月22日にはPS4ソフト「グランツーリスモSPORT」にて登場するバーチャルレースカー「RX-VISION GT3 コンセプト」を発表。

 このモデルは、前述のRX-VISIONをベースとしており、搭載されるパワートレインは「SKYACTIV-R」とし、自然吸気4ローター・ロータリーエンジンで排気量は2600cc。最高出力は570馬力を誇ります。 

 この際には、SNS上で「これはカッコいい!」「実際に発売してほしいです!!」などの声が上がっていました。

※ ※ ※

 これらのように、ロータリーエンジン復活の準備は徐々に整いつつあるとともに、ユーザー側の復活に対する熱望も比例して高まっているのです。

 RX-VISIONにロータリーレンジエクステンダーユニットを搭載するモデルの開発も計画されているという噂も出ていますが、もしかすると近い将来には実現化するかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web

みんなのコメント

128件
  • ロータリーにはロマンがあるからですよ。
    東洋の島国の弱小メーカーが世界で唯一開発に成功し、国産車として初めてル・マンを制したからです。
  • ロータリーを待望する声が多いみたいだけど、だったら販売中に買えばよかったのに。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

293.6340.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

163.0277.1万円

中古車を検索
MX-30の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

293.6340.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

163.0277.1万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村