「川名賢のラリー・セヴェンヌ参戦記 04」いよいよラリーウィーク開始！ レキって日本よりもフランスのほうが難しい？

こんにちは、ラリードライバーの川名です。
今回はラリー・セヴェンヌの4日目の模様をお伝えします。

■コ・ドライバーの仕事って大変

昨日マシンのチームテストが終わり、今日からいよいよラリーウィークへ突入します。
まずは水曜日と木曜日の2日間に分けられているレキの1日目のスタートです。

朝7時にホテルを出発。
まだ暗いです。


これが今回のレキのスケジュールです。
青く塗られている部分を見ると、27日水曜日、28日木曜日がラリーウィークのレキの日です。

フランスではレキのシステムが少し変わっていて、前の週の土日にやるか、ラリーウィークの水木にやるか選択することができます。通常のラリーではレキの日を選ぶことができないのですが、フランス選手権ではこれが結構普通みたいで、平日仕事がある選手への配慮なのだと思います。

また、下の写真を見ると、曜日と時間ごとにレキができるステージが決められています。

僕たちは「SESSION2」のレキに参加なので、「MERCREDI 27 8h/20h（水曜日 27日 8時～20時）」、と「JEUDI 28 7h/12h（木曜日 28日 7時～12時）」の表を見てレキスケジュールを決めます。「OUI（OK）」と「NON（NO）」でレキ可能時間が理解できます。

これを見ると、水曜日は朝から晩までレキができますね。でもステージ1本に対して2回しかレキができないわけですから、誰がレキの順番とかルートを決めるの？ となりますが、ここでコ・ドライバーの出番！ コ・ドライバーが色々なことを考慮してスムーズにレキができるルートを決め、ドライバーに提案します。

日本は主催者がレキルートも決めてくれたりするので、これは海外ラリーと日本のラリーの大きな違いかもしれません。

こんな風に、海外ラリーに行くとコ・ドライバーの仕事量が国内ラリーに比べて一気に増えるのです。レキが始まる前からラリーは始まっていて、このようなポイントが勝負の分かれ目となるときもあります。


■すばらしい景色にやられちゃいます
話は脱線しましたが、僕たちはセッション2のレキに参加なので、水曜日の今日はSS1/4(15.4km)，SS2/5(16.3km)，SS3/6(13.2km)，SS7/11(13.8km)がコースオープンとなっています。コースオープンといっても、一般道なのでいつでも道は走れるんですけどね。(笑)
とはいえ、もしレキ時間以外にコース内にいることがばれたらペナルティや失格になりますから、ここは注意しなければなりません！

レキ1日目の走行距離は、ステージだけでも117.4km！ これに移動区間のリエゾンが足されますから、多分300kmくらい？（汗）長い1日の始まりです……。

いざレキステッカーをカングーちゃんに貼ってレキスタートです！

レキをしている間はコースに120％集中しているわけですが、やはりフランスは景色がすばらしい！


スタート地点にはこのようにオフィシャルが待機しています。キャシーがなにやらお洒落なフランス語でおしゃべりをしていますが、僕にはさっぱりわかりません(笑)


「本当にいい景色だねー！！」とキャシーに言うと、「シュウマツハアメダヨ‼ シカモ、アポカリプス！」だって……。アポカリプスとは、雨の災害という意味のようです……。

●ホテルで見かけたランチャ デルタ。フランス選手権は毎戦ヒストリックラリーカーたちも全開で走っています！

レキ2日目に続く・・・。

＜文＝川名 賢　Suguru Kawana＞