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バブル期に一斉を風靡した日産「パイクカー」!「Be-1」に「PAO」「フィガロ」のベースとなったクルマとは?

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バブル期に一斉を風靡した日産「パイクカー」!「Be-1」に「PAO」「フィガロ」のベースとなったクルマとは?

どれも大人気となった日産を代表する名車たち

 レトロ調なデザインが特徴的なパイクカー。明確な定義などはありませんが、その先陣を切ったのは日産であることは間違いないでしょう。パイクは「槍」という意味を持つ単語で、槍のように鋭利で突出した個性を持つクルマということを表しています。パイクカーという新たなジャンルを切り開いた日産の個性豊かなモデルたちを振り返ってみましょう。

日産パイクカー4兄弟で一番のヒット作「パオ」! 情報ほぼナシのカタログでも売れた謎のクルマ

懐かしさを感じさせる第1弾「Be-1」

 最初に登場したのが1987年に販売開始されたBe-1です。1985年の東京モーターショーで参考出品され、好評だったことを受け市販化されました。「ここちよさ」をクルマ全体のテーマに、エクステリアデザインのイメージは「ノスタルジック・モダン」。どこか親しみやすい可愛らしいデザインはそのイメージにピッタリで、色使いにもそのような雰囲気が表れているのが特徴的と言えます。

 個性的なデザインながら親しみやすさがあったBe-1は、1万台の限定生産でしたがすぐに予約枠が終了してしまうほどの人気でした。また、面白いのがBe-1のテイストを体感できるスペースとして、発売とほぼ同時で青山に「Be-1ショップ」が設立されたということ。Be-1の特徴であるここちよさやナチュラル感を感じさせる、衣料品や文具などが販売されていました。

冒険気分を味わえる雰囲気の「PAO」

 Be-1に続く第2弾として、1989年に発売されたのがPAOです。PAOのテーマは「リゾート気分を感じさせるアドベンチャー感覚あふれるクルマ」。全体的なレトロモダンな印象はBe-1と同じですが、ヒンジなどの金具類を意図的に露出させたり、ルーフレールを装備していたりと、アドベンチャーを感じさせるデザインが特徴となっています。このPAOの独特なデザインを実現するために、当時としては珍しかった樹脂パネルを多く採用しているのも面白いところ。

 またインパネは鉄板むき出しに誂えられており、アドベンチャーを感じさせる特徴はインテリアにも表れています。そしてインテリアでオシャレと感じさせるのがシート。肌触りがさっぱりとした麻の風合いを持つシートクロスが採用されていて、夏の海沿いをサラっと流したくなるクルマに仕上がっています。

初のライトバンとして登場した「エスカルゴ」

 PAOと同じタイミングで登場したのがS-Cargo(エスカルゴ)です。Be-1、PAOはマーチをベースとしたハッチバックでしたが、エスカルゴは大きく方向性を変えてライトバンとして登場しました(ベースはパルサーバン)。

 そんなパイクカー初のバンとして登場したエスカルゴのデザインの狙いは、「店先に停めて絵になるお洒落なクルマ」「町の人々の視線を集め人気者となるクルマ」でした。ひと目見てバンと分かるデザインながら、弧を描くサイドビューはそれまでのどんなクルマにもなかったボディラインで、横からのシルエットを見れば、エスカルゴという名前が付けられたのも納得できます。

 また、フラットなサイドパネルは広告やショップロゴを描くスペースとしての使用を考えたもの。業務用でこのようなクルマに乗っているお店があったら、まさに看板車になりそうな1台です。

オシャレなオープンカー「フィガロ」

 ハッチバック、ライトバン、と続いた日産パイクカーの第4弾はパーソナルクーペ。フィガロは「日常のちょっとしたお洒落、優雅な気分を気軽に楽しめる個性的なパーソナルクーペ」をテーマに、1991年に登場しました。パーソナルクーペとアナウンスされているものの、オープンエアを楽しめるのが最大の特徴。このスタイリングでオープンを楽しめるとは何ともお洒落です。オープン機構はルーフの左右端とCピラーを残して開閉が可能というものでした。

 面白いポイントとしてはオムニバス映画である「フィガロストーリー」が上映されたこと。東京、パリ、ニューヨークの3都市各々を舞台に、男女の恋愛を描いており、ドライブシーンなどでフィガロが登場しています。新型車宣伝のために映画が制作されたのは初の試みでもあり、バブルな雰囲気を感じる宣伝手法でもありました。

SUVテイストを取り入れた「ラシーン」

 1994年に登場したラシーンは、サニーをベースとした小型RV。アドベンチャー感覚を押し出していたPAOと同じように、ルーフレールやカンガルーバーなどのような、RV車らしいエッセンスを加える装備がされています。

 しかし、見た目だけという訳ではなく、全グレードフルオート・フルタイム4WDで、最低地上高も170mmと高めに設定され、オフロードでの走行性も考えられていました。それでいて5ナンバーサイズで1550mm以下の全高で機械式立体駐車場にも対応可能と、セダンのような実用性も魅力的なポイントとなっていたモデルでした。

日産が生み出したパイクカーは洒落っ気の塊だった

 さまざまなジャンルの車種が販売されてきた日産のパイクカーですが、どれもレトロモダンで個性的なデザインが特徴となっています。現代的(当時)なメカニズムにどこか古さを思わせるデザインのクルマたちは、まさに洒落っ気の塊といえる存在でした。パイクカーを颯爽と乗りこなすならば、乗り手のファッションも重要となってきそう、そう感じさせるクルマたちです。

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みんなのコメント

4件
  • マッチのマーチですな。
    それで問題なかったし
  • 日産さんこんなんなんぼあっても、いただから何、ほんま、今なら、きっと売れる、前よりも絶対売れる、スズキさんが今、気がついたみたいで、フロンテみたいなん作った様に、一丁この辺で、あの頃の図面引き直して、あ!と驚く奴を、たのみますわ!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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