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スズキ新型「スイフト」世界初公開へ! 7年ぶり全面刷新は“2023年末”に実施か!? スポーティな「スイフトスポーツ」はどうなる?

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スズキ新型「スイフト」世界初公開へ! 7年ぶり全面刷新は“2023年末”に実施か!? スポーティな「スイフトスポーツ」はどうなる?

■スズキ“新型”「スイフト」誕生間近!?

 スズキが、10月下旬に開催される「ジャパンモビリティショー2023」の出品概要を発表しました。「ジャパンモビリティショー」とは、これまでの「東京モーターショー」が名称を変えて実施される、日本の自動車業界の最大のイベントです。
 
 その中でも特に注目なのは、世界初出品となる「スイフト・コンセプト」です。「スイフト」は、日本だけでなく世界でも大人気のコンパクト・ハッチバック・モデル。スズキの世界戦略の一端をになう最重要モデルです。

【画像】超カッコイイ! 7年ぶり全面刷新!?の新型「スイフト」を画像で見る(38枚)

 今回の出品車は「コンセプト」とありますが、公開写真を見れば、誰がどう見ても、ほぼ量産車そのものという仕上がり。

 これまでスズキは、新型モデルを「東京モーターショーで発表。その年の暮れ(だいたい12月24日)に発売し、年明けの初売りの目玉とする」ということを何度も行ってきました。2019年発売の「ハスラー」をはじめ、2017年の「クロスビー」、2015年の「アルトワークス」という具合です。

 そういう意味で、今年のスイフト・コンセプトは、年末に新しい「スイフト」が発売されることを示唆しています。

 では、新しいスイフトは、どのようなクルマになるのでしょうか。10月3日に公開されたのは、外装写真が2点、内装写真が1点と、わずかなリリースの説明のみ。非常に限定的な内容です。

 写真を見ると、クルマを一周するかのように、ボディのプレスラインが通っているのが印象的です。そのフォルムや雰囲気からは、従来のスイフトを思い出すことができ、従来モデルの後継車であることが、誰もが理解できるでしょう。

 このコンセプトモデルを説明するスズキからのリリースには、「これまでの“デザイン”と“走り”だけでなく、“クルマと日常を愉しめる”という新しい価値を提案する」とあります。

 デザインと走りの良さにプラスして、何か新しい価値が用意されているというのです。一体、何が新しい価値になるのでしょうか。

 充実した先進安全技術なのか、それともコネクテッド技術を使ったエンターテイメント性なのか。さらには、ゴージャスさ……。どんな新価値があるのかは、現状では予想さえつきません。ジャパンモビリティショー2023の会場で確認したい部分です。

 では、具体的なクルマを形作るプラットフォームとパワートレインは、どのようになっているのでしょうか。リリースには、「高効率エンジンの搭載などにより、走行性能と燃費性能の向上を両立」とあるだけで、プラットフォームに何を使うかの説明はありません。

 具体的には、新しいスイフトには、どんなプラットフォーム、パワートレイン、そしてハイブリッドシステムが使われるのかが未知数というわけです。

 ちなみに現行型スイフトには、HEARTECT(ハーテクト)と呼ばれる2010年代中盤から使用する新世代プラットフォームが使われています。そしてエンジンは1気筒あたり2つのインジェクションを備えるデュアルインジェクションシステムの1.2リッター・エンジン。ハイブリッドシステムは、オルタネーターを回生エネルギーとエンジンアシストに使うマイルドハイブリッドのISG方式と、マニュアルミッションの中にモーターを組み込んだAGSという2つのシステムが存在します。

 新しいスイフトは、こうした従来のメカニズムを継承して使用するのか、あるいは、まったく新しいものを用意するかもしれません。その内容によって、新型モデルの性能は大きく変化することになります。

 最高なのは、すべてを一新すること。ただし、新しいメカニズムは、開発にお金もかかりますし、下手をすると生産設備の投資も必要となります。それで車両価格がアップしてしまい、お客が離れてしまっては、意味がありません。

 しかも、現在はEVシフトの端境期で、エンジン車の先行きも不透明です。そうとなれば、今ある技術を磨き上げてコストを抑えるという形になる可能性が高いのではないでしょうか。

 どちらにせよ、「走行性能と燃費性能の向上を両立」というのですから、現行モデルの最高出力67kW(91PS)、燃費性能21.8km/l(WLTCモード)は越えてくるはず。ハイブリッド関係は、必ずブラッシュアップしてくることが確実なのではないでしょうか。

 そうした新型モデルの登場に次いで気になるのが「スイフトスポーツ」の存在です。

 スイフトスポーツは、ベーシックなコンパクトカーであるスイフトに対して、よりパワフルで小気味よい走りを売りにするスポーツカー。ベースとなるスイフトとは異なる、よりパワフルなエンジンを搭載し、ボディもワイドな特別製が用意されます。

 足回りからインテリアまで凝りに凝っており、本格的なスポーツカーと呼べるような内容です。これまで、ベースモデルの発売から、1年後くらいに追加されてきました。コストパフォーマンスに優れたスポーツカーとして人気を集めたモデルです。

■“新型”「スイフトスポーツ」の可能性はある?意外と厳しい現実とは

 しかし時流を考えると、新しいスイフトに、新型スイフトスポーツが追加されるかは微妙です。もっとも、スズキのファンは、当然のように「新しいスイフトスポーツがほしい」と思っていますし、スズキの開発陣に同様に考えていることでしょう。

 過去のスイフトスポーツを見て触った実感として、スズキの開発陣には、スポーツカーにかける熱い思いがあると感じられました。儲け度外視の熱が、スイフトスポーツにはあったのです。

 とはいえ、現在の自動車業界、ひいては世界の情勢は、「カーボンニュートラル」に大きく傾いています。スズキが2023年初頭に発表した「2030年度に向けた成長戦略」でも、しっかりと「カーボンニュートラルの達成」が謳われていました。

 2030年度には、日本市場で販売されるクルマの8割がハイブリッド車(HEV)で、電気自動車(BEV)が20%という目標もありました。つまり、エンジンのみというスポーツカーは、目標に邪魔な存在となってしまいます。

 そういう意味で、もしも新型スイフトスポーツがリリースされるなら、最低でもマイルドハイブリッド化は避けられないのでしょう。それとも、スポーツ・マインドを前面に押し出して、あえて純エンジン車を守り続けるのか。そこが注目ポイントになります。

 どちらにせよ、次世代のスイフトスポーツは、「そもそもカーボンニュートラルの時代に、スポーツカーをリリースするのか?」というハードルをクリアする必要があります。

 もしも、来年に無事に新型スイフトスポーツが登場したのであれば、それは時代の流れという大きなハードルを乗り越える熱量がスズキの開発陣や経営陣にあったということ。

 スイフトスポーツが存続できるかどうかは、スズキのスポーツ・マインドの存在を証明する試金石となるでしょう。

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みんなのコメント

5件
  • ハンセン
    イスラエルやウクライナの武器の排気ガスが、よっぽど無駄と思うけど。車は生活のためにあるからね。
  • kakikuikodareda
    スズキだけではないが、ガラパゴスにならないか、心配ですよ!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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